ひねもすのたりのたり 朝ドラ・ちょこ三昧

 
━ 15分のお楽しみ ━
 

★『都の風』 第5週 (25)

2007-10-29 15:51:23 | ★’07(本’86) 37『都の風』
★『都の風』 第5週 (25)

脚本:重森孝子
音楽:中村滋延
語り:藤田弓子

題字:坂野雄一
考証:伊勢戸佐一郎
衣裳考証:安田守男


   出 演

悠    加納みゆき:京都の繊維問屋「竹田屋」の三女、大阪の「おたふく」で住み込み働き始める
葵    松原千明 :竹田家の長女(大阪の次男坊のところに嫁入り)
桂    黒木 瞳 :竹田家の二女

雄一郎  村上弘明 : 毎朝新聞の文芸部記者(姓はヨシノ)、「おたふく」の常連
精二   江藤 潤 :「おたふく」の従業員

忠七   渋谷天笑 :「竹田屋」の奉公人(番頭)
鈴木   須永克彦 :お初の元旦那はん(夫ではない)、お初に泣きつきに来た
悦子   雅  薇 :「おたふく」の従業員
坂井   河野 実 :「毎朝新聞」の記者、雄一郎の同僚

タバコ屋の女 木下さよ子:向かいのたばこ屋のおばあちゃん
松吉   小林秀明 :「おたふく」の従業員(見習い)

三吉   井上義之 :「竹田屋」の奉公人(丁稚頭)
長吉   安尾正人 :「竹田屋」の奉公人
和吉   吉川和哉 :「竹田屋」の奉公人

記者   にしき勝也 
      佐野晶夫 

     松竹芸能
     アクタープロ

お初   野川由美子 :大衆食堂「おたふく」の女将。市左衛門の遠縁

市左衛門  西山嘉孝 :「竹田屋」の主人、三姉妹の父(婿養子)
静     久我美子 :三姉妹の母、市左衛門の妻




制作:八木雅次

美術:増田 哲
効果:野田信男
技術:沼田明夫
照明:大塚邦彦
撮影:神田 茂
音声:土屋忠昭

演出:門脇正美   NHK大阪

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昭和16年7月

大阪の生活にも慣れ、女将に一人前に認められるのに3ヶ月かかりました(ナレーション)

準備中のおたふくでは、最近 汽車ぽっぽ(雄一郎)が来ないなぁと話題になっている。
悠が
「記事がボツになったのを、慰めるつもりで大したことないって言ったら‥」と
説明すると
「そんなことでめげる男はイカン!」とお初は一蹴する。

そこにヤミで仕入れてきた鈴木が「でかい取引ができた」と帰ってくる。
精二は「そんなに手を広げては、あかんのと違うか。警察の取り締まりもある」と心配するが
鈴木は
「食堂がいくつあると思ってんねん。このくらいの店と取引するのが無難なんや。
 お前はいい料理をつくっとればいいんや!」と精二を小突く。

カッとしそうな精二に、お初は
「心配せんでもええ、商売に自信もってもらったら出てってもらうさかい」
と、声をかけた。


悠たちが仕込みをしていると、お初が「新聞社に集金に行って来て」

(雄一郎に会いに行っておいでってことなんだろうなぁ。優しいじゃん、女将~ )


新聞社に行った悠
「ヨシノさんはいらっしゃいますか、お昼のツケの集金に‥」と聞くが
同僚の記者が
「休んでいるよ。あいつボンボンやから、ちょっと圧力がかかるとすぐ(×_×;)シュン としてしまう」
と教えてくれた。
そして「近くに下宿があるから、そっちに行ってみなさい」と住所を教えてくれる。

雄一郎は近所の少年とキャッチボールをしていた。
(やーん、白いランニング(いや、タンクトップか)の村上さん、かっこいい~~~~  
胸板と二の腕が~~ 


「やぁ、君か」と雄一郎
「元気そうじゃないですか。おたふくにも食べに来てくれないし‥」
「かっとして5日間の休暇出したし、カッコ悪くて」

キャッチボールしていた少年に「なんや、兄ちゃん怒られてんのかぁ~」とからかわれ笑い出した2人だったが
「君の笑顔を見たら、腹が減った。おたふくのメシが食べたい」と
おたふくに行くことになった。


「汽車ぽっぽー、今ごろ来たかて、もう何も残ってないでー」とお初。
「その言い方、やめてくださいよ。ホントに記者やめようと思ったんですから」
「アホらしい。やめるなら、えろうなって、書きたいこと書こうとなんで思わんの。
 だからボンボンって言われるんやで?」

「どこのボンボンですか」とストレートに聞く悠

「奈良の旅館の一人息子や。家を継ぐのがいやで飛び出して、新聞記者になって」
とお初が教えてくれる

( あらま~、どこかで聞いたような話。それにしても、奈良の旅館さんだから、姓はヨシノさんなのね   
 にしても、奈良の言葉じゃないのねぇ 雄一郎さん)
 

「bad son ですね」とお茶目に言う悠
「just same you かな」と英語で返す雄一郎。

「2人ともちょっと学があると思って、悪口を言ってるな?」拗ねるお初

「親不孝の息子と娘だって言ったんです」との悠の弁に、全くだ‥と言い、
ごゆっくり と出て行くお初。


さて、精二に「夜の定食何にしたん?」と訊くお初
「親子丼と野菜の煮付けです」との返事。
「もう少し、料理屋らしいもんできんかな?」
「カッコよりも味と量ですわ」

そこに、何と、葵が入ってくる。ともて顔色が悪い‥

「悠~~! お姉さんやで」
「葵姉ちゃん、つわりがひどいんと違うの?」
「ううん‥」と言ってから、「女将さんにお願いがあって来たんです」と話しだす。

「あさって主人が入隊するんです。
 朝から立っましたが千人針、これだけしかできしません。
 ここ、お商売してはるから、人、ぎょうさん集まるからあつかましいお願いにきました」

お初は「お安いご用だす」と近所のみなさんに頼みにまわってくれたのだった。

屋根裏部屋で話をする悠と葵。

「どうしても好きになれへん人やったけど、お腹の子の父やしな。
 お国のためにつくすのはええけど、死なれたら困る。
 鉄工所やしな、戦争でもうけてはんのや。
 お腹に子どもいんかったら部品作るの手伝うけど」
「お姉ちゃん、普通の時と違うかて京都に帰りよし。
 そのほうがお父ちゃんもお母ちゃんも安心するんちゃう?」

窓から入る風を受けながら、葵は言う。
「もうすぐ祇園さんやなぁ」
「去年のことがずっと昔みたい」



京都、竹田屋では「今年も鉾の巡行ができる」と市左衛門が嬉しそうに帰ってきた。
使用人たちも嬉しそうである。

手紙を読んでいた静は、市左衛門に「葵のお婿さんが出征しやす」と報告。
「お祝いにいかんとな‥」と市左衛門、そして「お前、行け」と言う
「行ってもいいのんですか」
「大阪行っても、悠のところには寄るなよ!」と釘をさす市左衛門
「でも、いっぺん、きちんと挨拶せんと」と静が言うと
「あー、やっぱり桂と義二くんに行かします、呼びなさい」と考えをかえた。

しかし桂は
「葵姉ちゃんのところには行くけれど、悠の働いているところなんか見とうない」
と言うのだった。


夜になり、おたふくから帰る葵は、お腹を押さえている。
見送る悠は不吉なものを感じていた。


(つづく)
 


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