SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

ドッグフード、原材料一覧いろいろ1

2018-08-03 23:53:44 | ドッグフード原材料シリーズ
《はじめに》
ブログ開設12周年の感謝の気持ち企画実施中

まだ締め切ってないですよ〜!
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「ごはんのお話だって」

さて、遅くなりましたがドッグフードの原材料のお話です。
アミノ酸のこととか、ビタミン類のこととか、1つ1つ書こうかと思ったんですが
どう考えても退屈そうなのでやめました。

そこで、日本で販売されているドッグフードの中から4種類のフードの原材料一覧を持ってきました。
原材料について、簡単に説明をしていきたいと思います。

肉類の定義についてはdog actuallyで何度かアメリカの規定を書いたので
「Dogs in the U.S. アメリカの犬たち」のブログに再掲載しています。
(右側の「ラベル」と書かれたリストの「食・健康」をクリックすると全部出てきます。)


「もういいから!早くごはんが見たい!」

ごはん見えないよ。文字だけだからニヤが見てもつまらないよ。


まず一番最初。これはある国産のドッグフードの原材料一覧。
「国産だから安心!」というのが売りです、が......。





最初からすごい勢いで穀類が並んでますね。
2番目のコーングルテンフィードというのはコーンスターチやコーンシロップを作る際の副産物です。
コーン製品を作るときには乾燥コーン粒を水と二酸化硫黄に浸して戻します。
この水分には栄養分が溶け出していて、スターチなどを作る際に取り除いた外皮と、
浸してあった水分を混ぜたのがコーングルテンフィードです。

小麦ふすまは小麦粒の表皮ですね。食物繊維とミネラル類が豊富です。

タンパク源は「肉類」で一括りになっています。
ビーフパウダーの後ろに「等」の字も見えるので、副産物を乾燥して粉にした副産物ミールもまず間違いなく入っていますね。
ビーフパウダーって、日本語にすると肉粉。多分ビーフミールのことですね。
牛肉の枝肉から人間の食肉部分を切り分けた後、脂を搾って、残りを乾燥させて粉にしたもの。
一般的に肉のミールは骨部分も含まれるのですが、日本では牛骨はBSE問題以降焼却処分されています。
だからビーフミールじゃなくてビーフパウダーという表記なのかと思います。

「等」の部分にどんな肉が使われているか不明なのでアレルギーなどで除去しないといけない食材がある場合注意が必要です。

動物性油脂と書かれているのも、なんの動物由来かわからないのが要注意です。

ビタミン、ミネラル類は良いのですが、着色料の赤102は避けたいものの1つですね。
でも酸化防止剤が天然由来のものだけなのは良い点です。


さて次行きましょう。なかなかスサマジイです。
昔ニヤも食べていたフードです(私が食べさせたんじゃないよ)





一番最初の「穀類」何が入っているのかさえ書いてないってスゴイですね。
多分コーンと小麦の副産物だと思いますが。
次に「肉類」ここにチキン加水分解物を入れてしまうのはちょっと斬新だなと思いました。

チキン加水分解物とはチキンに水分と酵素などを加えて分解したもの。
分解することでタンパク質が旨味成分のアミノ酸に変わるので、食いつきを良くするために使われます。
穀類の多いフードに表面にスプレーして使われることが多いです。

チキン、ビーフ等と書かれていますが、どちらも副産物です。

それにしてもこのフードの原材料とにかく「類」「等」が多いですね。

タンパク加水分解物のタンパクは何のタンパク?

植物性タンパクというのも漠然としていますが、多分大豆ミールのことだと思います。

ビートパルプはてん菜糖を搾った後のてん菜(ビート)の搾りかすです。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれます。

キシロースというのは、稲やトウモロコシの茎を加水分解して採った糖分です。
砂糖よりも甘みが少なく吸収しにくいので、低カロリーの食品添加物として使われます。

野菜類のところで書かれているトマト、ほうれん草、ニンジンもジュースなどの搾りかすです。

その後に続くビタミンとミネラル類はまあ良いとして
その次、アミノ酸類と書かれているグリシン、システイン、メチオニンは
犬が必ず食事から摂取しなくてはならない必須アミノ酸です。
必須アミノ酸は10種類あるのですが、肉や魚には10種全部が含まれています。
このフードは穀類の割合が高く、タンパク質も植物由来がメインなので
犬に必要なアミノ酸が充分ではないため、不足分を添加しているんですね。

