不動産よもやま話

不動産仲介会社の社員が不動産にまつわるちょっとお役に立つ表の話から裏話まで(!)綴ってまいります。

不動産会社で紹介される物件

2006-08-31 00:46:59 | Weblog
 最近お客様に言われたことですが、近隣に大手の不動産仲介会社が多い中で当社を選んでくださった理由が

 「大手だと自社で管理している物件を押し付けようとするから。中小だとそれが無いと思った」

 ということでした。

 実際には大手であると中小であるとを問わず、自社で管理している物件を優先的に紹介したがるのは事実です。
 その理由は
①物件のことを良く把握していて紹介しやすい
 (自社の管理物件が多い会社は、むしろ、他社が管理している物件のことを良く 知らないということもあります。自社の管理物件の中からだけ紹介していれば、 なんとかやって行けてしまうからです)
②仲介が成約すると、毎月の家賃から一定の金額をオーナーから管理費としていた だけるため採算が良いから

 というのが挙げられると思います。
 しかし、これらは、いずれも不動産会社の都合であって、良い物件を探しに来た
お客様にとっては迷惑なことだと思います。

 それでは、こういう状況の中で、どうすればお客様としては良い物件を探せるのか?もしくは自分が納得できる範囲の情報の中から物件選びをすることができるのか?

 実はこれは難しい話だと思います。
 結局のところ、不動産業者のスタンス次第になってしまうからです。

 売買物件の場合は、まだ賃貸物件よりは物件情報が流通しやすい傾向にあります(もっとも、情報は流通しても、売主さんから直接売却の依頼を受けた業者が他社からの物件の問い合わせに応じなければ、事実上はまったく情報が流通していないのと変わりません)が、賃貸物件の場合は、他社の管理物件の情報を集めようと思ったら、こまめに他社に電話をして物件情報を集めるという作業を不動産業者自身が毎日の日課としてやり続けるほかありません。新規の情報を集めている間にも、成約によって消えてゆく物件もありますので、仕入れと同時に成約した物件を消してゆく作業もはいります。私が所属しているスマイル・リンクでも成田市周辺の賃貸物件について毎日これをやっていますが、やり続けるのは大変です。

 それで、どうしたら、自社の管理物件を押し詰めない会社に出会えるかということですが、今回の話をきっかけに自分ならどうするかと考えたところ、大手・中小を問わず、HPをざっと見て回るのが一番手っ取り早く確実だと思います。

 不動産の場合、賃貸仲介も売買仲介も物件集めを中心に活動する「元付け(もとづけ)」タイプの業者と買いたい人や借りたい人向けのサービスに注力する「
客付け(きゃくづけ)」タイプにわかれます。

 だから、客付けタイプの会社を選ぶことです。
HPを見ていれば
①紹介されている物件の数が多い
②紹介されている物件のバラエティが豊富
 ※築年数、木造・鉄骨造などの種類、アパート名(グループの建築会社が建築
  した物件ばかりを仲介する会社は同じような名前の物件ばかりになる傾向が
  ある)
な会社がわかってきます。そういう会社が客付け、要するに借りたい人に合わせた
物件情報を提供してくれるタイプの会社であることが多いのではないでしょうか。

 賃貸の場合、元付けタイプになる業者は大手も中小もありますが、グループ内にアパート建築会社がある会社の場合は、当然自社グループが地主さんに建築させたアパートを満室にしないと大変なことになるので元付けタイプの業者として、自社の管理物件を仲介しようとするようになります。

 売買の場合、売主さんは日頃不動産に馴染みが無い一般の方が多いので、とりあえず大手に頼もうとする傾向が強く、大手が元付けになることが多くなります。今までにも何度も言ってきましたが、大手は元付けとして売主さんに値段を下げさせれば、放っておいても買い手がついてくるので、実は売主さんが期待しているような売却活動をほとんど行わずに、売主さんが値下げを決断せざるをえない時期になるのを見計らって値下げ交渉を行い、やすやすと売買を成立させるような手法をとる会社も多くあります。賃貸の場合は大家さんは不動産慣れしているので、こういうデタラメなやり方に騙されるひとはほとんどいませんが、売却の場合は多くの方がこういう手法にひっかかっています。

