goo blog サービス終了のお知らせ 

ダイキャスト情報室

鋳造品質を決めるのは、方案と排気かな。。。。

goo-blog サービス終了 (訂正)

2025-04-16 | DieCast
残念ながらサービス終了とのことなので、はてなブログに引っ越します。

引っ越し作業完了したので5月末頃には再開します。
ダイキャスト情報室の屋号のままの予定です。

ゲートの設計 追記有り

2025-02-21 | DieCast
 最近、鋳造品メーカーの若手と話をしていて相手がゲート・ランナーの設計根拠について理解ができていないと感ずることが何回かあった。(私の最近はここ一年という意味です)そこで古い計算尺を持ち出して、またお節介を焼こうという趣向です。
まずこの画像、40年以上前に手に入れたものです。DOWというシールが貼ってあるのでDOWが配っていたのかもしれない。作ったのは、THE Society of DieCasting Engineers, Inc. 今は存在しないようだ。NADCAの下部組織だったのかも?

表示はすべてフィート・ポンドのためmmとg表示が赤くメモしてある。
表側は鋳造機に関係する計算尺で、油圧シリンダー直径と油圧力からメタル圧を算出する。次にメタルプランジャー径とプランジャー速度から単位時間当たり移動する溶湯量(Cavity Fill Rate)が算出される。
次に裏面は、鋳造品の肉厚及びその最適な充填時間が示される。例えば0.04~0.085インチ(1~2mmに相当)の場合は充填時間0.015~0.035秒。この条件で目的の鋳造品の体積を与えると最適なQ値が示される。次に最適なゲート速度を指定すると必要な金型のゲート断面積が求められる。
これは当時私がモノグラフにして使っていたもの。(´;ω;`)


これは、重さと肉厚を結んだ延長にゲート面積が示される。
余裕のある方は使ってください。

以下追記
ここまではゲートの断面積の話ですが、ランナーの断面積も検討しておきましょう。ゲート断面積は、湯流れ断面の中で最も狭いのですが、最も距離が短く(諸事情による、自習してね)エネルギーの損失は致し方なく、ゲートよりも距離が長いランナーでの損失を考慮する必要がある。「ダイカスト金型の設計・製作」 小林三郎著 によると従来はゲート面積の3~4倍の断面積を設定していたが、最近は3倍以下である、と書いてある(1993年12月出版)。筆者の会社勤めの時(1985年頃)に2倍以下にしろと言われた記憶がある。しかし上記のように画一的に決められるものではなく、簡単な(鋳造からみて)品物なら少なくしても良いが、溶湯温度(ランナーでの熱損失が多い・少ない)と運動エネルギーのロスが多い状態では不良品となってしまう品物があるので、その部分の読みが必要となる。難易度の高い品物(最近の製品設計者は鋳造のことを知らないから無茶な製品設計を平然と行う)では、ゲートまで届いた溶湯の温度を確保し運動エネルギーの損失を最小にして届ける必要がある。
ダイカストという業界は、昔から曖昧・アバウト・魑魅魍魎な世界で、実はランナー・ゲートの設計をしっかり行わなくても品物が出てこないこともないのです。それは、最適な充填時間も鋳造しようとする品物によって幅があり、ゲートスピードの理想値も何が正しいのかは誰もわからないという状況で、つまり適当に金型を製作しても品物は出来るのです。その結果は、やや不良品が多いかなということで、不良品についてもこの業界では、不良品が出るのは当たり前田の世界なので大きな問題にはなりません。また振り返らないエンジニアを抱えた会社では、金型の量産開始後不良が出ているかなんて面倒なことは気にしませんから、製品納入とともにお札を付けて納入される状態が続く訳です。

調べてみたら、この本は全く手に入らない状態で、ある書店が(中古があった場合)40000円超えの価格を提示していた。

仕事が進まない!!

