『 うさぎの言霊 』 Rabbit's Kotodama 

宇宙の謎、神と悪魔と人とは?

《 序章 》 〈 第七話 〉 出雲の神議り

2019年01月31日 10時21分53秒 | 小説


 《 キャラクター &キャスト 》

 ( 天神七代神 ) 

初代 元無極躰主王大御神
  モトフミクライミノヌシノオオミカミ( 創造主 = 主神 ) 北大路 欣〇

二代 中末分主大神
   ナカナシワカレヌシオオカミ / 仲代  達〇

三代 天地分主尊大神
   アメツチワカレヌシノオオカミ / 高〇   健

四代 天地分大底主大神
   アメツチワカシオオソコヌシオオカミ / 松本 幸四〇

五代 天一天柱主大神
   アメハジメアメハシラヌシオオカミ ( エホバ神 ) 竹脇  無〇

六代 国万造主大神
   クニヨロズツクリヌシノオオカミ ( 大黒天 ?) 西田  敏〇

七代 天御光太陽貴王日大光日大神
   アメミヒカリオオヒナカキオウヒオオテルヒオオカミ

   ( 天照日大神 アマテルヒオオカミ ) 中村  雅〇   




       ( 推奨BGM ) 

 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲

 ホルン協奏曲 第1番 ニ長調 K. 412 + K. 514 (386b)
  ホルン:デニス・ブレイン
  カラヤン&フィルハーモニア    

  
   


       
私はまた大黒天様の左肩に戻され、その場を後にしたのですが、
スミレ様はお手を振られて、お見送りして下さいました。

すると大黒天様はこうおっしゃいました。


 《 では龍体に変化するぞ。》

 《 はっ、畏まりました。》


大黒天様は、ニヤリと笑みを浮かべられると、
お体が黄金に光り輝き出しましたが、
どうなったのか私も光りに包まれました ・・・

こ~れは、あまりに巨大なお姿ではありませんか。
どうやら私の体は、大黒天様が龍体化された鬣に巻き付いているようです。

あっ、ミカエル様も、白銀に輝く小さな龍体に変化なされました。


 《 よー し、参るぞ。いざ出雲へ!》

 《 ははっ。》


  えっ、出雲? 遠い。

 あれっ、何やら一瞬目眩のような感じがして、
 気付いたら周りの風景が変っている ・・・ どういうことだ。

ここは、十和田湖上空じゃないぞ。

眼下には ・・・ 海岸線やら大きな湖が見えるけど、
まさか既にここは島根の出雲なのだろうか?

 そうに違いない ・・・ しかし、なんという速さだ。

   瞬 きする間に・・・


《 はははは、そ~の通りじゃ、驚いたか。

 ここは出雲大社上空3000メートルでな。
 これより特設の 『 神霊界 ・ 大霊宮(だいれいぐう) 』 に入る。
 ただ、その場は天津神・国津神・現津神らが集結した場じゃ。
 とてつもなく強い神気の充満界でな、
 汝の汚れた魂では耐え切れん。

 その為、神気を反射させる特殊な保護膜とも言うべき物で
 その体を覆ったのじゃ。

 別に趣味でその兎の体にしたのではないぞ。
 いや~、趣味かな。故に気絶する事も無いであろう。
 多分な。ぶはははぁ、感謝せい!》


 大黒天様は既に龍体を解かれ、にこやかに仰せになりました。


 「 ははあ、有り難き幸せに存知まする。  
  ただ考えただけでぞっとします。」   


《 言うても仕方がないわ。
  まあ、精々楽しむ事だな。
   神議りとは、神々の会議の事じゃ。
    これより約3時間休み無しで執り行われる。覚悟せい。》


    「 畏まりました。」

     ささ、三時間か ・・・ ふいぃ ・・


《 信造よ、集中力を切らさぬよう勤めれば乗り切れるであろう。
  ただ傍観者になってはならぬぞ。
   もし一瞬でも気を抜けば私が汝に光矢を放つぞ。良いな。》


  ミカエル様も龍体を解かれ、
  穏やかに叱咤激励をして下さいました。

  私は戦慄と共に当然の事と受け止め、
  更に大和民族と武士の血が沸々と沸き立つ感覚になりました。


「 はっ、肝に銘じまする。」


  そう答えると、ミカエル様が大黒天様にこう話掛けられました。 


《 こやつ多少胆が据わって来たようですね。
 この場でニヤニヤ笑えるとは。》

《 そりゃあ、おちょい様とスミレ御嬢様とわしとで鍛えてやったからのう。
  その位になってもらわんと困るわい。
   ぶうわあ~っはっはっはっは、はあはいっと ・・・》