 話がそれましたが、先に来店されたお客様は若い方でしたが、よく研究されているなぁと思いました。他の分野でもそうですが、事前に良く調べている人はトクをするし、テキトウにやる人は損をしてしまうものだと思います。

 不動産の場合、毎日の生活に大きな影響を受けますし、経済的も大きいものですから、ぜひ、事前に良く調べて臨みたいですね。

成田市、富里市、印旛郡酒々井町、印旛郡栄町・安食駅周辺、八街市不動産仲介
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契約するなら月末

2006-08-28 21:12:32 | Weblog
 不動産屋スマイル・リンクの社員1号です。
不動産の購入契約、賃貸契約をするなら月末近くが有利ですよ~。

売買の場合
新築物件を直接売主から購入する場合と、仲介会社から仲介してもらう場合とで
少し事情は違います
①新築物件等を売主である不動産会社・建設会社かた直接購入する場合
 こういうタイプの会社は売り上げ計上を引き渡しをした月にする会社が多い
 と思います。したがって、中間決算・本決算の月に引渡しをできるのであれば
 値引き交渉を受けやすくなります。
 また、引渡しが中間決算や本決算に間に合うようにその前に値下げをすることが
 よくあります。仲介業者を通じて購入する場合も、値引き交渉をお願いしてみま
 しょう。
②仲介会社の場合
 仲介会社は売り上げやノルマを契約ベースで管理するのが普通です。
 したがって、月内に契約してもらうためには強烈な値下げ交渉、購入交渉を
 してくることがあります。
 自分が交渉される側だと大変だと思いますが、得な購入・売却がしやすいのも
 月末です。

<賃貸の場合>
 管理している会社が大手であるほど、毎月の契約ノルマの管理が厳しくなりま
 す。そのため、月末までに契約すれば半月分の家賃をオマケするというような
 こともしてもらえることがあります。なお、売買仲介会社も同じですが、契約
 と同時に仲介手数料(賃貸の場合はさらに前払い家賃やその他費用全額)を支払
 うことが前提になります。

個人的には、時期を問わず、自分が本当に満足することができる物件を選ぶのが第一だと思いますが、ぐうぜんに月末近く、決算月近くに契約がなりそうなら、交渉を考えてみる価値はあると思いますよ。

カーディラーの友人も家具屋の友人も同じようなことを言っていますから、業界を問わず共通しているのかもしれないですね。

成田市、富里市、印旛郡酒々井町、印旛郡栄町、八街市の不動産仲介
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ガッツがある大家さん

2006-08-26 13:22:07 | Weblog
 先日、いきなり男性がお店にいらっしゃって、自分が所有しているビルの空部屋を埋めて欲しいというお話をされました。

 投資目的でビル1棟を購入されたのですが、ほとんどが空室という状態なので、大家さん自ら図面を持って近隣の不動産屋にあいさつ回りをされているということです。

 私は「ガッツのある大家さんだなぁ」と感心しました。こういう熱心な方だと
とりわけなんとかして差し上げたいという気持ちになりますよね!

