佐久市 ヤナギダ 趣味の店

長野県佐久市野沢93番地
ヤナギダ☎0267-62-0220

飛行機はあと一時間 ほどで日本に着く

2024-08-05 12:15:56 | 日記
誰かがあけた小窓から、強い光が
射し込んでいた。前の座席の背に
はめ込まれているスクリーンに
目をやると、飛行機はあと一時間
ほどで日本に着くとわかった。

わたしは膝の上に置いたままに
していたノートブックを取り上
げて、書きかけのページを開
いた。

そこに挟み込まれている透明な
手紙を手にした。届かない手紙。
決して読まれることのない手紙。
開きながら、思った。
いいえ、手紙は届く。すでに届
いている。

なぜならば、手紙はここに、わ
たしの胸の中にあって永遠の命
を生きるのだし、あなたもまた
ここにいて、わたしと一緒に
―――わたしと彼のそばで
生きているのだから。

ペンを握りしめて、彼への
手紙を完成させた。
最後の一行は―――
「追伸 愛してます」

You Tube
YES MY LOVE

https://www.youtube.com/watch?v=cKOHkdieIro




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「静かな嵐」 

2024-08-05 12:13:44 | 日記
心細いような、心許せないような、
こんな嵐の夜には、どこからかあ
の人の声が聞こえてくる。
時間も距離もかるがると超え、わ
たしはあの頃に連れ戻されてしまう。

―――大丈夫だよ。キミはなにも、
心配しなくていいから。
―――俺に任せておいて。何もかも
   ちゃんとするから。

―――キミは俺の大事な宝物。簡単
に別れないよ。
わたしを弄んだ、なつかしい、わた
しの昔の恋人。

あれは、あまりにも手痛い失恋だっ
た。そえゆえに、それはガラスに刻
まれた文字のように、わたしの心に
残っている。痛みは、静かな嵐のよ
うにやってきて、樹木をたまわせ、
木の葉を震わせ、わたしの根源を
揺るがせようとする。

でも、大丈夫、絶対に、大丈夫。

言い聞かせながら、わたしはひとり、
暗闇の中で、嵐が通りすぎていくの
を待っている。どんなに激しい雨が
降っても、わたしはもう「過去」を
迎えに行ったりしない。

わたしの心はさらわれていかない。
吹き飛ばされはしない。わたしに
は今、愛しい待ち人がいる。

どんなに遠くまで出かけても、
必ずわたしのもとに帰ってく
れる人がいる。

YouTube
Legend of 1900 - Playing Love [HQ]

https://www.youtube.com/watch?v=qZaJhLc9wj8





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息を止めて

2024-08-05 12:11:46 | 日記
忘れないように
息を止めて
忘れないように
君を見た

この時と
今のこと

波と海
地球は青い真珠で
白く雲のマーブル模様

時間を忘れて
時間を失くして
僕たちが こうしていること
いたこと

あれはただそれだけで
そのものだった



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「心配」

2024-08-05 12:08:10 | 日記
「心痛はしてはいけない。
が、心配は大いにせよ」
と言う言葉がある。

劇作家の高田保氏が引っ
越し先の空き家に着いて
みると、家の中の清掃が

行き届いているのに感心
した。

早速荷物を納めようと押入
れを開けると、小さな紙包
みがある。

前に住んでいた人の忘れ物
かと見れば、「次に居住され
る奥様へ」と上書きされて
いる。

包みを夫人に開けさせると、
中には上質の障子紙一本と
手作りのぞうきんが数枚入って
いた。

前住者は島崎藤村の未亡人
だった。

心配、つまり心配りの行き届い
た場に遭遇すると、その人の
思いやりがしのばれて心が
温まる。



 

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「ひとは・・・」 

2024-08-05 12:03:56 | 日記
人間はみんな心の奥底はとても
弱くていい人だから
そんなに弱くていい人の心だけで
すべてのことに接すると

物事のすすみぐあいが悪いので

いじわるでこわい人のおめんと
つめたくて自分勝手な人の服と
やきもちでわがままな人の靴と
気まぐれでけちんぼな人の帽子と

うわさ好きでウソつきのカバンを
もって

もっといろいろな そう うっかり
気にいられないためのたくさんの
種類のバッジをいっぱいつけて
生きている

ああ だからね
だれからも好かれないようにと気
くばる必要のない所では
心から愛してうちとけた
恋人の前とかでは



 

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「残り香」

2024-08-05 12:02:23 | 日記
二十世紀、女性のライフ
スタイルは、あらゆる分野
で変わった。

その時代の先取りをしたの
がガブリエル・シャネルだ。


 男を待ち、選ばれるので
はなく、

男を選び、
スポンサーを選ぶ。

超一流のブランドをクリエイト
したシャネルは、二十世紀の
女性の代表だ。

 十二歳でカトリック・シトー
派の孤児院に入れられた
シャネル。

日曜礼拝の日だけ、孤児
たちは神への感謝のこめて、

ブルーのスカート、同色の
ブルーのブラウスを身にまと
う。

その礼拝服こそ、シャネル
スーツの原点だ。



 

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「男という存在」

2024-08-05 12:01:32 | 日記
女はじぶんを笑わせた
男しかほとんど思い出
さず、

男はまたじぶんを泣か
せた女しか思い出さな
いものだ。



 

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