きみたちの未来

「私一人ぐらい…」という考えはやめよう。それを世界中の人がすれば、一発で地球はだめになる。坪田愛華ちゃんの語録から

獅子奮迅ということ

2005-10-11 06:02:08 | 爺さんの辻説法

 10日の体育の日、「元気アップ子どもスポーツフェスティバル」が文部科学省や日本体育協会などの共催で東京・国立スポーツ科学センター(通称JISS〔ジス〕で行われた。“NHKニュース10”がその様子を報じていた。小学生対象の体力テストでは体位・体格は年々向上しているが、体力・運動能力は低下傾向にあるということだ。

 その原因について思い当たることがある。最近の子育てはこどもの安全が最優先に考えられ、マイカーではチャイルド・シートに固定され、ベビーカーでも安全ベルトで体を固定することになっている。これでは運動能力や反射神経の発育が抑えられ、こどもたちの伸びようとする自然の働きや学習能力が限定されてしまうのではないだろうか。

 以前は、箱型の乳母車に幼児を乗せ戸外に連れ出していた。ようやく掴まり立ちができるようになると、急発進や急停車でバランスを失いひっくり返ったりしたが、こどもたちは結構おもしろがっていたし、バランス感覚や反射神経が磨かれていたものだ。

 「獅子奮迅」(獅子が奮い立ったように、勢いの甚だ盛んなこと)というが、獅子はその仔を千仞(センジン)の谷へ突き落とし、百獣の王として過酷な自然界で生き延びるための試練を幼少から学ぶのである。乳幼児の安全を無視しろとは言わないが、過保護に走る最近の子育ての傾向は、柔弱な人育てに陥ることにならないように気をつけたいものだ。
未来に、美しい地球を G3:橘 正弘

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