 ここ数年不動産投資関連の本が出回っていますが、そのなかの1冊に「空室の場合は大家自ら不動産会社を回れ」「不動産会社に仲介手数料プラスアルファの社報酬を支払うようにしよう」というようなことが書かれているのを読んだことがあります。当社にお見えになった方も、もしかしたら、その本を読んでいたのかもしれません。

 ただ、この方の場合、結果論ですが、その物件を買うべきではなかったですね。物件周辺のことをよくわかっていれば、誰もその値段で買わなかったような物件です。売り出されていたときに、「誰がこんな物件買うのかな。もし売れるとしたら、ものすごい値引き交渉の末に成約になるだろうな」と感じていた物件でしたから。結局、都内の方が買ったわけですね。投資用物件の場合、自分が住むわけではないので、周辺の住環境、生活環境を知らない場所でも購入することは珍しくないですが、やはりある程度土地勘があったほうが安全です。もしまったくわからないエリアでも実際に足を運んで物件の近所の不動産会社で「すぐそこの○○ビルを買うんだけどいくらで貸せますか」と聞いてみると良いと思います。特に年配の店主がのんびりやっているようなお店ですと、商売熱心でない分だけ、ありのままを率直に話してくれることが多いと思います(笑)。その衝撃の事実にショックを受けて購入を思いとどまったり、さらに値下げ交渉をしたりという新しい選択肢を得ることができると思いますよ。

それから、手数料の上乗せも有効だと思いますけど、売買にしろ、賃貸にしろ一般媒介で複数の会社に出せば十分じゃないかと思います。それよりも、家賃が安い物件などはとくに、借主さんが支払うべき仲介手数料を1か月分まで負担するとか、1ヶ月家賃無料にするとかにしたほうが確実じゃないでしょうか。手数料上乗せは買い手や借り手を騙すことにもつながりません。本来人気が無い物件を不動産会社が手数料上乗せ分欲しさに積極セールスするわけですから不健全です。賃貸の場合は貸し手と借りては長いお付き合いになるわけですから、どちらかに無理があるようなものは避けてフェアに契約をしないと先々良いことがないでしょう。だから不動産業者には正規の手数料で十分。メリットを提供すべきは買い手、借り手です。オーナーにとってのお客様は買い手や借り手なのですからね。

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不動産は買うときよりも売るときに損をする人が圧倒的に多い

2006-08-25 01:05:03 | Weblog
 銀行から不動産会社開業の準備のために大手不動産仲介会社に入社したときに意外に思ったことがたくさんありました。そのうちの1つが実は、一般の人が不動産取引で損をするのは、不動産を買うときよりも売るときのほうが圧倒的に多いということです。

買う場合に損をしにくい理由
<理由1>
不動産を買う場合は、いくつもの不動産会社に声をかけたり、複数の物件を見て回る人がほとんどであるため、特定業者からの情報に偏ることなく様々な物件を見ることができるため、ある程度不動産に関する知識や相場観が身につく。そのために騙されることが少ない
<理由2>
不動産を買う人は、一般消費者として保護されているから。具体的には、形式的に流されがちとはいえ、契約前に購入対象となる不動産について「重要事項説明書」の確認と交付がされて、仲介した不動産業者は重要事項説明書で説明した事柄について事実との相違があれば一定の責任を負うことになっている。したがって、現実的には、重要事項説明書に虚偽記載をするような業者は少ない(ただし、クレームの常習犯的会社はたくさんあります。心配な方は都道府県庁に行けば調べることができます)。

不動産を売る場合に損をしやすい理由
<理由1>
不動産を売る人は、買う人に比べて売却の事実そのものをなるべく伏せたいと考える人が多い傾向にあります。そのため、ごく少数、あるいは1つの不動産会社にだけ売却相談をすることが多いので情報量が少なくなっています。そういう中で、不動産業者から専属専任媒介契約や専任媒介契約という売却窓口を1つの不動産会社にするタイプの契約形態で売却活動をさせて欲しいというセールスを受けると、そのセールストークを信用してしまい、専属専任媒介契約や専任媒介契約で1社だけに売却活動を依頼する傾向にあります。これが根本的な間違いの元でありまして、
あとは不動産会社のペースで事が進んでゆきます。その結果、相場を1割以上下回る価格で売却に至る売主さんはたくさんいます。最近、中古物件をリフォームして売り出すリニューアルマンション、リニューアル住宅というものが多いですが、ああいう物件は相場が良くわからない売主さんが相場以下で物件を手放すことによって始めて供給されるのです。