その後に続く、人工着色料と合成保存料のフルコースは圧巻ですね。
これらが含まれるフードは全力で避けることをお勧めします。

フードのメーカーだけでなく、「類」「等」で原材料を適当にまとめて書いてOKな点とか
あたかも野菜がそのまま使われているような書き方だけど本当は搾りかすとか
そういうことを許している日本のペットフード安全法の抜け穴も知っておかれると良いと思います。


この後にさらに2つのフードを用意していたんですがかなり長くなったので2回に分けますね。

ここまでのところで、原材料について何かご質問がありましたらコメント欄からどうぞ。
ドッグフード原材料表を読むのは趣味なので、わかる範囲でお答えします。


「ちょっと待ってね〜!」

後の2つは、もう少し品質の良いフードです。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ビートママさん、コメントありがとうございます (あが)
2018-08-07 13:47:02
アメリカの有名ドッグフード評価サイトの1つはビートパルプを否定していますねえ。
これが入っているとウンチョスの量がものすごく増えますね。
そのあたりの選択や調整をするのが飼い主の仕事ですもんね。

うんうん、100年生きたいわけじゃないですよね!
そのお考え、賛成です!
返信する
ありがと! (ビートママ)
2018-08-06 17:15:44
丁寧なお返事をありがとうございます。私がネットで調べた範囲でも、そういう内容でした。それでもなお、という質問でした。なんかもう、都市伝説みたいなものかなぁ。ビートパルプ、やけに悪者扱いにあることがままありますよね。
私自身が赤チン塗りたくってチクロ入りのお菓子をありがたがって育った世代です。それでもほら、一応なんとかなってるから(笑)。100年生きたい、というわけではありませんから、無用に神経質にならんでも、と考えています。お忙しいでしょうに丁寧な説明、嬉しかったです♪
返信する
お二方、コメントありがとうございます。 (あが)
2018-08-06 09:43:37
・ビートママさん
う〜ん、その方はテン菜大根を搾るのに薬品を使うとおっしゃってるんですよね?
普通は水なんですよ。細かく切ったテン菜大根(ビート)と温水を混ぜて圧搾します。
普通に水で済むところを余分なコストをかけてリスクがある薬品を使わないと思うんですよね〜。
もしかしたら搾りかすに残っている糖分を取り除くのに薬品を使うとおっしゃってるのかなあ?
でも、それも普通は水洗いなんですよ。もしくは洗ってない可能性もあるけど(笑)
ビートパルプって元来は馬の飼料なんですよね。
馬に与える前に、オーナーが自分で水をかけて糖分を流すそうです。
セミナーで明快なお答えがなかったのも、質問が突拍子もなかったからという気がします。
私はビートママさんの「そこまでは追いかけられない」という部分は諦めるという姿勢が正しいと思います。
この記事の1つ前の記事でも書いていますが、そこまで言ってたら犬に与えるものが無くなってしまう。
知ることは大切だけど、線引きと大らかさも持ち合わせてないと自分にも犬にも悪影響な気がしますよね。

・saabさん
お忙しいところを、丁寧なコメントありがとうございます。
私の方は読んでいただくことが一番嬉しいので、
どうぞお気遣いなくご自分のペースでお楽しみ頂ければ幸いです。
返信する
有り難うございます。 (saab)
2018-08-05 19:22:22
仕事が忙しくて、前2つの記事しか読んでいません。
書いて頂いているお礼のコメントも書き込む時間が取れませんが、一段落したら、丁寧にゆっくり読ませていただきます。
ほんとうに有り難うございます。
返信する
ビートパルプ (ビートママ)
2018-08-05 18:31:54
少し前ですが、私も日本でドッグフードの原材料を読み解く、みたいなセミナーに出たんです。割と一般的な説明に留まった内容だったのですが、ある方の質問が少しひっかかり、未だに気になっています。
それはビートパルプに関するものでした。我が家の犬は結石予防効果があるので繊維質の多い処方食を食べているのですが、それにもビートパルプは含まれています。質問者の方によれば「ビートを絞るのではなく、薬剤処理してから圧をかけて砂糖を絞る場合があり、そうして残されたビートパルプをドッグフードに混ぜると、処理段階の薬剤が残っているケースがある。そんなフードでもいいのか」みたいな内容でした。
結局、明快な回答はなくセミナーが終了。私自身はこれまで特段の健康被害がない(ウチの犬にもないし、大きなニュースにもなっていない)ことから、ビートパルプが入っているけれども良しとしています。そこまでは追いかけられない、という部分については、すっきりしないけれど諦めている、というのが現状です。
質問、ではなくなっちゃったな(笑)。ごめんなさいね。
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