先行的腎移植をしたみっこ師匠のブログ

ドナーとして息子に腎臓を提供し2017年に生体腎移植をしたみっこ師匠の体験記と息子達との生活を綴っています。

愛しき猫たちへ捧ぐ (4)

2021年02月15日 | 日記
1月末頃に
クロのお皿に入れたカリカリが
そのまま残っている日が何日も続き、
しばらく姿を見せなかった
クロが帰って来た時は
目ヤニで両目が開けられない状態でした。

赤茶色の目ヤニを拭き取り
「ママが治してあげるね」と言って
クロの両目に目薬をさしました。

ハウスに入ったきりの
クロの口元に
抗生剤を混ぜたちゅーるのお皿を
差し出すと
なんとかクロは食べてくれました。



1月最後の日曜日は
ほとんどハウスの中で過ごし
時折出てくるクロの足取りは
フラついていました。

2月1日
いつものように朝ごはんを入れに行くと
クロは起きてきて甘えたように
鳴きました。

そして私の目の前で
お水をたくさん飲みました。

それを見て私は
『大丈夫かもしれない』と
思ってしまった。

でも、やっぱりクロは
ごはんを食べず、
ちゅーるも口にしませんでした。

2月2日
朝から冷たい雨が降っていました。

ハウスで寝ているクロに
「クロちゃん、今日は寒いから
お家にいてね」と言って
私は仕事に出かけました。

お昼休みに看護師クンから
庭の玉砂利の上で横たわる
クロの写真と
「呼吸あり」の報告が来ました。

「湯たんぽを入れようか」
と言う看護師クンに
「もしかしたら体が熱くて
冷たい所にいるのかもしれないから
湯たんぽは夜でいいかも」と
言いました。

その午後は
早く家に帰りたくて
帰りたくて仕方がなかった。

それなのに私は
直ぐに帰らず遅くなってしまった。

家に着いて車を降りると
お昼にいた所と同じ場所に
影が見えて。

走って横たわるクロを
抱き上げて泣きました。

クロの体はまだ、
あたたかくてやわらかかった。

『ずっと待っていてくれたのに
遅くなってごめんね。』

リビングで
動かなくなったクロを抱いて
泣き続ける私に
「これを買ってたんだね」と



看護師クンが
商品を袋から出しました。

もう必要が無くなった
それを見ながら
買い物などせずに帰って来たならと、
後悔の涙が止まらない私でした。


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