<理由2>
売主さんは、買主さんと異なり、ほとんど何の保護もうけていません。
☆売却前の価格査定でいい加減な情報を与えられても、それに対して不動産業者
 を処分するルールはありません。残念ながら、不動産仲介会社が手っ取り早く
 儲けようと思ったら売主さんに相場以下の値段で売却を決断させることが最良
 の手段になります。相場より安ければ、何の労力もかけずにすぐに売れますから
 不動産業者としてはものすごく楽な商売になります。複数の不動産会社が売却の
 依頼を受ける契約形態である「一般媒介契約」を採用すると、売主さんの所には
 多数の情報がはいるため、不動産会社主導で、相場以下の価格で不動産を売らせ
 ようという説得工作は通用しなくなります。
☆売主さんのところに届けられる「営業活動報告書」にいい加減なことを書かれて
 いたとしても、だれもそのいい加減さを証明することはできません。だから、
 売主さんとしては、1つの不動産会社に売却依頼をするとその会社の言うことし
 か耳にはいらないので、極めて危険な状況におかれることになります。


どうでしょうか?
この事実は、私にとっては最初とても意外でした。
ニュースで話題になりやすいのは、不動産を買うときに損をした事例です。
なぜそうなのかというと、多分・・
①視聴率が取れるから
 普段不動産を買いたいな、というようになんとなくでも思っている人は多いもの
 ですが、不動産を売りたいな、と思っている人はほとんどいません(笑)。
 マイホーム購入を夢見ている人は多いですが、マイホーム売却が夢だなんて
 聞いたことありませんでしょう?
 だから、不動産売却を取り上げても、視聴率なんてとれっこありません。
 これは、本や雑誌にしても同じだと思います。関心を持つ人が少ない分野を
 取り上げても売れませんから、売却に関する情報が少ないのだと思います。
②売るときに損をしたことは証明しにくい
 売るときに損をしたということは証明しにくいのが不動産です。物件ごとの
 差はそんなにはなくても、ちょっと条件が違えば「その影響です」と言われて
 おしまいです。また、最近の耐震偽造のように、欠陥不動産のほうがある意味
 欠陥の定義づけがわかりやすく、企業犯罪というマスメディアでも取り上げ甲斐
 のある大きな社会問題になりえます。しかし、売却の場合は個別性が強く、
 取り上げにくいのです。

だから、いつも言っていますが、不動産を売るときには、1社だけにまかせてはダメなのです。十分にご注意くださいませ。

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定年後の“田舎暮らし”本当に大丈夫か?

2006-08-22 13:48:38 | Weblog
こんにちは、千葉県成田市のスマイル・リンクに勤める社員1号です。

最近、定年後に田舎暮らしをしたいという方が多いようですが、
ちょっと手放しにお勧めできないなと思っています。

先日も成田市ではなく、もっと千葉の外房に住んでいる老婦人から
家屋の売却相談をうけましたが、もともと都内に住んでいたのを
5年前に外房に引っ越してきたのだそうです。しかし、ご主人が病気で
長期入院中のため、大きな家に1人で住んでいるのが辛くて、もうガマン
できないということで、ご相談にいたったというわけです。

クルマは運転できる方でしたが、年齢とともに怖さを感じるようになって
お出かけはもっぱらバスということですが、本数が少ないので大変みたい
ですね。

田舎暮らしを売りに売り出している団地ではバス運行も売りにしている
ところがありますが、もし何らかの理由、たとえばバス運営主体の経済的な
理由などで運行継続できなくなったらどうするんだろうと思ってしまいます。
JRだって地方では廃線しているくらいですからね。

