ダイキャスト情報室

鋳造品の品質を決めるのは、方案と排気かな。。。。

ボルト締め付け部の設計

2022-12-29 | DieCast

ねじを使った部品の取り付けでは、昔からねじの緩みや部品の脱落が問題になり事故にまで至った例もあります。最近では大型トラック左後輪が緩んで脱落という事故がありました。これもいかがな設計かと思います。

可動側になる部分にパッキン押えの突起があるため可動側にピンが設定できずに固定側にしたと思われ、バカ穴になる部分の抜け勾配を非常に大きくして対策にしています。ここで問題になるのがボルト側の座面が減少することです。この座面が少なくなるとアルミなどのダイカスト用材料では座屈(座面陥没)の可能性があり座屈が発生するとボルト締め付け力が失われて緩みが始まることになります。私も30年ほど前に、座面が陥没してボルトが緩み固定されていた部品がグラグラし始めたという事例を知っています。

ワッシャを使うとか、穴にドリル加工を入れるとか、何らかの対策を織り込んでおくことを勧めます。


日本の古典を写本で読む

2022-12-09 | 日記

以前の記事に追記しました。

画像は東京博物館の入口中央の階段です。特に意味なし。

数年前から日本の古典ものに興味が沸いて、写本てどんなものが有るのか調べてみました。

画像(クリックすると拡大)のように、源氏物語の紫式部による原本の現存は確認されていないのですが、いくつか写本が残されています。1000年ほど前ですからコピー機もなくて、本を自分のものにするには元本をどこかから借りて書き写すしか方法がなかった訳です。上の画像は宮内庁が保存する源氏物語の桐壺の2~3頁です。丁寧な字で書かれています。これらを見て、自分で読みたいと思ったわけです。

最初は崩し字の漢字を勉強する本を購入したのですが歯が立たず、ひらがな中心の平安女流ものに狙いを変更し、まずひらがなの崩し字を覚えました。これをもとに挑戦を始めました。簡単に書きましたが、実際にはあちらこちらを彷徨う紆余曲折がありました。

最近の方法を紹介します。まず「古語辞典」は必要です。持っていないと意味が把握できません。次が「崩し字辞典」、電子辞書の古語辞典と草書辞典でも使えるかもしれません。私は併用しています。肝心の写本ですが、私は「ほるぷ出版・図書月販」が50年ほど前に出版した「復刻日本古典文学館」というシリーズの中古・ばら売りをネットオークションで手に入れています。古語辞典以下全部中古本ですが。年金生活者にはありがたいシステムです。出版時はセットボックス(いくつかの古典写本がセットになっている)が10万円以上の定価したものが最近では1/10程度、ばら売りで出た場合は数千円で購入可能です。Yahoo-auctionによく出ます、50年前のものですがね。ここで「若紫」「末摘花」「絵合わせ」「行幸」「柏木」.....と入手して現在4冊目を読み進めています。

大事な参考書のことを忘れてました。実はそれぞれの写本は一人が書き写した物ではなく数人が係わって、有力者が資金を出したのでしょうね、書き写されています。したがって読み易い・読み難いがあり初心者には正解にたどり着けない場合が多々あります。そこで参考書を探しました。これも、最初は現在発売されている新刊を買ってみたのですが、多忙な現代人向けのものは、一部割愛で構成されているため写本のすべてを確認できません。そこでネットのお世話になりました。例えば今読み進めている源氏物語の「行幸・みゆき」の場合は、五十年ほど前に発行された新潮社の日本古典集成を購入してみました、岩波書店のものもあります。この新潮本とほるぷ社版は差異が少ないので、不明点が残りません。写本と違う場合は不明のままモヤモヤが残ります。最初は読むだけだったのですが、最近はノートに書き写して書写した人の苦労を体験しています。

いま上にあげた写本と手元の新潮社版を比べてみたら、かなり内容が違いますね。写本の出どころ(なんとか版とか)が書かれていますので、そこまで確認できれば参考書の価値が出てきます。写本作成時に書き写す人が自分の表現に改める場合もあるのかしら。

その後、購入した復刻本、主にホルプ出版が作ったもので手に入ったものをメモしました。以下、自分のためのメモ。

源氏物語ー鈴虫、幻

源氏物語ー絵合、行幸、柏木

源氏物語ー若紫、末摘花

奥入りー源氏物語のーーー

伊勢物語、大和物語

和泉式部日記、枕草子ー上下

奥の細道、春色梅児誉美

徒然草、無名抄、奥の細道

好色一代女、好色一代男、堤中納言日記

更科日記 藤原定家の書と言われているもので、読みやすい、誤りがない、

かげろふの日記 上中下 書写した人の誤字脱字が多い