ひねもすのたりのたり 朝ドラ・ちょこ三昧

 
━ 15分のお楽しみ ━
 

▼『君の名は』 第4部 第27週 (157)

2006-10-02 07:58:39 | ’06(本’91) 46 『君の名は』
▼『君の名は』 第4部 第27週

忘却とは
忘れ去ることなり
忘れ得ずして
忘却を誓う心の悲しさよ

原作:菊田一夫  脚本:宮村優子
音楽:池辺晋一郎 演奏:東京コンサーツ

題字:篠田桃紅
考証:松平 誠  考証協力:天野隆子
方言指導:岡部雅郎、山中 篤
所作指導:鈴木宗卓
オルガン指導:横沢真知子

協力:三重県志摩郡

語り:八千草 薫


出演


浜口真知子 鈴木京香
後宮春樹  倉田てつを
浜口勝則  布施 博 :まだ真知子の夫
石上梢    河合美智子:
あさ      伊藤嘉奈子:
角       松澤重雄 :役所の広報室勤務
浅野      大倉順憲 :役所の広報室勤務
松井      山中臨在 :役所の広報室勤務
かつぎ屋   早川亜友子  綾が連れて来たかつぎ屋
         宮島りゅう子  綾が連れて来たかつぎ屋
         梅津直美  綾が連れて来たかつぎ屋
         久保道子  綾が連れて来たかつぎ屋
用務員    中島元  厚生省・広報室前で春樹の応対をする
       
         鳳プロ 早川プロ

加瀬田修造  橋爪 功 :復員軍人 元陸軍少将
美村蘭子   佐藤友美 
小野瀬綾   いしだあゆみ



制作統括:石井 愼、 松本守正

美術:川口馨司  技術:沖中正悦  音響効果:太田岳ニ
撮影:安田熙男  照明:大地祥嗣  音声:佐藤勝彦  記録編集:高室晃三郎

演出:原嶋邦明

解説(副音声):関根信昭

・‥…━━━★・‥…━━━★・‥…━━━★

春樹は東京に戻っていった


 蘭子の店・スーベニール(閉店)

最初に行った先は蘭子たちの店だった。
「ずいぶんきれいさっぱりしたんですね」
「閉店セールやって」
「じゃ、借金も‥」
「ええ。クラブの人に、ちょっとお願いしてね‥」
「蘭子ねえさん、毎日歩き回って、くつ2足だめにしちゃったの」
「姉もおかげさまで大したケガでもなくて」
「ですってね」
「真知子さんから電報が来たのよ」

「こんにちはーー」と綾の声
「お店、隅っこでいいからちょっと貸してくれない?」
「商品も何もないから、いいけど‥」
「かつぎ屋のおばちゃん仲間がね、荷物置かせてくれって。
 あ、話はついてるの、1個50円」
「いいって~」の声に数人の女性たちが入ってきて、自分の荷物の上でお昼を食べ始める。

修造と春樹はあっけにとられて、外にでて話をする。
「いやぁ、しかしなんちゅうか女の人ってのはスゴイね」と修造
「横浜じゃ女子野球の大会まであるそうだ」

春樹はちょっと声を潜めて、志摩で美村礼治らしき男を見たことを話す。
綾の耳に入っているようだ
「船の上からではっきりしなかったんですけど、礼治と言う名前と、それらしい姿を‥」
「真珠筏に」
「どうして志摩なんかに」
「辛かったんだろうと思うが」

綾がそこに「くたびれたー」と話しかけ、「ここいい?」と並んで座る。
「真知子さん、元気だって?」
「ハイ。 これからは少しずつ‥。
 実は今日浜口さんと会うことになってるんです」
「真知子さんのことは浜口さんに任せたから」

 役所

広報誌の原稿のチェックをする勝則
「角くん、君はもっと違う切り口で書けるだろう」と指示、
四谷の印刷所でストライキという情報が入れば、駆けつけるといった具合
「課長、私も行きます!」と室員たちも言い、みんなで出かける。

2時の約束だった春樹は、誰もいないのを変に思いつつ広報室で待つ。
原稿を手に取り、インクのにおいを懐かしんだりもする。

そこに勝則が戻って来る。
「印刷所でストライキがあったものでね」
勝則は、今度新しく発行になる雑誌を見せる。
「俺の自信作だ、内容からデザインまでがらっと変えて企画から印刷まですべてやった。
 辛抱強くひとつひとつ解決しながらね。
 君にはあるかな、こういうものが‥」
春樹はその雑誌を読んで
「この雑誌は立派です、よくできていると思います」
と言う。

「後宮君、生憎だが僕は何も失いたくないんだ。
 地位も実績も‥‥‥‥真知子もね。 真知子は君には渡さない」
「真知子さんはあなたの人生を彩るための勲章じゃない」
「何?」
「ぼくには金も地位も仕事も実績もありません。
 ただ、彼女の幸せを祈る気持ちだけは誰にも
 僕がにくいなら、そう言ってください。 彼女を苦しめることは」
「(さえぎって)出て行ってくれ
 真知子との離婚に応じるつもりはない」
「真知子さんはあなたには絶対渡しません」

 スーベニール

綾が帰ろうと出てくる
「泊まって行けばいいのに」と蘭子
「なにも一人の部屋に帰ることないっかー」と綾
「一緒にいるのは自分の影法師だけ‥」

「ね、もしもずっと探してた影法師の居場所がわかったらどうする?
 会いに行く?」
「どうもしないわ。 離れたまんまの影法師なんてあたしのモノじゃない‥
 あなたは?」
「会いにいってみようかな。 今度こそ離さないように‥ 冗談よー」

聞いている修造

「おやすみなさい」「おやすみなさい」と綾と蘭子


(つづく)


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。