先日愛知県のこれぞ本物の田舎という感じの場所に引っ越した友人(奥さんの実家がそっちにあります)から聞いたのですが、田舎では年とってクルマが運転できなくても近所に親戚がたくさん住んでいるからだれかしらが乗せていってくれるんだよ、と言っていました。

だから、夫婦2人が元気なうちは良いでしょうが、どちらかが大病したり、2人とも体が不自由になったりしたら、街中にいるよりも暮らしは大変になるだろうなと思います。だから、田舎と言っても、せめて成田市周辺くらいにしておいたほうが良いのじゃないかと思いますね。

今日の投稿を書き始めたときにはセールスするつもりは無かったのですが、
都会から移住するなら成田くらいが良いのじゃないかなと本気で思っています。
成田市周辺ではいまだに野うさぎ、キジ、蛍が見られますよ。

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なぜ新築分譲住宅はあれほど売れるのか?

2006-08-21 12:23:58 | Weblog
 先日、不動産の売却相談にうかがったところ
「次々に近所に建売住宅が売り出されるけど、いつの間にか全部売れている。
 どうしてそんなに売れるのかな?」
というご質問をうけました。
 住んでいる地域によって事情は違うでしょうが、たしかにそう思うものだと思います。私も業界に入るまではよくそう思っていました。

 この理由は2つあると思います。
①住宅を購入するひとはやっぱり新築が好き
 新築にするか、もう少し土地にお金をかけて大きな敷地の中古を買うかと悩む
 方が多いですが、新築物件を実際に見てみると、やはり新築にしよう!と決断
 されることがよくあります。
②ほとんど全ての不動産仲介会社が売ろうと努力するから
 一般の人が自分の不動産を売るときには、どこか1社の不動産会社だけを売却の
 窓口にすることが多いですが、建売業者さんは、そういうことはしません。広く
 全ての会社に物件情報を流しますし、成約時にはどこの会社にも手数料を出し
 ます。だから、不動産仲介会社にとっては売ってメリットがある物件になります
 から、どの会社もよく紹介しようとします。この②の要因が大きいと思います。

だから、今までこのブログでは何度も言っていますが、不動産を売るときには専属専任や専任媒介で1社の不動産会社にだけ売却窓口を絞るのは(原則として)避けたほうが良く、広く一般媒介で任せるほうが良いのです。先に原則と言ったのは例外があるからです。何らかの事情で売り方が難しい物件(再建築不可の戸建、法地(斜面になった土地)部分がある土地等)や単価が安い物件(目安としては500万円以下くらいでしょうか)については、どこか1社に任せて、そこに調査をしっかりしてもらいマーケットに出したほうが良いと思います。なぜかというと、こういう物件は引き渡し後にトラブルになるリスクが高いので、調査能力が高い会社に依頼して、契約書や重要事項説明もきっちりやってもらわないと、あとで売主さん・買主さんの間で裁判沙汰にもなりかねませんから。

成田市、富里市、印旛郡栄町・安食、印旛郡酒々井町、八街市の不動産仲介
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購入した物件に不具合があった場合~その2~

2006-08-20 10:08:00 | Weblog
 前回ご説明した不具合は主要設備の不具合に関する不具合でした。今回はもっと不動産そのものに関する売主さんの責任「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」についてご説明いたします。
 瑕疵とは「キズ」というような意味です。大抵の不動産売買契約書には売主さんの責任として、「取引の対象となる不動産に、売主さんが知らなかった見えない欠陥があった場合、引渡し後3ヶ月以内にその欠陥がみつかったときには、売主さんは補修責任を負う」という趣旨の条項が含まれて居ます。売主さんが欠陥をわかっていて不完全な物件を引き渡せば、債務不履行になりますが、この場合、買主さんは売主さんが知っていながら欠陥がある物件を売却したという証明をしなければいけません。しかし、現実にはそんな証明をするのは大変です。だから、売買対象不動産の通常のチェックではみつかりにくい箇所で特に重要な箇所をピックアップして、その不具合については売主さんが元々知っていたのかどうか、あるいは責任があるのかどうかを議論することなく、補修責任を負わせようという取り決めになります。

