Windows Vistaでは、標準機能として音声合成による読み上げ機能(=ナレータ)がありますが、標準では日本語に対応していません。
そこでVistaで日本語TTSを使う方法をまとめました。
1)Microsoft SpeechSDK5.1を使う場合
TTSアプリを手っ取り早く使いたい場合は、SpeechSDK5.1に含まれるTTSAPPを使うのがお勧めです。入力したテキストを簡単に読み上げることができます。
【手順1:ファイルのダウンロード】
Speech SDK 5.1をダウンロードする。
ダウンロードするファイルはSpeechSDK51.exeだけです。
SpeechSDK51LangPack.exeは音声認識用の言語データです。
Microsoft Speech Platform - Server Runtime (Version 10.1)をダウンロードする。
ダウンロードするファイルはSpeechPlatformRuntime.msiです。
32bit/64bitに分かれているので、OSに合わせてダウンロードします。
Microsoft Speech Platform - Server Runtime Languages (Version 10.1) をダウンロードする。
ダウンロードするファイルは日本語の場合は、MSSpeech_TTS_ja-JP_Haruka.msi
になります。日本語用ファイルはこれだけです。ちなみにMSSpeech_SR_ja-JP_TELE.msiは音声認識用ファイルです。
【手順2:インストール】
SpeechSDK51.exeを実行する。
SpeechPlatformRuntime.msiを実行する。
MSSpeech_TTS_ja-JP_Haruka.msiを実行する。
【手順3:レジストリの変更】
ここまでインストールした時点で、SpeechSDK51のTTSAPPを実行すると、選択できる音声リストにはMicrosoft Mary, Microsoft Anna, Microsoft Mike, Sample TTS Voiceの4つだけです。
そこでHarukaを使える様にする為、レジストリを変更します。
Harukaの音声データが登録されているのは
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Speech Server\v10.0\Voices\Tokens
です。
システムの音声データが登録されているのは
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Speech\Voices\Tokens
です。
そこでレジストリ情報をコピーします。方法はコマンドラインで以下の様に入力します。
reg COPY "HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Speech Server\v10.0\Voices\Tokens" HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Speech\Voices\Tokens /s /f
これで、TTSAPPを実行した際の音声データリストにMSSpeech_TTS_ja-JP_Harukaが
表示されます。