続・切腹ごっこ

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軽傷の者は切腹

2010-10-18 | ★男の切腹+グロ
大沢たかお主演映画、「桜田門外の変」が10月16日(土)から公開された。

 “
桜田門外の変”というのは、言わずと知れた幕末の大事件。開国を推し進め、それに反対する者を投獄や処刑した(安政の大獄)大老井伊直弼が、尊王攘夷派である水戸浪士たちに暗殺されたという事件だ。浪士たちは暗殺成功の後、負傷した数名が大名屋敷の門前などで自刃している。井伊直弼の行列が登城中、江戸城桜田門の外で襲撃されたことから、その名で呼ばれている。

 まぁざっとこの程度の知識しかなかったのだが、改めてこの映画のサイトやwikiなんかの記事を読んでみると、色々興味深いことを知った。

 まず、井伊直弼の駕籠襲撃時に重傷を負い、暗殺成功の後自刃した者のうちほとんどが20代(最年少は21歳)だったこと。ちなみに襲撃に参加した18人以外にも、事件に関与したために逃亡後自刃したり捕縛されて斬首された者が多数いる(これらの自刃の最年少は19歳)。
 また、藩主である井伊直弼を暗殺された彦根藩の藩士たちも災難である。襲撃に応戦し死亡した藩士には家名存続が許されたが、重傷を負ったものの生き延びた者は、江戸や彦根から離れた現在の栃木県にある藩領の屋敷に幽閉。軽傷の者は全員切腹。無疵の者は斬首の上、家名断絶という厳しい沙汰が下された。

 ということは、当日事件に関わった双方ほとんどの武士たちが命を落としたということになる。事件を起こした側の人間は死ぬ覚悟もできていただろうから、傷を負って自刃しても捕縛されて斬首されても暗殺は成功したのだから本望だろう。
 しかし、彦根藩士の方は襲撃されて傷を負ったのに切腹を命ぜられてはたまったものではない。まぁ本人たちも武士なので、自分が護衛している藩主を暗殺されてしまった時点で有る程度覚悟はできていたとは思うけど。
 古代の王が死んだ時に、寵愛を受けた女官や奴隷たちが王とともに墓に生き埋めにされたりするのと似た不条理さを感じる。時代劇や大河ドラマの世界観に慣れてしまうと、「さもありなん」という感じで特に驚きはしないんだけど。

 映画では「変」の後も描かれるとか。自刃、切腹シーンが見られるのか楽しみだな。近々見に行こうっと。
 
須賀健太っていう15歳の俳優(まだ子役って言った方がいいのかな?)が、高橋荘左衛門という自刃する武士(書生)(享年19歳)を演じるそうだ。

桜田門外ノ変オリジナルサウンドトラック
サントラ,伊勢正三,長岡成貢
エイベックス・エンタテインメント
桜田門外ノ変 時代を動かした幕末の脱藩士
宮帯出版社
宮帯出版社