少子化で行こう

世の中、少子化対策音頭が鳴り響く。人口減少もあると、恐怖心を駆り立てる。でも、何かそれって変じゃない? ままで行こうよ。

違いの説明が欲しい

2006-01-13 05:09:07 | Weblog
「2 市区町村別にみた子どもの数と合計特殊出生率」の(市区町村別にみた人口と子どもの数)では、

。「年少人口に関しては、地域の差はなく、ほとんどの自治体(約97%)で、年少人口割合が減少しており、少子高齢化が進行していることがわかる。」
と述べている。

他方、そのしばらくあとに「合計特殊出生率」の市区町村差については、

「このように、合計特殊出生率は、全国一律ではなく、地域差があって、最も高い自治体と最も低い自治体を比べると、4倍近い差となっている。」

と述べている。

これだけを読むと、地域の子どもの割合は変わらないのに、生む率は4倍も違っている。なぜ? と疑問をもつことになるでしょう? でも、その説明はなく、子どもの数が多い沖縄の島の状況をコラムで持ってきて「子どもを生み、育てやすい」環境にあるからと述べています。

ここには飛躍があります。合計特殊出生率の大きな差は、少なくとも1人の既婚女性が出産する子どもの数の差ではなく、未婚率の大きな違いを反映しているということです。市区町村別の既婚女性限定の「合計特殊出生率」を算出すると、多分、地域差は4倍もあるということはないでしょう。

子どもを生み育てる環境に違いがあるというところにとらわれた見解であると言えるでしょう。

逆に言えば、現時点で、合計特殊出生率が低い地域は、女性が結婚しなくても、働き、自立して生活できる地域であると言うことになります。その評価もきちんとすべきでしょう。