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【Report】ツール・ド・おきなわ2019  入部がアタックの口火を切る 横山が10位

2019年11月10日 | レースリポート・動画

 

ツール・ド・おきなわ2019 男子チャンピオンレース(UCI1.2)

【開催地】沖縄県名護市(スタート&ゴール)
【日時】2019年11月10日(日)     
6:45 スタート 210㎞(名護21世紀の森体育館前)     
12:00- フィニッシュ予定(名護21世紀の森体育館前)
【出場選手】入部正太朗・木村圭祐・湊諒・横山航太・中井唯晶

国内ロードレース最終戦となるツール・ド・おきなわ2019が、11月10日、沖縄県北部のやんばる地域で開催。

ツール・ド・おきなわは11月9~10日の2日間、市民レースやサイクリング、バリアフリーサイクリングなど全26種目で約4500人が参加する一大自転車イベント。その最高峰である男子チャンピオンレースは、UCI公認のアジアツアー1.2にクラス分けされ、東京五輪代表選考レースのひとつでもある重要な一戦だ。

今年は海外招待6チームを含む、全14チームが参加。出走人数が昨年の85人から67人に減少し、集団コントロールする人数が少なくなることも考えられることから、シマノレーシングは序盤の逃げも警戒しながら、レースを進めていく。

コースは、国内最長クラスの210km。序盤は海岸沿いの平坦基調が続くが、中盤からは普久川ダム、羽地ダムなどの上りが続き、勝負の分かれ目となる。

まだ肌寒い中、朝日が差し込み始めた午前6時45分に名護市の名護21世紀の森体育館前からレースはスタート。リアルスタート直後、山本元喜(キナンサイクリングチーム)、ラース・クルブ(チームサワーランド)の2人がアタック。シマノレーシングからはスプリント賞、山岳賞獲得も視野に入れる中井唯晶が他チームとともにここに合流しようとするが、先頭2人がどんどんタイム差を拡大。50kmを過ぎたところで最大14分の大差を築いた。その直後、単独追走のリック・バン・ブレダ(WTC de アムステル)が追いつき、先頭は3人となる。

メイン集団内では国内コンチネンタルチームを中心に、追走を開始。シマノレーシングは野寺秀徳監督の指示で、中井がメイン集団のローテーションに加わる。しかし普久川ダムの上りを2度越えても、例年とは異なる落ち着いた展開が続き、集団は多くの人数を残したままレース後半に突入する。

普久川ダムを下りきったところで先頭はバン・ブレダ単独となり、中井らのけん引でタイム差はタイム差も2~3分まで縮まる。100km以上もアシストとして奮闘した中井は残り約35kmで遅れるも、シマノレーシングはまだ集団内に4人を残す展開となった。


▲牽引役を務めた中井唯晶 photo:Tatsuya Mitsuishi(OCN)

残り約30kmで先頭のバン・ブレダが捕まると、全日本チャンピオンの入部正太朗が得意の少人数の展開に持ち込むべく、自らアタックの口火を切る。これはすぐに吸収されたが、その直後に湊諒がアタックし、シマノレーシングが集団に揺さぶりをかける。さらに再び入部が、内間康平(チーム右京)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、柴田雅之(那須ブラ―ゼン)とともに飛び出しし、この4人が約20秒のリードを開く。

しかし、羽地ダムの上りで先頭4人から増田が単独で抜け出すと、そのまま独走態勢へ。入部はこの動きに反応できず、後方の集団からもさらに遅れをとる。


▲攻撃の口火を切った入部正太朗 photo:Tatsuya Mitsuishi(OCN)

増田の背後では、内間、ベンジャミン・プラデス(チーム右京)、石橋学(チームブリヂストンサイクリング)が新たに追走を開始。そのさらに後方の約20人の集団にシマノレーシングはキャプテン木村圭佑、湊、横山航太を残す。しかし、集団内も長丁場のレースで多くの選手が体力消耗し、なかなか前との差を詰められないまま、レースは終盤へと向かっていく。

結局、増田がそのまま独走で逃げ切り、2014年、16年に続く3度目の優勝を飾った。シマノレーシング勢は6位以下の集団内でスプリントし、横山がUCIポイント獲得圏内の10位でフィニッシュ。湊が11位、木村が12位で続いた。

 

今シーズンのシマノレーシングは、全日本選手権でチーム一丸の走りの末に入部が優勝し、チームに悲願のタイトルをもたらした。さらに中堅、若手を含め、チーム全体で大きなレベルアップを果たし、国内レースで多くの表彰台を獲得。しかし、世界にアピールするためにはさらなる成長が必要ということもあらためて認識した一年で、来シーズンも引き続きチャレンジを続けていく。

■コメント
入部正太朗 「サバイバルな展開で人数が減った方が僕は運びやすいかなと思ったので、積極的に攻撃を仕掛けて抜け出せればいいなとチャレンジした。最終的に4人で抜け出す形になったが、その時点で脚に来ていて、羽地ダムの上りに入った瞬間に増田さんの強烈なペースアップで僕も力尽きてしまった。(今年の全日本選手権を振り返り)みんなのおかげでチーム一丸となって獲ったジャージは一生の宝物になったと思うので、忘れられない一年になった。引き続き、まだまだ足りてないところを強化して来年も頑張っていきたい」

横山航太 「今シーズンは中盤、終盤に苦しんでいたので、ようやく調子が上向いてきたし、ポイント圏内に入れてよかったと思う。やはりトップの増田選手たちとは大きな差があると感じたので、今シーズンはだいぶ失敗したのでその反省も踏まえて来シーズンを迎えたい」

 

 

■リザルト <ツール・ド・おきなわ2019 男子チャンピオンレース>
1 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)5時間17分58秒 
2 内間康平(チーム右京)+18秒
3 ベンジャミン・プラデス(チーム右京)+18秒
4 石橋学(チームブリヂストンサイクリング)+18秒
5 ジェイソン・クリスティ(愛三工業レーシングチーム)+49秒
6 岡本隼(愛三工業レーシングチーム)+54秒
7 富原隼人(沖縄選抜)+54秒
8 フェン・チュンカイ(チャイニーズタイペイナショナルチーム)+54秒
9 畑中勇介(チーム右京)+54秒
10 横山航太(シマノレーシング)+54秒

11 湊諒(シマノレーシング)+54秒
12 木村圭佑(シマノレーシング)+54秒
35 入部正太朗(シマノレーシング)+7分21秒
DNF 中井唯晶(シマノレーシング)

■ツール・ド・おきなわ2019 入部選手が終盤にアタック インタビュー(1) https://youtu.be/pSj-g-burE8

■ツール・ド・おきなわ2019 横山選手が10位フィニッシュ インタビュー(2) https://youtu.be/NRGNiG1FRPw
 

Photo&Movie&Text:Tatsuya Mitsuishi(OCN)

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