  大黒天様は、横目でこちらを御覧になりながら、
  大笑いなされました。


《 それもそうで御座いますね。はっははははは ・・・ 》


 ミカエル様もつられてお笑いになりました。
 いやあ~、恐縮です。

すると、大黒天様は担いでおられた品のある茶色い布袋を降ろされ、
両手でクシャクシャと丸めると、あれよあれよという間に、
大きくて肉厚な掌に収まる大きさの巾着に早変り致しました。

 その巾着は何故か生地が紫のベロア地に変り、
 その表面には鮮やかな金龍の刺繍が浮かび上がっています。

巾着は赤い紐で絞られ、淡い緑の丸い翡翠の穴を通り、
白い象牙製と思しき根付のティーカップの取っ手に繋がっています。
                  
 ティーカップの中には、赤い目の白うさぎが納まるという演出です。

流石に粋ですねぇ。洋と和が一体のデザインですが、
違和感は全くありません。しかも洒落が効いています。

 ティーカップの中の白うさぎは右手をチョコンと上げ、
 まるで 「 招きうさぎ 」 です。

  それに加え左手にはタオルらしき物を肩に掛けています。
  つまり白うさぎが紅茶風呂に入って、  

   「 あなたも一緒に入らないかい。」

  と手招きをしている様子が伺え、
  見るからに楽しい雰囲気を醸し出しています。

 鍋猫もいいですがティーカップラビットも、また乙な物です。

 大黒天様は、その根付を腰帯の下から差し入れました。

そしてミカエル様と私に、にこやかな笑顔でウインクをなされると、
姿勢を正され、キリリと引き締まったお顔の目線を上に向けられました。


      間も無く ・・・
            
  おおっと、何か何処からか、
  耳をすませば和太鼓の連打する音霊だけが響いてきました。


・・・ ド ・・ ドド ・・ ドンドド ・・ ドンデン ・・ ドンデン・ドンド、
ドンドンドドンド、ドドンドダンカラカッカ、タカトコトン、
ダンダンダーン、ドドンドン ・・・

                                             
   おおっ、次第にお出迎えと思われる右手に赤青二色の柄に
   炎の様な身の槍を持った神様が、一人二人と姿を現され ・・・


トコトコトコトコ、ズダンドドンド、ダンドダンドン、ドデスカデン、
テンテテンテコ、ズカダンダダン、ドコドコドコッ

  よおお~~っ、はっ!


 神様は二列に六人ずつ御整列され、太鼓が更に激しくなり ・・・


ダンダダンダン、ドコドンズドン、ダ~ンダダンダン、ダンドダンドン、
テケテケテケトコ、ダンダンダンダン、ド~ンドドンダン、ダン、ダン、
ダン、ダン、ダラスダンドン、デデデンドドンド、ドコドンドン・・


   更に続いて ・・・


  ドンドンドンドン、ダンダンダンダン、ドドドド、
   ダダダダ、ダダダダ、ダーンダンダン


    よおおおおお~~っドコドンッはあっ!


      ・・・ で音が鳴り止みました。お~凄い、お見事。

       はくしゅう~ぬぬ?
        ぽにぷにぷにぽち ・・・ はあ~あ、この手?

       前足? の肉球じゃあ拍手出来ないぞ!
      ふんたあっ、カ ツ ・・・ う、音出ない。


《 阿呆、よさぬか。拍手は要らぬわ。》 ・・・ て、てへっ

  その時、

   ゴウワアアア~~~~~~ン !!!

