徒然なるままII

日記帳までこまめに更新しませんが、思ったことを書き残していきます。

HASTM

2007-07-18 00:00:53 | Computer
"Hardware Accelerated Software Transactional Memory"の略だそうだ。
SMPの先がheterogeneous multi coreであるならば、その先に見える微細化の行き着く一つの選択としてAMPがあるだろう。もともと、embedded系、つまりは組み込み制御では、かなり昔からAMP構成なシステムは稼動している。現代で言えば自動車であろう。車種によっては100を超える非同期なプロセッサシステムが稼動している好例だ。この指向が、現在のクライアント/サーバシステムを構成するノードに取り込まれていく可能性は低くない。

各実行スレッドが共有リソースのコピーをローカルに持つことで、排他ロック処理を必要とせずに、処理終了時の参照データへの確認とライトバックを一気に行わせる。多分、乱暴に解釈すればこれがTransactional Memeryのアーキテクチャだと思う。IDF(Intel Developpers Forum)で発表されたらしい具体的な命令セットから考えると、実装されるプロセッサはリリース間近なのかもしれない。

が、しかし、このアーキテクチャは"Software"という単語を含んでいるように、アプリケーション、しかも下位レイヤ レベルでの対応が必須になってくる。現在、シーケンシャル・パラレリズムのスキルを意識しているプログラマがどれだけいるのか、ちと興味深いところではある。

待ち人、わくわく?!

SSD

2007-07-03 23:50:26 | Computer
Solid State Diskの略だそうだ。
フラッシュメモリの容量対価格が劇的に下がったため、自分も仕入れた(SSD搭載してない)VAIO type-TZのみならず、SSDを搭載するラップトップPCが増えてきているようだ。メカニカルなスピンドルモータやらヘッドアクセスさせるアクチュエータなどはないため、あたかも「高速なメモリディスク」のように捉われがちだけど現実は違う。現在、小容量フラッシュメモリ ストレージ向けに若干Linux環境ではファイルシステム(JFFS2など)がリリースされてるけど、現実問題としてNAND/NORいずれのフラッシュメモリも、効率良く、かつ長寿命を慮ったファイルシステムは存在しないから。
フラッシュメモリの場合、

・既に書き込まれている領域は一度消去してからでないと書けない(しかも、ある程度まとまったブロックで)
・フラッシュメモリ素子自体に書換回数の上限があり、これがそれほど高い数値でないため、書き換え回数を含めた管理と制御を実施しなければならない

という根本的な問題がある。
現在のFAT(32含む)/NTFS/ext2,ext3/ZFS(Sun MicoroSystems製 次期Mac OS Xにも搭載予定)など、これらのファイルシステムはフラッシュメモリ デバイスをカーネル レベルでは対応していない。もちろん、CDFSのようにドライバを用いることで解消していく予定なのかもしれない。でも、光学メディアのように転送帯域が低いデバイスでは問題視されにくいけど、フラッシュメモリ デバイスは高速帯域を可能にするメモリ デバイスだから、本来はカーネル レベルでファイルシステムを持つべきだろう。

だから、SSD環境はしばらく見送るつもり。
どんどん、容量対価格も変わるだろうし、ファイルシステム(たとえ、デバイスドライバ方式をとったとしても)自体もこなれてくるのは、まだ少し先だと考えるから。

でも、いまのベンダ主導型のSSD売り文句は好きになれないなぁ、やっぱし。明らかにマーケティング主体だし、OS, PC, デバイスベンダは少なくとも10年以上は製品を製造販売しているんだから、もういいかげん、ユーザオリエンテッドな指向で価値観を提示しなきゃねぇ...。