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癒さぬ傷口が 栄光への入口

夢乗せて放て鋭い一打-銀次引退-

2023-11-29 | イーグルス。

色々忙しくて大幅に出遅れました。
なお、只今楽天イーグルスに大きな問題が発覚して色々取り沙汰されておりますが、このエントリの大半は発覚以前に書いたものであることを蛇足ながら記しておきます。




夢乗せて 放て鋭い一打
う!て!銀次!
勝利のために


銀次選手が現役引退を決断しました。




赤見内銀次(指名当時は宇部銀次)
登録名 銀次

2005年高校生ドラフト3位。
二軍では成績を残していたものの、一軍に定着し始めたのは捕手から内野手にコンバートされて以後の2011年ごろから。
2013年は首位打者も狙える成績を残し、球団初の日本一にも大きく貢献した。

2004に創設され、2005シーズンから戦ったイーグルスの2シーズン目のルーキーの一人だった銀ちゃん。
一軍で実力を発揮しはじめたのは星野監督時代。
引退発表会見の時に身に着けていたネクタイは星野監督の遺品、形見分けで貰ったものだそう。

東北で産声を上げたイーグルスで、生え抜きで一軍で活躍した東北出身選手は銀ちゃんが最初だったように思う。だからか、ファンにもずっと愛されてきたし、選手たちからも慕われていた。

会見で銀ちゃんが言っていた「一番印象に残った場面」はこれのこと。

多分このての質問の答えを用意してなかったんだろう、だから一番最近で印象に残っている場面を言ってしまったんだろうねとは思うんだけどね

若手を育てようとしていることが見てとれた2023年。これはもうどうしようもないことで、最後まで一軍のレギュラーあるいは控えで活躍し自分自身の判断だけで引退を決められる選手なんてプロ野球選手多しといえどもほんの一握りだ。
実際、銀次は今シーズンが終わった時点ではまだ来季も現役を続ける意欲を見せていた。
けれど若返りを図りつつあるチームが銀次に戦力外通告するという記事が出た。
ただ、記事は出たけれども、銀次が「戦力外通告」という公式発表は無かった。

そして、冒頭に貼った動画。YouTubeでの生配信で、銀次は現役引退を発表した。
”飛ばし記事”を見たファンから声が寄せられたのかもしれない。「東北を離れないでほしい」「ずっと仙台にいてほしい」と。
戦力外通告を受けたけれど現役続行を望む選手は当然、プレーできる他球団を探すことになる。イーグルスにとって重要な選手だった嶋基弘もそうやってヤクルトスワローズに移籍していった。現役続行を望んでいた銀次がそうするにはその道しか無かったはずだ。
けれど、彼は現役続行を諦めて仙台に残ることを選んだ。
イーグルスの選手として引退する。そしてそのままイーグルスのスタッフとして球団に残り、チームのみならず仙台を、東北を、盛り上げていく道を選んだ。本当は野球選手として最後まで完全燃焼したかったかもしれないけれど。
だからか、私は少しばかり複雑だ。
銀次が他球団へ行ってしまうことなくずっと仙台に残ってくれることは素直に嬉しい。ただ、彼自身の人生にやり残したものを作ってしまったのではないか、ファンがそこまで求めていいものだろうか、という葛藤。

イーグルスの歴史の殆どを見てきた生き証人。功労者。そんな選手に対しての処遇として冷たすぎるのではないかと異議を唱える人はいるだろうし実際にネット上で(私はあまり見ない方ではあるがそれでも)目にしたこともある。しかし「戦力外通告」というショッキングな言葉が”飛ばし記事”で飛び出してしまったから扱いが云々という話になるだけで、選手と球団のやりとりは球団の編成方針と年俸のせめぎ合いであり、本来そういうドライでクールなものである筈だろう。
球団は選手としての銀次とはもう契約できないと判断したが、戦力外通告という形ではなくあくまで自分の意思で引退を決めるという余地を残してくれたのだろうとは思う。それでも銀次が現役続行にこだわった場合は別の方法も選択肢にあったかもしれない。
それは球団にすれば出来得る限り功労者に対する敬意のある対応をしてくれたということなのではないのかと思う。