 という銅鑼の轟音の波が押し寄せて来たので、驚いたの何の・・・


すると、我々に向かって正面を向かれ 、3メーター程の等間隔で
縦二列に御整列された神々の中央奥に、
メラメラと燃え上がる炎の球体が現れました。

 やがてその炎から滴り落ちた炎がお出迎えの神々の間を
 階段を流れ落ちるように、ゆるりゆるり我々の方へ向かって来ます。

炎が我々の手前2メートル程で止まると、
しばらくの間、轟々と勢い良く燃え上がったと思ったら、
パッ 、と嘘のように消えて無くなりました。

 その代わりに現れたのは、深紅の絨毯が敷かれた階段と、
 その奥の炎に縁取られた巨大な円形の鏡でした。

  また鏡です。

それは、言わずもがな大霊宮への入口なのでしょう。
大黒天様は満足気な笑みを浮かべられ、こう仰せになりました。


《 これはこれは皆の衆、久しぶりですな。
  お出迎え御苦労様に御座います。
   よお~し、皆の者参るぞ!》
  
 《 ははあ。》

  「ははあ!」

    それと同時に、銅鑼が鳴り響きます。


     ゴウワアアア~~~ンン 
     グオウワアア~~~~ン ・・・・


    すると、正面を向かれていた神々は、
    二列共向き合う体制になりました。

  しっかし、十二神将と思しき神様は、
  どの神様も完全武装の出で立ちで、惚れ惚れする程の闘神振りです。

  すると大黒天様が、こう仰せになりました。


《 おおっ、なんじゃ、当りじゃあ。おぬしの言うとおり十二神将じゃ。
   なかなか勇壮であろう。》

「 はい、御意に御座りまする。」


   銅鑼の音が響く中を、私達は大黒天様を先頭に
   ゆっくり深紅の階段を登って行きます。

  凡そ20メートルの階段両脇にお立ちの神様は、
  大黒天様がお通りになられると、笑顔で恭しく一礼をなされます。

   それに応えて大黒天様も

《 うん、うん。》 と、笑顔で会釈をなされます。

  大黒天様とミカエル様が最期の階段を登りきり、
  神鏡の前で立ち止まられると瞬時に階段は消え、
  十二神将は神鏡を中心に取り囲んで立たれ、外側を向かれました。

 なるほど、それぞれの方角を担当し、
 この御神域を守護されると言う事か。

これでは邪気を持つ者など、近づく事すら出来ないでしょう。

 間も無く、いくつものラッパの音霊が鳴り響きました。


 パアパパッパアーーツ、パアパパッパアーーッ、
  パパパラパ、パパパラパ、パパーンパァパッパラーーー  

    金管の甲高く華やかで澄み切ったハーモニーが、
    抜けるような快晴の空に溶け込んでいきます。 

 パッパッパッパ、パラパッパ~、
  ラッパッパッパ、パラパッパ~,パパアーーン 

  この楽器はかなり高音域が中心なので、ピッコロトランペットかなあ。
  などと呑気に想像を巡らしていると、音量が上がってきました ・・・

 パラパッパポ、パパーンパパーン、  
  パアッパッパ、パパパ、パァァアアアアアン!

    ファンファーレの音霊が鳴り止むと同時に、
    どこからか大きく響く言霊が聞こえてきました。


《 大黒天神様 ぁ、お出ましにぃ~、ございますう ~~。》


《 ではミカエル、信造、参るぞ。
 おっそうそう、信造はお前が面倒を見ていなさい。》

   大黒天様はそう仰せになると、私の首根っこを掴まれ、
   ミカエル様に手渡しをされました。
   ミカエル様は両掌でお受け取り下さり、こうおっしゃいました。

《 はい、畏まりました。お前はここに乗っていなさい。》

   ミカエル様は、私を左肩にお乗せ下さり、ニコッと微笑まれました。
   言霊と笑みの波動が暖かく私の魂に響きました。

「 はい。」

  私も感謝の想いを込めて答えました。

 神々の波動に触れるというのは実に心地の良いものであります。
 我々の周り全てのものは、神の光の粒子で形造られております。
 あなたの体も例に漏れず。

科学者は神の部分には触れませんが、
光と波動で宇宙全ての物質が構築されている事を証明しています。

 是非、勉強されてみて下さい。
 そして感性神性を磨いて下さい。まだ間に合うかもしれません。

  大黒天様は、私達の様子を優しい笑顔で御覧になられ、
  力強くおっしゃいました。


《 参ろうぞ!》

《 おお~う!》

 「 お~う!」


 大黒天様は鏡に映った御自分のお姿に溶け込むように、
 右足から鏡に入られました。

  おおっ、すると鏡面に波紋が広がったではありませんか。
  まるで水面が目の前にあるかの如くに。

   続いてミカエル様が入られました。

    その水の鏡面を潜った瞬間、
     夢想だにしない光景が目の前に迫ってきました。

      し、信じられない!?

