不動産よもやま話

不動産仲介会社の社員が不動産にまつわるちょっとお役に立つ表の話から裏話まで(!)綴ってまいります。

ありがとうございます

2006-09-24 01:19:33 | Weblog
 最近、つくづく不動産屋って不信感をもたれているのだな、と思わされるような話をお客様から伺います。しかし、一般的にそのような印象をもたれている中にあって、当社のような中小不動産会社に声をかけてくださった方々にお目にかかるたびに「きっと思い切って電話をくださったのだろうな」とその勇気と思い切りに感謝しております。

 土日祝日は朝から晩まで物件のご案内、売却相談、賃貸相談などの接客からメール、電話でのお客様への情報提供、平日は調査、契約準備、契約、物件のチェック(HPに掲載している写真のほとんどは私が撮影しています)などで毎日朝9:00から夜22:00くらいまでフル回転です。こうしているとブログでご紹介したいことが次々に出てくるのですが、書くからにはある程度しっかり書かねばならないと、と意気込むと、なかなか書けないというジレンマを感じます。

 ただ、毎日何人もの方にブログを見ていただいたり、弊社のHPを見ていただくことが、本当に私たちにとって励みになっております。特にHPではアクセス解析で何人の方が新規に閲覧してくださって、何人の方が常連さんになってくださっているのかがハッキリわかるので、私たちは毎日閲覧数の増減に一喜一憂しています。

 だらだらと書いてしまいましたが、弊社HPを見たということで、遠隔地の方から電話をいただくことも多く、全く商売につながらないことも少なくないのですが、ブログを見たとかHPを見たと言っていただくと、つい張り切ってしまって、私たちの拙い知識や経験からお伝えできることは全部お伝えしているつもりです。ですから、ブログやHPを見てくださった皆様には是非お気軽にお電話、メールをいただければと思っています。たまに「早く更新して」という励まし(催促?)をいただくこともあり、本当にありがたいのですが、なにせ話せば3分でも書くと20分はかかてしまうので(笑)。

 頑張ってまいりますので、今後もどうぞよろしくお願い申し上げます。

スマイル・リンク有限会社
  社員一同
成田市、富里市、印旛郡栄町、印旛郡酒々井町、八街市の不動産仲介
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中古住宅の調査に行ってきました(3)

2006-09-24 00:44:07 | Weblog
 これを書いている最中にも、他の売却物件の調査が相次ぎ更新できませんでした。申し訳ございません。

 前回は水道局に行くところで続く、とさせていただきましたが、水道局では「水道管の配管状況の確認をお願いします」というと局員の方が配管図を持ってきて調べてくれます。こういうときに住宅地図のコピーを持ってきておくと、スムーズに調査ができます。

 今回の物件は売主さんは公営水道が前面の公道には引かれているが自宅には引き込んでいない、とおっしゃっていましたが、実際には前面道路にも引き込まれていませんでした。築年数が経っていると、このように売主さんのご記憶も曖昧なことがありますので、しっかり確認することが必要です。水道管を確認するときには売買対象物件から本管までの距離(離れ・はなれ)と本管が埋設されている深さ(被り・かむり)も確認しましょう。極端に離れていたり、深く埋設されていると、将来、水道管から宅地内への引き込み管を接続するときの工事費が余計にかかる可能性があるからです。土地や建物の売買をするときには、重要事項説明で離れや被りの説明はあるものです。

最後にガス管です。
このエリアは都市ガスが無いのはわかっていたので、調べませんでしたが、調べるときはそのエリアを受け持っているガス会社に住宅地図上で目的地を示したものをFAXすると、配管状況についてFAXで回答してきてくれます。

おわり

※何かいい忘れたことがある気もしますので、何か疑問、ここが抜けている!など
 ご意見あればお知らせいただけると幸いです!

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古い中古住宅の調査に行ってきました(その2)