2025-02-04 | DieCast
いまだに昭和な会社がある。作ろうとしているものは、アルミの円盤。C125を使って2個取りする。片面は全面切削加工がある。ここまでの条件を聞いて、経験のあるエンジニアなら排気対策は最低でもチルベント、「高品質の要求なら真空かPF法で対策必要だな」と判断しますよね。昭和の場合は、金型に0.1~0.2の凹部を作って対策は万全(と考えている模様)です。その担当さん曰く、それで今まで不良は出たことがないとのこと。でも私は知っています。その会社の現場には不良廃棄品が山とある事を。担当さんは金型ができた後の不良率を気にしていないことも知っています。不良の原因は鋳造担当の責任だそうです(無実です)。
製品のレイアウトもいかがなものか、です。ゲートからすぐのところに細いピンがあり焼き付きが目に見えています。製品を回転して(円盤なので)ゲート前のピン設置を回避することは可能ですが、アドバイスには応答有りません。発注元の図面を金型図の上に張り付けて担当さんの設計作業は終わりです。


チップ速度とガスの巻き込み First Phase Speed and Gas

2024-11-17 | DieCast
以前、少しだけ書いて結論が出せなかったことなのですが、射出における低速行程の速度設定に問題があると思っています。低速側の設定を0.2~03m/sec.の定速にしているところが多いと思うのですが、これがなぜかということを誰も検討していないようなので、改めて書いておきます。
まずなぜこのようになったか。これはゲートまでは乱流にしないで層流で巻き込みを起こさず溶湯を製品部分まで供給しようとしているからと思われ、これは納得できる部分です。ところがその速度設定なのですが、古い時代の油圧シリンダは一定速で制御することしかできなかったので、実際はサーボが掛かっているのでチップ速度を測ると洗濯板(あーこれは誰も知らないか?)・サイン波のような速度変化を起こしながらプランジャーは低速行程を動きます。実際にはゼロから動きだすので加速度は初めだけでその後は一定速になります。この説明で、次は有名な解析ソフトADSTEFANが公開しているスリーブ内の溶湯の挙動を見てください。
この動画のように、加速が終わると反作用で溶湯は上側からガスを巻き込むような形になります。私はこれを防ぐためには溶湯に常に加速度を与える必要があると考えていて、低速First-Paseの速度設計を加速形にする、つまり0から0.5~06m/sec程度まで速度をスムースに変化させる必要があると考えます。溶湯に加速度(圧力)を加えると溶湯はチップ側に張り付くはずでして。マシン側は低速域を細かく分割して少しずつ速度を大きく設定する。または最新機では一定の加速度を指定することが可能かもしれない。最新機の情報ないので、情報お持ちの方、教えてください。
この検証をしてみたいのですが、実機もシミュレーションソフトも持っていないので確認が取れない状況です。進展があったらまた追記します。

追記:検証を(株)HIBARI に依頼中ですが、良い結果が出そうです。
追記2:検証動画をアップロードしようとしたが、このブログでは動画は乗らないことが判明、動画は加速度を3m/Secxx2として作ってもらったが、チップが動き出してすぐの上からの波がかぶるのは無くなったように見える。

動画の一コマを載せました。

今回のDC展はギガキャストに関する展示が多かったが、LKのランナー付きフレームとWielandの9000ton用Φ250チップを見ることができて満足しました。
それから私(短期雇用)のブースで説明を聞いていただいた方から、こちらが新しい情報をいただきました。また説明時、溶湯の先端には品質の悪い金属が流れていますという説明をしながら画像をスマフォからすぐ取り出せず失礼しました。これです。




この材料はマグネシウムです。

2024 日本ダイカスト展示会

2024-11-07 | DieCast
日本ダイカスト展示会、もう来週にせまりました。今回も筆者はある企業の展示応援で参加します。15日の金曜のみ、G-09ブース(Japan Mold Trade)に居ます。読者の方で当日見学されるの方は、お声掛けください。ツツイはいるか?が合い言葉です。冷やかし歓迎です。最終日は見学に廻りますので不在です。展示会は14日から16日まで開催です。