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Sliding Cafeマスターのブログ

プランジャーレッスン

クラシックからジャズへ転向しようとしている若手プロ奏者のレッスンで、1ヶ月ほど前からプランジャーミュートのレッスンを中心に行っています。プランジャープレイはジャズ・トロンボーン(もちろんトランペットでも)で必須のテクニックですからね。生徒さんは未知の分野のためか、まだ上手くプランジャーをコントロール出来ないようですが、プランジャーでの最も重要なテクニックは、クローズとオープンの音色変化を付けることです。「ウーワー」「ゥワー」「ゥワッ!」「ゥワゥワゥワゥワ・・・」あるいは「クーゥワー」とか、まるで人の声で発音を変えているかのような音色(発音)変化を付けることが重要です。この音色変化こそが黒人由来のジャズを表現するためには絶対に必要です。デューク・エリントン楽団のトロンボーン・ソロで数多くの名演奏がありますし、カウント・ベイシー楽団ではアル・グレイがプランジャーの名手でした。最近ではワイクリフ・ゴードンがプランジャーの名手として有名ですね。

ジャズでは必須のプランジャーですが、白人プレーヤーではプランジャーの名手と言われるような人はほとんどいませんねー。やはりこれは「血」の違いでしょう。人種の違いから来るものだと思いますが、白人には黒人の魂を表現するような音色や表現はなかなか出来ないものだと思います。なので、白人プレーヤーは黒人に比べるとサラッとした演奏で音色もクリアーで綺麗です。黒人は音に力強さと粘り気があり、音に何か魂(ソウル)のようなものを感じさせます。あと個人差もありますが、白人プレーヤーはとにかく音数が多く、超絶技巧系プレイになる傾向があります。黒人プレーヤーならではの表現方法とも言えるのがプランジャープレイなんですが、我々日本人のような黄色人種(アジア人)は白人と黒人の中間的な肌色であることからも、白人的な表現も出来るし黒人的な表現も可能な人種ではないかと思います。なので、日本人は黒人プレーヤーのような演奏表現は出来ます。

プランジャーの話題から少し外れてしまいましたが、日本人は黒人特有の表現も出来るのだ、ということを踏まえた上で、若手プロ奏者にプランジャーテクニックを伝授しているところなんですが、ふと道具としてのプランジャーミュートを少し見直してみました。現在僕はP&H(レイパーキンス)のプランジャーと100円ショップで買ったラバーカップ(トイレ用)の2つを使っています。音色は100円のラバーカップの方がワイルドな音色で気に入っているのですが、持ち手が安定せず演奏しづらいのが難点。対してレイパーキンスの方はさすがに演奏用ミュート(トイレ用ラバーカップの形状を元に演奏用に改良したもの)だけあって持ちやすく演奏しやすいのですが、音が柔らかくてワイルドさに欠ける感じです。100円のラバーカップの音色でレイパーキンスの操作性があれば最高なんですけどねー。とそんなことをレッスンしながら考えていたら、新たにプランジャーミュートならではの欠点を発見し、と同時にその改善策も見つけました。以前から少し気になっていたことなんですが、レッスンで改めてプランジャーについて研究しているうちに気が付きました。来月あたりにプランジャーを改良してみたいと思います。

ピー&エイチ ミュート トロンボーン用 プランジャー ゴム
クリエーター情報なし
レイパーキンス

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