2006-09-13 11:27:32 | Weblog
前回の続きです。

10:00頃

富里市役所につきました。
都市計画化~用途地域・建ぺい率・容積率等を確認する~
まず、都市計画課につきます。都市計画とは市役所がその地域を住宅街にするのか、工場地帯にするのか等を検討して定めるのですが、その定めに従って、建築物の制限に関連してゆきます。たとえば、住宅しか建てられない地域だと知らずに、工場建設を目的に土地を購入してしまうと、当然工場の建設は認められないので、購入者は大変な損害を被ります。そうならないように、取引の対象となる物件の所在地の都市計画を確認します。
確認したところ、この物件は市街化調整区域にあることがわかりました。市街化調整区域とは自然のまま残そうと決めた場所で、住宅などの建築物は原則として建築を認められません。ただ、いくつか例外もあって、都市計画で市街化調整区域と定められる前にすでに住宅があったような場合は、既存建築物の面積の1.5倍以内のものなら建築(再建築)OKなどの救済措置があります。
~道路維持化~物件が接している道路を調べる~
物件が接している道路が国や県、市町村が所有管理している公道なのか民間人が所有管理している私道(「わたくしどう」と言うことが多いですね。「しどう」というと市が管理する「市道」と区別がつきにくいですから。業者同士や役所の人と話をするとき「市道」の場合も区別するため「いちどう」ということが多いです)。
市役所の人に聞くと「その道路は市道です」ということですので、市道の管理番号を教えてくださいと言って、番号を聞きます(万が一間違いがあっては大変なので念のため聞いておきます)。そして道路の幅などを測定したときの図面をいただいて後にしました。不動産の購入に際してその土地が接してる道路の幅がどのくらいあるのかは大事なポイントです。例えば、4メートル幅ですと、クルマが1台停車していたら、もう道路一杯になってしまいますが、6メートル幅であれば、止まっている車の脇をもう1台すり抜けて行くことができます。
そうそう、市街化調整区域の場合も、今回の物件のように将来の建築が実質的に可能なエリアの場合は、建築の場合の建ぺい率、容積率も確認しておきます。今回はそれぞれ60%、200%とのことでした。

建築指導課
建築指導課にゆくと、接している道路が建築基準法でどういう位置づけになっている道路なのか確認することができます。また、取引の対象となっている物件の周辺で建築確認申請があるのかないのかを確かめることができます。たとえば、取引対象となる物件のすぐ南側に何らかの建物が建築される計画がある場合、事前に買い手にお伝えしないと、トラブルになってしまいます(日当たりに影響がありますでしょう?)

下水道維持課
それから下水道の管理をしている課に行きました。取引対象となる敷地のそばに本下水道が来ているのかどうかを確認します。もし来ているのであれば、それがどこを通っているのかを確認します。下水道が前面の市道を通っていて、そこから直接取引き対象となる敷地に接続することができるのであれば問題はありません。しかし、物件との位置関係によっては他人の敷地を通らないと接続できないような場合があります。こういう場合は、その敷地を通してもらう方の承諾が必要になりますし、それに伴って謝礼などの費用負担が発生することがあります。こんかいの物件の場合は市街化調整区域であるため下水道はありませんでした。そのため、個別浄化槽を各戸で用意することになります。ちなみに、市町村によって違いはありますが、個別浄化槽の新規設置や交換などに際して助成制度があることが多いと思います。

固定資産税課
不動産の売却依頼をいただくときに交わす契約書に「固定資産税評価証明書・同公課証明書の取得を委任する」という条項を盛り込んでいますので、不動産所有者の個人情報になるそれら証明書を取得することができます。建物の謄本はなかったのですが、固定資産税は請求されているのだから市役所は把握しているだろうと思ったのですが、やっぱりありました。しかし、職員さんも30分くらいかかってやっと見つけました。今回の物件が建築されている40戸ほどの住宅地は1筆の土地を開発業者が区画割りしたものですが、今回の物件は、その最初の1筆の土地の上に
建築されていることになっているそうです(いまはその最初の1筆の敷地は細かく分割されています)。私には始めての経験でしたが、今回の売却に際してはここを改めて次の買い手に引き渡すことになるでしょう(この情報をもとに再度法務局に行って建物の謄本を取得して裏をとります)。

市水道部
水道については市役所とは別の場所にある市の水道局に行かないとわからないので、そこまで移動して確認します。確認の要領は下水道のところと同じです。

続く

古い中古住宅の調査に行ってきました

2006-09-05 20:22:19 | Weblog
皆様、お疲れ様です。
残暑が厳しいですが、いかがお過ごしでしょうか。

当社も9月に入りお蔭様で忙しく、その忙しさからブログの更新も重荷に感じられ、、、さりとて更新を止めるというほどの思い切りの良さも無く・・。
とここのところ感じていたのですが、今日、丁度良い案件がありましたので
ご紹介させていただきます。

昭和40年代後半に約30戸の宅地として開発されたうちの1区画の土地と建物の売却を依頼されました。今日、そのために法務局や市役所で調査をしてきました。不動産業界以外の方がここまでやることは無いと思いますが、契約書に署名捺印する前にさっと流してしまう重要事項説明書を作成するためにこんな調査をしているのだということがわかると、重要事項説明も少しは面白く聞けるのではないでしょうか?