うちには銀次のマイヒーロータオルがなぜか4、5枚ある。
テレビで、現地で、何度も何度も歓喜して掲げ、振り回したタオル。
コロナ以降ほとんど球場に行かなくなってしまった私だけど、考えてみたら銀次の一軍での出番も随分と減っていたから球場に持参してもラッキーセブンの時くらいしか出番が無かったかもしれないな。

大好きだった選手が他球団に移籍したり、現役を引退していくのをこれまでも毎年毎年見送ってきた。
現役を引退しても彼らにはまだこれからの長い人生がある。
ジュニアコーチから本体のコーチになった人、解説者になった人、球団スタッフになった人、他球団で指導者やスタッフに就いた人、野球から離れて開業したり就職したりした人。中には感心しない末路を辿ってしまった人もいるけれど。
彼らの”その後の人生”が現役時代に負けないくらい輝いたものでありますようにと願ってやまない。
もちろん、銀次にも同じ思いだ。

”アンバサダー”というちょっとふわっとした役職を与えられた彼だけど(笑)、東北に生まれ育ち、東北のチームで現役を全うした野球選手である彼だからこそ東北でやれることがきっと多くあるのだろうと思う。
どうか、これからの彼の人生がずっと輝きと幸せに満ちていますように。

銀ちゃん、18年間のプロ野球選手生活、お疲れ様でした。
たくさんの歓喜と笑顔をくれて本当にありがとうございました。



2013/04/07 銀次の雨中スライディングショー_20130407

そういえば雨天中止のヘッスラってあんまり見なくなりましたね。怪我のリスクとかあるからかな?


2014/02/11 「今年の首位打者は、俺だぁ?!!」(枡田・銀次)_20140211

優勝した翌年の久米島キャンプ、声出し。
前年のキャンプ声出しで田中将大が「今年の主役は俺たち楽天だ!」って言って本当に日本一になったので縁起担ぎ的なやつでしょうか


2017/05/03《THE FEATURE PLAYER》



2019/04/07 見慣れていないからこその違和感…イーグルス・銀次が魅せた!!

「捕手」で入団したものの、捕手としての一軍出場はこの時だけ。


2019/07/24《THE FEATURE PLAYER》
噛めば噛むほど味が出るバットコントロール



2020/03/16 青山選手(600試合登板)・銀次選手(1000試合出場)連盟表彰



2021/06/09 おかえりなさい!銀ちゃんをみんな待ってました!

なんかここらあたりから「銀ちゃんおかえり」って言われることが増えたんじゃないかと。。怪我とかも色々あったりで一軍で見ることが減ったからかな。本当は「おかえり」って言われるの嬉しくはないよね。ずっと一軍にいたら言われないことだし。
しかし鈴木大地が銀ちゃん大好きすぎてめっさ和んだ。


2021/06/17 岩手県出身の銀次選手が語る「東北」



2022/06/22
【し゛んわり】銀次『”最後の岩手県営球場”に感謝の気持ちを伝える』

銀ちゃんにとって思い出深い岩手県営球場のラスト試合に臨めたのは本当に良かったと思う


2022/12/15【珍プレー2022】
バット回しはもちろん、それ以外にも魅力がたっぷりの東北のいぶし銀。東北楽天・銀次まとめ。



2023/11/23 最後のBURN!
ファンフェスの引退セレモニーで、最後の最後にやった”勝利の儀式”。
現西武監督の松井稼頭央が持ち込んだ「BURN!」はかつてのお決まりだった。銀ちゃんが一番活躍していた頃のことを思い出して嬉しくも切なくなる、最後の「BURN!」。


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