     凄い歓声と拍手が ・・・ 有り得ません。
     こんな会議場 ・・・

    かっ、会議ってどうやってやるのか見当も付きません。

   今、分かっている事は、この会議場の形は球状で、
   内部の直径は、およそ三キロ以上在りそうです。

 我々は、その内側に進入しているところなのです。

その内側の壁全てに、机と椅子が一体となった半球状の議席が
ぎっしり並んで、数十万か数百万かの神々がお座りになっています。

見た目じゃあ神様の数は見当が付きません。
座り方は皆中心部に向く形になっています。

 我々は鏡面の入口から中心部にある、
 浮遊する巨大な玉子型の議長席らしき場所に向かっています。

  向かうと言っても歩くのではなく、
  大黒天様は皆様の声援に応えるように、
  両手を振りながら直立のままゆっくりとした速さで移動しています。

   ミカエル様は腕を組まれたままです。

  空中を浮遊する巨大なスクリーンには、
  我々の登場する姿が写し出されています。

 このスクリーンは、内壁の議席から見やすい場所に
 等間隔に設置されています。

これで、議長席や会議の模様が写され、
距離に係わらず会議が円滑に進行されるのでしょう。

それに会場の内壁には、中央に渓流のような川が流れています。
曲がりくねった川は、何と下から上まで一周しています。
ただ、会議場の真上だけ円形の鏡 になっています。

 その鏡は川に繋がった丸い池のように見えます。
 川幅は恐らく、十メートル前後はあると思います。

川の周囲には、ダイサギを始めとした水鳥が確認できます。
きっと水中には、色とりどりの錦鯉・鮎・イワナ・ヤマメ・マス
などの川魚に加え、多くの水性生物が生息しているものと思われます。

 今は大歓声で川のせせらぎは聞こえませんが、
 もうそれを見ているだけで、
 山川で育った私には嬉しくて仕方ありません。

  その不思議な川を隔て、議席は左右に仕切られています。

私から見て奥の方が水色の議席で、手前側が明るい赤の議席になっています。
まるでスターウォーズの宇宙評議会場や、
Xメンのセレブロを超巨大にしたような感じです。



( このイラストでは、直径約1キロとしていますが、
 1キロでは800万の神は収まらないと思いましたので、
 3キロに修正致します。)


 それにしても、この雰囲気は例えようが無く美しい光景です。

清らかで澄み切った神気に満ち溢れ、
あちこちの空中には等間隔で直径三十メートル程の球状の箱庭が浮遊し、
春夏秋冬の草花や花木が生い茂っています。

 えも言われぬ芳しい香りに、思わず鼻をヒクヒクさせ、
 髭には暖かで優しい風が纏わり付いて来ます。

その浮遊する球庭の周りには、色鮮やかな蝶や蜜蜂など、
世界中の昆虫や野鳥が飛び交っています。

 中には小さな妖精も混じっています。

 まるで不思議なエデンの園ですが、
 ここで会議とは何とも優雅な雰囲気と言えます。

  その蝶や小鳥が我々の周りを飛び交い、
  珍しいのか私にだけ話し掛けてきます。


( おやおや、見ない顔だね? 名はなんて言うのかな?)

( かわいいうさぎさん、初めまして。)

( あなた部外者のようだけど、よく入れてもらえたわね。)

( この子ったら本体は人魂だわね。
  まあ、いつか実力でここに来られる様になってね。
   お待ちしてるわ。ふふっ。)

「 み、皆様初めまして、私は関口信造と申します・・・
  恐れ入ります・・・ あ、はい、全力で精進致します。」


    お、驚いた。まさか話し掛けられるとは ・・・
    しかし、言霊とは実に不思議なものです。
    すると、ミカエル様がこうおっしゃいました。


《 君達、その辺にしておやり。
  この子はまだまだ修行は足りないが、
   多少はやる気があるようだ。
    君達もたまに地上に降りて、
     この子が怠けていたら尻を叩いてくれないかな。》

   ( わあ、それって面白そうですね。)

  ( あらあら、そう言うことでしたら、お任せ下さい。 
     得意の電撃でおしおきを・・・)

 ( わたくしも入れて下さ~い。)