8:50
成田市の法務局に到着。最近朝は8:30~夕方17:15まで法務局の業務時間が延びました。サービス向上?
法務局で
①土地と建物の登記簿謄本(1通1000円)の交付と土地の公図を申請します。
 公図は1通500円です。交付申請をしてから職員の方が原本からコピーをとっ
 て交付してくれるので、混んでいるとそれだけ待ちますが、今朝はすいていたの
 で10分くらいでできました。
 建物は普通1棟ですが、土地(敷地)は2つ以上の土地(1筆(ふで)、2筆(ふで)と言います)にわかれている場合があるので、そういうときは謄本は土地
 が2枚になります。公図は隣接地であれば通常は1枚に収まるので、念のため申 請書には2筆の土地の地番を記入して提出しますが、法務局のほうで1枚にまと められるときには1枚にまとめてコピーをしてきてくれます。
②謄本の内容が権利証と同じかどうか確認します。権利証をお預かりすることは
 ありませんので、売却依頼を受けるときの媒介契約書に権利証の内容を写して
 おくのです。
 今回は私も初めての体験でしたが、「建物の謄本はありません」といわれまし  た。それじゃこまるよ、と思いましたが、無いというのだからどうしようもなく 引き下がりました。建物の謄本は、新築時に「所有権保存登記」を所有者が申請 することで作成されますが、お金がかかるのでやらないという選択肢もありえま す。通常そういうことをする人はいませんが、全く居ないとは言えないと思いま す。しかたがないので、他に法務局でできることをします。
 ※公図を申請する用紙には「建物図面」の申請をする箇所もあるので建物図面も
  申請していたのですが、謄本が無いのに建物図面があるはずもなく取得するこ
  とはできませんでした。
③登記事項要約書を申請する
 売買の対象となる土地に隣接するすべての土地の所有者を調べるためには「登記 事項要約書」を申請します。要約書の申請費用は1つの土地に対して500円で すから謄本の半額です。そのかわり、謄本には抵当権の有無なども掲載されてい るのに対して要約書はその名の通り要約されていて、①物権の所在地②所有者名 ③所有者の住所④平米数⑤登記の異動の年月日のみ書かれています。この要約書 を見る上で大事なのは、「土地と接している道路の所有者がだれなのか」という ことです。通常は公道の場合は名義人として市町村や都道府県が所有者になって います。こおういう場合は一番安心です。私道の場合は、土地の所有者が私道に なっている土地についても所有権や共有持分を持っているかどうかが重要です。 もし、持分が無いと、将来私道を掘って上下水道やガス工事をしようとなったと きに余計な費用負担が発生したりしますし、他にも色々と煩わしいことがあると 思います。敷地と道路との関係は調査の最重要項目の1つです。
 今回の物件は表玄関は私道に接していて、土地の所有者の方も私道に持分がある
 ことがわかりました。

こうして今度は市役所に向かいます。

 長くなったので、つづく。

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物件を見て歩くということはすごく大事です!

2006-09-04 01:02:20 | Weblog
 当たり前の話ですが、不動産を買うときにも、色々な物件を見て歩くということはすごく大事ですよね。結局、不動産の価格は他の不動産との比較の中で決まってゆきますからね。自分の記憶の引き出しにたくさんの不動産情報が入っていれば、間違って相場よりも高い物件を買ってしまうようなことはなくなります。

 それから、「エリアを決めて中古物件を探す」と方針を決めている人も、早い段階で新築物件も見ておいたほうが良いとおもいます。中古ばっかり見ていて、いきなり新築を見ると「良いなぁ~」とクラクラしてしまうものです。だから、早いうちに新築も見ておいて、免疫をつけることも必要だと思います。それに何といっても、中古物件の価格って近所の新築の価格の影響を強く受けています。「あの新築に比べて高いのはどうしてかな」と考えながら中古物件を見ることができれば、きっと最終的に納得が行く中古物件を買うことができるだろうと思います。

 実は、私は大手の不動産会社に居た頃は、今のように商圏内の全物件を見て歩くということをしていませんでした。大手の場合、売りたいという人が勝手に向こうからやってくるので、直接売却依頼を受けた物件の中から売りやすい物件のフォローだけしていれば、それなりに営業の数字は稼げるようになっています。だから、他社が売却依頼を受けている物件なんて見に行かなくても大丈夫なのです。しかし、中小の不動産屋はだまっていたら、だれも売却依頼や賃貸依頼なんてくださいません。だから一生懸命に活動しますし、購入希望のお客様をフォローさせていただくことで、直接売却依頼をいただかなくても、商売が成り立つように努力します。そのために購入希望のお客様に適切な情報提供をするには全物件を先に当方がチェックしていることが有効です。そうして、今のように全物件を見に行って写真を撮るという活動をするようになりました。

 前置きがながくなりましたが、こうして全物件を回るようになって、かつて大手に居たころよりもはるかに地域のこと、物件のことがわかってきたなと感じています。私自身が「たくさん物件を見て回ることの価値」を実感している今日この頃です!

