不動産よもやま話

不動産仲介会社の社員が不動産にまつわるちょっとお役に立つ表の話から裏話まで(!)綴ってまいります。

一般媒介も良いことばかりではない

2006-09-01 01:04:20 | Weblog
 不動産を売るときには必ず複数の会社に売却依頼をする「一般媒介契約」を結ぶべきだと、いつも言っています。実際に不動産会社の社員で自分の不動産を売るときに専任媒介やましてや専属専任媒介で売ろうなんて人はいないでしょう(社員割引があれば別です)。それは、いかに専任媒介や専属専任媒介が良くないかわかっているからです。

 しかし、一般媒介にもデメリットがあります。
そのデメリットとは
①売主さん自身で判断しなければならない局面が多くなる
②一般媒介契約を結んだ会社のそれぞれから連絡がきて煩わしい
ということです。

まず、①ですが、これは「情報がたくさん入ってくる」というメリットの裏返しです。専任や専属専任で売却にだすということは、結果的には特定の不動産会社に情報源をすべて握られてしまうということに他なりません。売主さんにはその不動産業者から入ってくる情報がほとんど全てになってしまいます。だから、妥当性の判断がしにくくなって万事不動産業者のペースで事が進んでしまいます。反対に一般媒介契約の場合、売主さん主導で売却活動が進んで行きます。たとえば、一般媒介で複数の不動産業者に売却依頼を出したとして、仮に売り出し価格が相場よりもかなり高かったとします。そういう場合、専属専任や専任ですと、不動産会社は値段を下げるべきだという話をしてきますが、一般媒介の場合、どこの不動産会社もそういう売主さんにとって不愉快な話はだれもしに行かないということになりがちです。だから売主さんは不動産会社の意見を聞き、活動振りを観察して自分で判断してゆかないといけないということになります。

そして②ですが、土日前後では「他の不動産会社でお客さんの案内ははいっていますか?」「この土日でどこかの不動産会社で購入申し込みははいりませんでしたか?」などという探りの電話が定期的に入ってくることになります。引越しの準備で忙しい売主さんにとっては、こういうことが煩わしいと感じることも多いと思います。

ただし、以上のようなことをするだけで、数百万円の利益につながるわけですから時給換算したら、随分高給取りになります。
だからやっぱり、一般媒介をお勧めしたいと思うわけです。

成田市、富里市、印旛郡酒々井町、印旛郡栄町・安食、八街市の不動産仲介
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