《 おいおい、程々にしておいてくれ給え、はははは ・・・》

 「 いや、もう喜んでお受け致します。」

   などと、たっ、楽しい会話をさせて頂いた次第でございます。


こうして、あらゆる光景に驚き感動しながらも、
我々は中心部に向かっています。

それにしても、大黒天様をお称えする言霊の光の波動は、
全方向から降り注ぎ絶えることがありません。

 万歳が波紋のようなウエーブになった時には、
 大黒天様も大変お喜びになられ、

《 あっぱれー、あっぱれー! ホッ、ハッ・・・》

   と、左手に表面が日の丸、裏面が青地に月の丸。

  右手には表が富士と太陽と鳳凰、
  裏に大波と船と富士の絵柄の扇子を振りながら、
  軽やかな足捌きで踊られました。

   これは阿波踊りっぽい感じです。

  すると、ミカエル様もつられて御一緒に扇子を持たれ、
  楽しそうに踊られました。

 そこから、場内が益々盛り上がったのは言うまでもありません。




間も無く燦然と輝く議長席に到達しますが、
そこには別格としか言いようがない、
五体の神様が満面の笑みを湛えながらお待ちでした。

それぞれ横一列になった御自分の半球体の議席からお出になられ、
その前にお立ちです。

  すると、ミカエル様が小声でこうおっしゃいました。

《 いいかい、あちらにおわします神様は、
 一言で言えば万物を御創造遊ばされた神様なのだよ。

 向かって左端から天神二代から五代までの神様、
 少し間を開けて七代の神様。六代は大黒天様となっている。

 初代の神様が主神様なのだよ。
 だが、今日はお見えにはならない。

 それぞれのみ名は汝に申しても憶え切れないだろうから
 今は知らなくてよい。
 さあ、もう到着するから気を引き締めてくれ。》


   お優しい言霊ではありますが、
   同様に厳しき波動も伝わりました。


 「 はい、畏まりました。」

   私は一気に緊張感が高まりました。

   間も無く、お待ちの神々の御前に到着しました。
   すると、大黒天様は深々と一礼をされ、力強い言霊が響きました。


《 偉大なる大神の皆様方、大変お待たせを致しました。
  この大黒天、皆様方の御尊顔を拝し、
   燃える血潮が更に熱く滾って参りました。

    暗黒の闇夜が、今、正に明けきらんとする瞬間と、
    カゴメの中の主神様がお出ましになられる瞬間を、
    共に分ち合えるこの喜び、例えようも御座りませぬ。

   その瞬間が後僅か三日後とは ・・・》


   大黒天様は、込み上げる感情を爆発させておっしゃいました。
   すると、向かって左端の大神様が仰せになりました。


《 よくぞ参られた大黒天殿。お待ちしておりましたぞ。
  汝の申す通り、我等一同皆同じ想いじゃ。

  わしもこの日が来るのをどれほど待ち侘びたことか・・・

  主神様のお嘆き様は、もう見るに忍びない。
  我が子らの無残に死に行く姿を、痛み苦しみを、
  更には己の罪も詫びず神への感謝も無い姿を見るに付け、
 絶えず涙を流されるのだ。