成田市、富里市、印旛郡酒々井町、印旛郡栄町・安食、八街市の不動産情報
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購入物件の近所の人に関する説明責任

2006-09-02 21:14:54 | Weblog
 不動産を購入するときには、近所の方がどのような方なのか気になるところではありますが、不動産仲介会社にはその調査責任は原則としてありません。例外的にすぐ近所に暴力団事務所があるというようにある程度客観的に判断ができるようなものについては説明する義務があるのみです。だいたい、近所の人がどんな方なのかなんて仮に調べたとしても、その感じ方は人によって違いますから、説明しにくいですよね。

 それではどうやって調べたらの良いのか、というと、売主さんが引越しをした理由が近所とのトラブルであるのかないのか、仲介業者に確認を求めると良いと思います。近所の人がどんな人なのかは客観的な事実ではないですが、売主さんと近所の方とのトラブルというのはある程度ではありますが客観性を持ってきます。イエスかノーかの回答をもらえるわけです。

 実は、最近ある仲介物件の下見に行ったときに、隣の住人から凄い剣幕で「早くその家のごみを片付けろ!」(おばあさんですよ、その人)と食ってかかられました(笑)。その人70代後半と見られるおばあさんなのですが、声に凄く張りがあって超大声なんですよ。びっくりしました。大騒ぎしている割には何を言いたいのかよくわからず、相手にせずに帰ってきましたが、こういう人が隣に居たらイヤだなと思いました。ちょっとそういう物件はお客様にご紹介できないですよね。その物件は直接売主さんから当社に売却依頼を受けている物件ではなかったので、売主さんの売却理由は聞いていなかったのですが、下調べした感触ではその可能性もあるかもしれないなと感じました。

そんなことがありましたので、近所の人の情報は仲介会社の説明義務の範囲外だという話を思い出しました。

よく注意しましょう!

成田市、富里市、印旛郡酒々井町、印旛郡栄町、八街市の不動産仲介
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一般媒介も良いことばかりではない

2006-09-01 01:04:20 | Weblog
 不動産を売るときには必ず複数の会社に売却依頼をする「一般媒介契約」を結ぶべきだと、いつも言っています。実際に不動産会社の社員で自分の不動産を売るときに専任媒介やましてや専属専任媒介で売ろうなんて人はいないでしょう(社員割引があれば別です)。それは、いかに専任媒介や専属専任媒介が良くないかわかっているからです。

 しかし、一般媒介にもデメリットがあります。
そのデメリットとは
①売主さん自身で判断しなければならない局面が多くなる
②一般媒介契約を結んだ会社のそれぞれから連絡がきて煩わしい
ということです。

まず、①ですが、これは「情報がたくさん入ってくる」というメリットの裏返しです。専任や専属専任で売却にだすということは、結果的には特定の不動産会社に情報源をすべて握られてしまうということに他なりません。売主さんにはその不動産業者から入ってくる情報がほとんど全てになってしまいます。だから、妥当性の判断がしにくくなって万事不動産業者のペースで事が進んでしまいます。反対に一般媒介契約の場合、売主さん主導で売却活動が進んで行きます。たとえば、一般媒介で複数の不動産業者に売却依頼を出したとして、仮に売り出し価格が相場よりもかなり高かったとします。そういう場合、専属専任や専任ですと、不動産会社は値段を下げるべきだという話をしてきますが、一般媒介の場合、どこの不動産会社もそういう売主さんにとって不愉快な話はだれもしに行かないということになりがちです。だから売主さんは不動産会社の意見を聞き、活動振りを観察して自分で判断してゆかないといけないということになります。

そして②ですが、土日前後では「他の不動産会社でお客さんの案内ははいっていますか?」「この土日でどこかの不動産会社で購入申し込みははいりませんでしたか?」などという探りの電話が定期的に入ってくることになります。引越しの準備で忙しい売主さんにとっては、こういうことが煩わしいと感じることも多いと思います。

ただし、以上のようなことをするだけで、数百万円の利益につながるわけですから時給換算したら、随分高給取りになります。
だからやっぱり、一般媒介をお勧めしたいと思うわけです。

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