具体的な箇所は以下の4項目です。
<売主さんが瑕疵担保責任を負う箇所>
1.雨漏り
  屋根、外壁のヒビ、外壁の開口部(サッシの取り付け部分等)からの雨漏り
2.シロアリ
  建物本体についているシロアリの害があれば補修する責任がある。
  戸建住宅の場合、けっこう多いです。中古住宅を購入した方には、シロアリ
  駆除を最初にやることをオススメしています。
3.建物構造上主要な部位の木部の腐食
  壁、柱、土台、床板など。外部のバルコニーや軒裏など外部は対象外です。
4.給排水管の故障
  敷地内に埋設されている埋設給排水管も含みます。浴室・洗面・トイレ・
  キッチンなどの給排水設備や蛇口などは前回説明した設備の故障のところで
  保証(引渡し後7日間)されるので、ここでは対象になりません。
  ここではあくまでも管の亀裂や漏水が対象になります。

以上のような欠陥がみつかった場合、買主さんはすぐに不動産会社に電話してください。3ヶ月以内に補修なり、契約解除(その欠陥のために契約目的が達成できない場合)の請求をしないと、瑕疵担保責任を追及することができなくなってしまいます。そして、売主さんに立ち会う機会を与えることになっていますから、売主さんに現場を見てもらいます。

ちなみに、築年数が古い物件については図面の中に「瑕疵担保免責」という一文が記載されている場合があります。それは「売主としては瑕疵担保責任を負いません」と宣言しているわけですから、そういう物件を買った場合は後日欠陥がみつかっても買主さんは売主さんに責任を問うことができません。
さらに、築年数があたらしくても瑕疵担保責任免責の物件もあります。これは売主さんが破産や破産状態にあって、後日補修責任を求められてもその責任を負担できないような場合に多くみられます。そういう物件は築年数の割には安く売り出されるので、ある程度物件のチェックに自信があればお買い得になります。

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購入した物件に不具合があった場合どうするのか?

2006-08-19 12:42:17 | Weblog
「不動産を購入したら、シロアリがみつかった」「入居してみたものの給湯器が故障していた」というような住宅の構造にかかわる不具合や設備の故障によるトラブルはとても多いものです。

 そのため、内容に多少の違いはあっても、ほとんどの不動産会社が契約時にこのトラブルを防ぐためのルールを設けています。

 しかし、多くの方が、「契約書は難しい」「何かあったら不動産屋がなんとかしてくれるだろう」という感覚で契約条項の説明や重要事項の解説を聞き流していらっしゃいます。気持ちはわかりますが、要点だけは抑えておいたほうが無難です。

 今回ご紹介させていただく設備関係のトラブルはまさにそんな要点にあたると思います。ただ、話が長くなるので、2~3回にわけてご紹介をさせていただきたいと思います。

設備の不具合が発生したらどうするか?
次の2つのポイントを確認して、自腹で直すか、売主さんに補修を依頼するかを決めることになります。
<ポイント>
☆引渡し日から7日以内なら買主さんは売主さんに修復を依頼することができる。
 だから、仮にスグに居住しなくても、引き渡して続きが済んだら、すぐに水道
 や電気、ガスを開通させて設備のチェックをしましょう。
 7日間を過ぎていたら、あきらめるしかありません。
☆契約時に売主さん、買主さん間で取り交わす「設備表」というものがあります。
 これは給湯器や冷暖房設備、インターホンなどの設備の使用の可否をチェック
 してゆくものです。売主さんが使えるものと使えないものを仕分けしていって
 使えると区分した設備についてのみ、上記の引渡し後の責任を負うことになりま
 す(ただし、照明器具や建具のような設備は除きます)。したがって、この設備 表で予め使用できないと契約時に言われていたもの
 に関しては、買主さんは後日修復を売主さんに求めることができません。