その溢れ出た涙は滝となって物質界と幽界の狭間にある
三途の川から涙の海へと流れ込む ・・・

今では、海の深さも広さも計り知れぬものとなった。
その為、主神様の頬に刻み込まれた 涙流川(るいりゅうせん)は、
更に深くなる一方なのだ。

何しろ労いと激励の涙よりも、
悲哀的な涙の方が何十倍も多いのだからなあ。

汝もさぞかし辛いであろう、
神の子霊止(ヒト)の霊成型(ヒナガタ)を造った者としてはなあ・・・ 》


 *上記の台詞に、三途の川は主神の涙である というのは、
  私独自の解釈であります。
  今までの知識と経験からそう思えてならないのです。

    
《 おおお、中末分主大神様、
  暖かい労いの御言葉、恐縮に存知まする。

  しかしながら、わたくしめの辛さ悲しさなぞ、
  主神様に比べれば蚊程のものではありませぬ。

  スミレ様からも、一人でも多くの神の子を種人にせよとの
  仰せに御座います。

  この大黒天の全身全霊を以って主神様の祈り願いを、
  地に成らしめる所存に御座います。

  どうか、皆様方の大愛なるお導きを賜りたく、
  御願い申し上げ奉りまする。》


   その後、大黒天様はお一人お一人、順に御挨拶をなされ、
   お互いの熱い想いをお確かめになられました。

   次にミカエル様が短く御挨拶をなされました。

   私は顔が引きつり、御辞儀をして、

 「 関口信造と申します。宜しくお願いを申し上げます。」

  とだけ御挨拶致しました。これ以上は言えないでしょ~~!
  き、気が遠くなってきた ・・・


 その後、神々の皆様はそれぞれの半球体の議席に乗り込まれ、
 ゆっくりと御移動し配置に着かれました。

 ミカエル様も、浮遊する議席で御移動なされました。

ところで、この議長席で御座いますが御説明致しましょう。
一言で言えば丸みがかった玉子型の浮遊する雛壇と言えます。 

その雛壇は五段になっており、一番上は特別なのでしょう、
恐らくは主神様の議席と思われます。

 その議席は他の大神様とは異なり、中央に巨大ですが、
 派手過ぎない椅子のみが据えられています。

背景の壁には金箔と思われる下地に、
向かって左側に雷雲を従えた龍の絵が、
右側下には天空から降り注ぐ滝の崖の岩肌に爪を立てた
虎の迫力のある壁画が描かれています。

 見る者には、今にもその鋭い眼光からは稲妻が、
 岩石をも噛み砕くような口からは、
 紅蓮の炎がいつ吐き出されるのかと
 不安に駆られるのではないでしょうか。

おそらく龍の絵は主神様の大悲を、
虎の絵は大慈の愛を現しているものと思います。

更に虎が描かれた滝の部分は当然、
主神様の涙を現しているのでしょう。

 まさしくこの絵は、風神雷神図屏風の龍虎番といったところです。

その椅子の両脇には、とても豪華で巨大な生け花が、
龍と虎の絵に被らない様に設置されています。

 向かって右側の生け花は、八重咲きの紅梅を基調とした物です。
 左側は、八重咲きの白い桜を基調とした物。

その生け花と背景の壁画を合わせて見ると、
例えようも無い程の絢爛豪華さで、もう唸るしかありません。


  ・・・おおおっ、頭上から眩い光を放ちながら
  巨大な鳳凰が悠々と舞い降り、雛壇議長席の真上に止まりました。

 そのとてつもない神気は、大神様方を遥かに凌いでおります。
 まるで霊界を照らす太陽のようです。

  これは恐らく主神様の化身かお代理なのでしょう。
  ああ、思わず合掌致しました。

 言わずもがな、大神様始め会議場全ての神々は鳳凰に向かい
 合唱をして一礼をなされました。


二段目には、二体の大神様の議席が御座いますが、
向かって左手に先程の中末分主大神様がおられますので、
右手が天神三代の大神様になる筈です。

議席の両脇には金屏風と、
その前に趣向を凝らした生け花が設置してあります。

 三段目は、同じように向かって左に天神四代、
 右に五代の大神様がおられます。

四段目に、大黒天様の議席が中央に、
五段目に七代の大神様が中央におられます。

その議席の両脇にはやはり金屏風とその前に生け花が御座います。
それぞれの金屏風には、優雅な花鳥風月が描かれております。

 この巨大な、高さ十五メートル以上はありそうな雛壇議長席、
 実に壮観です。

加えて、全次元を維持する為のエネルギーが、
ここから発せられているのではないかとも思える位の、
凄まじい光の神気が放出されているのです。


      下書き未完成でございます。ごめんなさい。


ミカエル様と私は、議長席より向かって左の下側前方に、
単独で離れた位置におります。

  するとミカエル様が少し前屈みになられ、こうおっしゃいました。

《 君は、この机の上に降りて大人しくしていてくれ給え。
 私は議事進行役を勤めなくてはならないからね。》


  「 はい、仰せのままに致します。」


   そう言って目の前の机に、トンッ! と飛び降りました。

   あっ、今気付いた事ですが、私は服を着ていないのであります。
   いや、これ自体が服なのか? とすれば恥ずかしがることも無いか?

   私は因幡、いなば、百人乗ってもイナバウア~~!

  なんて、今あなたちょっとは? 笑ったでしょう!ぷっ・・・
 いかん、ふざけているとお叱りを受けてしまう。

しかし、どう考えても面白い話で、
ウキウキと血が騒いで仕方ありません。

いったい、これからどんな事が起きるのか楽しみです。      

ところで、私が乗っている机にある物、これは何か?
極薄でパネル状の画面のような・・・パソコンなのか?
キーボードはありませんが、何やら文字が映っています。
神々のタブレット端末か?

