のんびり専業主婦日記 

旦那の転勤で関西に来ました。日々の思いを綴っていきます。

遺族の心境

2021-04-26 21:02:00 | 日記
葬儀の慌しさが過ぎた。アラフィフにもなれば家族が亡くなる経験をした人は少なくはないだろうが、何かの役に立てばと気づいた事を書き留めておく事にする。

過去に親族、友人の家族、会社関係などの葬儀に何度か参列してきた。御香典を包み喪服を着て数時間、それぞれの宗教に従い焼香などをあげさせてもらう。葬儀後は久しぶりに会った知人達と話をし、時には食事をして半分同窓会状態になる。

当事者の家族たちはそうはいかない。葬儀社の進行に従い分単位で動く。悲しみにくれている時間は殆どない。昔他人の葬儀に参列した時、どのご家族も気丈に振る舞っていると感心したものだった。だがそうではない。家族は一般の方々が参列する前に嘆き悲しむ過程は一通り済んでいる。葬儀の時にはむしろ弔問客を慰める立場になっている。

母の場合は数年前から終わりが来る事は分かっていた。突然亡くなったわけではない。本人が少しずつ悪化していくのを見ながら心の準備をしてきた。

徘徊や長期寝たきり、自宅での介護などそういった苦労は全くなかった。良い施設と病院で看てもらい、本人にとっても家族にとっても恵まれた最期だったと思う。

80前というと「まだ若いのに」と言われる事もあるが、それもピンとこない。祖父母4人とも早くに亡くなっているのでそんなものかなと思ってしまう。

今年は喪中になる。四十九日、初盆、喪中はがきの準備等で一年なんてあっという間に過ぎてしまうだろう。

以前は親しい人の家族が亡くなっても、どこか他人事ではあった。ようやく今回で多少は気持ちが分かったような気がする。誰かと食事に行くのも賑やかな場に出るのもしんどい。

人間、当事者にならなければ分からない事がまだまだ多い。