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つづく

お盆が終わって大忙し

2006-08-18 23:23:30 | Weblog
 こんばんわ。成田の不動産屋スマイル・リンクの社員1号です。
お盆休みが終わって早くも大忙し。ありがたいことです。

いま、23:20ですが店の前を「まだやっているよ。この会社!」と大声で言って
図面をしばらく眺めていった方たちがいましたが、他の人が休んでいる
ときに頑張っていると、なんだか優越感を感じてしまうのは私たちだけ
でしょうか。他の会社の人からは「逆だ。他が働いているのに自分だけ
休んでいるときに感じるのが優越感だ」と言われましたが、たしかに
そうかもと思います。しかし、貧乏性なのか、生来のワーカホリック
集団なのか、やっぱり、勝手に優越感を感じてしまいます。

きっと金曜日の夜なのにこの時間まで会社で頑張っている皆さんも
そうじゃないのかな~、と思いますが、どうでしょうか?
そういう忙しい方は、こんなブログ読むわけないか。。。
仕事が忙しい皆様、お互い体を労わりつつ、頑張ってまいりましょう!
(住宅は職場に近いのがイチバンだと思う今日この頃です)

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築年数が古いマンションを買うときに気をつけること

2006-08-18 23:10:09 | Weblog
 古いというのは大雑把な言い方ですが、私の場合実務上建築後30年くらい経っているマンション、昭和50年代前半に建築されたマンションを調べるときには必ず建蔽率、容積率を確認します。建蔽率、容積率を確認するのは当たり前なのですが、マンションの場合は一般の戸建住宅と違って建蔽率、容積率を建築時にオーバーしているような違法建築はあまり聞いたことがないので、実際は、計算しないで済ませている業者さんもいるかもしれません(とても単純な計算なんですけどね)。

 しかし、違法建築ではないのに、建蔽率、容積率をオーバーしているマンションが実は結構あるのです。そういう物件を「既存不適格物件」と言います。どうしてこういう物件が存在するかと言いますと、多くは建築後に、建蔽率・容積率が変更されたためにそうなっているのです。合法的に建築されている点で、違法建築とは全く性質が異なります。

 それでは、既存不適格物件を購入するとデメリットがあるのでしょうか?
答えは、もちろんYesです。
<既存不適格物件を購入する場合のデメリット>
☆将来建替えをするときに同規模のマンションを建築することができないので、
 全居住者がそのままそのマンションに住むことができなくなる。
 (現在の建蔽率、容積率に従って建替えしなければならないのです)
☆上記の理由から住宅ローンの担保評価が低くなったり、銀行によっては
 消極的なところもあります。

 逆に、もしメリットがあるとすれば、第1種低層住居専用地域のような戸建住宅しか建てることができない地域に建設されていると、周囲を遮る建築物がありませんので、通風や眺望、日当たりがとてもよかったりします。

 では、既存不適格物件を見分ける方法ですが、通常は不動産業者から提供される図面の備考欄などに小さな字で「既存不適格物件」と書かれていると思います。それから、マンションを見に行って、周囲に普通の住宅しかない場所にドーンと1棟だけそびえたっていたら、用途地域を確認しなければいけません。当然、第一種低層住居専用地域であれば容積率を計算して収まっているかどうか計算してみます。そして、そういう物件って、昭和50年代前半くらいに建設されていることが多いような気がします。

 もちろん、契約する直前に聞くことになる重要事項説明書にも既存不適格物件の場合は、説明があります。説明はだいたい以下のようなコメントになります。

「売買対象物件の建築面積及び延べ床面積は、それぞれ建蔽率、容積率を超えており、既存不適格物件になります。現行の法規制のもとでは建替えの際に、現在の対象物件と同規模の建築物を建築することはできません」

古い中古マンションを買う場合にはチェックをしてみてください。

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