勝手に思うままに 榊原秀光のブログ

日頃 思っていることや感じたことを思うままに書きます。

勝手に思うままに 7

2008-10-09 08:46:14 | 平和
私は「実践人」という会に参加して7年くらいになります。
「実践人」とは、創業者である森信三先生(半田出身)の教学に則り、共に学び、実践し、自己の行き方を確かめつつ、いささか社会に貢献し、一隅を照らす使命の実現に勤めようとする団体です。全国各地で「実践人」の研修会や読書会が行われています。半田市の名誉市民でもあります森信三先生のお話はまたの機会にしまして、今日は数年前の中日新聞朝刊の中日春秋の文章を紹介します。

勝手に思うままに7  礼 儀

作家の大佛次郎氏に「礼儀」という随筆がある。慶応の塾長だった小泉信三氏の話を紹介する
塾長時代の小泉氏は、込んだ電車で慶応の学生が腰掛けていると、そばに行って学生を立たせ、ほかの人に席を譲らせたという。
学生たちは不平だったようだ。ある規律違反の学生には何度か忠告し、停学などの処分を出した。小泉氏の強い態度は変わらなかったとか

学生たちには苦い体験だったろう。でも、そうやって普通の規律に服する習慣を学んでいく。
「社会に出てからその徳を知らぬ間にそなえておいたのを、幸せと感じたことであろう」と大佛氏は書いた。そして「世の中には人間が年をとってからではないと、ほんとうには判らないことが、いくらでも在る」と

先生の忠言や叱責は、言われる方にとってみれば、快いものではない。けれど、後になって「よく言ってもらった」と振りかえることも多いはず。それが教えるということであり、教育なのだろう。
どんな態度にも「いいよいいよ」で済ませたり、目をつむったりするようでは、大事なことは伝わるまい

教育再生会議では、保護者や児童.生徒が先生の評価に参加する人事策も出ている。でも「席を譲ってあげなさい」などとうるさくも大事なことを言ってくれる先生を、生徒がそのとき「いい先生」と理解するだろうか。保護者も一緒になって、子どもに甘い先生をいい先生と評価する例は出てこないか

教育問題がさまざまある今、先生にもあらためる点はあろう。が、小泉塾長のような姿勢は大事なものに違いない。  以 上

忠言や叱責は、言う人、言われ方によっても受け取り方が随分違うものになってきますが、時間が経つにつれ「あ~その通りだな」って思うことが多いです。言う人、言われ方は、その時受け入れられるか、といったタイムラグだけのような気がします。

どんな状態のときでも受け入れられる、「素直な心」でいられたらいいですね