ならおうは穏やかに語る

Fly Fishingを中心に難しい話からヨタ話まで支離滅裂な雑文。
(09/08/23カウンターを付けました。)

ゼンマイ

2011-04-25 08:01:25 | Weblog
春の山草じゃない。
蓄電の1手段として思い付いたもの。
蓄電(エネルギー貯蔵)手段は大きく化学的手法と物理的手法に分けられる。

化学的手法は各種蓄電池、電気分解水素ガスとなる。コスト高のため普及が鈍い。
物理的手法は位置エネルギー(揚水発電)、機械的エネルギー(フライホイール)、静電気(コンデンサ、キャパシタ)が有名。
だが、腕時計等で長く使われてきたゼンマイが抜けている。
ギアが多くなって摩擦ロスが在りそうだが、フライホイールよりも簡単だ。

まず化学的手法の代表例、蓄電池について。
多分、質量あたりのエネルギー量は(エネルギー密度)はかなり高い。そして効率も良いだろう。
リチウムイオン電池は資源。鉛蓄電池、ニッカド(Ni-Cd)電池は環境汚染。NaS電池は反応系の高温とNaの危険性。
いずれもコストの問題と寿命の問題がある。
化学反応ってのは基本的に山の上から滑るスキーみたいものだから、きちんとコースを滑り降りるマジメなスキーヤーだけだと百年間毎日滑ったとしても(充電されて)頂上に戻ってくるスキーヤーの数は変わらない。ところが何かにそそのかされて裏山に行くとんでもないスキーヤーが居る(これは確率論の問題)。こいつらはそのまま充電とかに寄与せず、変化してしまう。するといつの間にか頂上にいるはずのスキーヤーの数が減る。これは化学反応系でどうしようもないことなので、生体では新陳代謝でごまかしている。
つまりだ、リチウムイオンだろうがニッカドだろうが、そのうち初期の性能は出せなくなるってことだ。
その点、電気分解で水素を作ってそれを溜め込んで燃料電池として使おうって考えは悪くないんだけど、燃料電池自体がコスト高過ぎ。
ま、セパレータそのものもなかなか大変かもしれない。
一応化学系・材料系はちょっと専門なので難しいところが気になる訳だ。

で、物理的手法について。
揚水発電は二つのダムを利用して夜間電力で下のダム湖から水を上のダム湖に汲上げ、昼間に水を流す。
夜間電力の効率利用を詠っているが、この夜間電力、実は原子力発電だったりする。とはいうものの工場の動かない夜間の電力を有効利用するのは悪くない。というか、どの蓄電池もエネルギー貯蓄も全てこの夜間電力の有効利用しか無い。

揚水発電の問題は、工事期間が長い事。既にあるものは良いが新規増設は難しい。
ただ、50/60Hz境目にあるダムなら60Hzで揚水する事は不可能ではない。

次にフライホイール。はずみクルマ。電気エネルギーを回転エネルギーに変換する。スタンドを立てた自転車を漕ぐとリアホールは気持ちよく廻り続ける。これを利用しようというものだ。慣性モーメントも考えて永久磁石を外周に設置すればムービングマグネット型の発電機になる。
フライホイールの問題は回転体なので、空気や軸の摩擦がある。だから装置内部は高真空にするとか、軸は磁力で浮かすとかなんにせよめんどくさい事だ。

静電気をキャパシタに貯めるってのはなかなか悪くないが、自己放電でいつの間にか電荷がぬけてしまうのが難点。
でも数時間持たすだけなら結構良い電池。

で、本題のゼンマイ。
ローテクなんだけど、鋼だけで作れるので、どこでも設置できるし、環境に優しい。バネってのは少々のことでヘタラナイ。それに何もシステム的に大きなものにする必要は無くて、夜間電力で色んな所でねじを巻けば良い(笑)。太陽光発電にしてもそうだ。4月、5月だと冷暖房を使わない時期なので発電しまくった分は余るだけだが、これをネジネジとゼンマイを巻いておくと簡単な蓄電池になる。陽当たりの悪いとこでも用意できるし、ガスとか云々とか無くてもエネルギー貯蓄になる。ま、揚水発電よりも小規模で各家庭に設置できるんじゃないかな。
とま、そういう考えで小さなエネルギーをコツコツと貯めると風呂や選択、果てはトイレで流す水。こういうものもネジネジとゼンマイを巻くのに使えれば、大規模停電を防げるんじゃないか?

ま、モバイル用途とかクルマの動力源には向かないだろうけど、家庭用には悪くないんじゃないかな。ぶっ壊れてもバネがビヨーン(ちょっと怖いが)。






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