 それと面白い形の時計が目の前にあります。
 これは天体を模った物です。中央の文字盤に時針・分針。

この部分が太陽を現しているようで、そこを中心に太陽系の惑星が、
え~、一、二・・・八、九、十、十一個御座います。

 十一個ねぇ? この十番目の星は、妙に赤くて大きいですね。

ところで、惑星って十一個もありましたっけ?
その十一番目の星は青く輝いています?

それらの星が立体的に配置され、一番外側に円形の秒針があり、
それ自体回転しています。これは見ていて飽きません。
個人的に欲しいなあ。いやっ、不謹慎だ。いかんいかん。

 私は右のちょっとしたスペースにおります。

さっきの薄型パネルを覗いて見ると、
これは以外にも日本語の文字が見えます。

 漢字にひらがな、カタカナ、数字などが混在する
 日本では馴染みの文章です。

その内容は、世界の状況が国別に示されている事が分かります。
言ってみれば、この会議は神々による国際会議なのですねえ。

 言語は言霊です。
 言霊、言い換えればテレパシーが宇宙共通語なのです。

宇宙の全種族、動植物、肉体を失った霊魂は、
言霊によるテレパシー で交信しています。

 まれにテレパシーを使える人がおりますが ・・・

物質人間界だけが、
意思の疎通が甚だ面倒で交流しにくくなっています。

それは魂を穢し、霊的なレベルが堕ちたことが原因です。
せめてテレパシーだけでも復活できればいいですよね!

 または、アカシックレコードのリーディング能力など ・・・

 あ~~、あたくしは、未だに復活しておりません。
 残念!クゥ~~!

  それに神格の違いも祀り方も分からなくなり、
  めちゃくちゃにしていて平気でいることが、
  この世の混乱を招いている主因になっています。

    甚だ無礼千万ということです。




 

群馬県の榛名山の中腹に榛名神社がございます。
榛名神社の主な御祭神はシリウス神であります。 

榛名神社参拝は過去5年間で、累計二百回弱に及びます。
2018年12月 現在は、月1回ほどであります。

普段は、自宅近くの氏神様の神社に参拝しております。

 あなたもいかがでしょうか?

パワースポットは、地球内部世界、アガルタの中心部にある、
セントラル・サン・システム ( 霊的太陽 ) に直結しております。

逆に言えば、霊的な救いの光が地球の中心から放射線状に伸びて、
地球上の各パワースポットに繋がっているということになります。

そのパワースポットに出向いて、強く祈り、神との信頼関係を築けば、
その場のパワーが増強するこになります。

増強されたパワースポットが世界各地に増えれば、
神様は天災による浄化を行わなくてもよくなります。

 これぞ本来の親孝行というものです。

簡単に例えれば、人間が汚した場所は自分で綺麗に掃除する。
親には甘えず、自己責任を強く肝に銘ずる!

  更に、

「人間の99%の努力に対し、神は1%報いる!」

 これも肝に銘じて頂きたいものです。

以上を踏まえれば、御利益信仰は神に通じ難いことになります。
それは、ほとんど自分の欲望を叶える祈りになるからです。

 己の欠点弱点を改善する為の方法を教えて頂きたい。
 日々の感謝、至らないことへのお詫びなど、
 祈りの基本を考え直すことが重要です。

神や天使は、あくまでサポート的存在です。

私たち人間は、宇宙共通惑星である、「 地球 」 で
修行させて頂いている存在なのです。

今まで何度も転生を繰り返し、修行してきたのです。
向上する者、堕落する者、その割合は現在どうでしょうか?

 その質問は愚問ですね。

現在人間は、地球の害虫のような存在になっています。
そして汚染し破壊しても、反省やお詫びを心底する者は僅か ・・・

地球の守護神である、丑寅の金神は、
地球の大浄化を推し進める決意をなされました。

 苦渋の決断です。申し訳ない限りです。

  あなたは、どう思われるでしょう?

開運の神社・パワースポット 参照

先祖を遡れば、皆、神的存在に辿り着きます。
これは当然至極なことでありますよ。
ですから、低レベル学者の進化論とかいう、迷信仮説を信じないことです。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