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展着剤は必要か ~使い方~

2009年07月30日 | 防除
展着剤は、薬剤防除をするときに、
作物や病原菌、害虫などに薬剤が付着しやすいように添加するものです。
水をはじきやすい茎葉の作物には有効です。

まず、使おうとする薬剤に展着剤が必要かどうかを考えてみます。
展着剤の加用が必要な場合は、
薬剤のラベルに書いてあります。
一般には、薬剤にはすでに付着しやすくするための成分が入っているので、
あまり展着剤の使用を考えなくても良いのではないでしょうか。

乳剤には、展着剤の成分である界面活性剤が入っているので
展着剤を加える必要がありません。
加えると反対に作物に薬剤が付きにくくなったり、
薬害が出たりします。

乳剤と他の剤型の薬剤を混ぜる場合も、
乳剤が展着剤の役割を持つので、
展着剤を使う必要はありません。

フロアブル剤も、薬剤が付きやすいように作られているので、
展着剤を特に加えなくてもよいです。
治療剤の場合は、陽イオン系の機能性展着剤が
薬剤の効果を高めることがありますが、
薬害も出やすいので注意が必要です。

水和剤では、濡れにくい作物では使う必要があるでしょう。
一般展着剤で十分です。
治療効果を高めたい場合は、
機能性展着剤を使用するのもよいでしょう。
その際にも薬害には注意が必要です。

さて、トマトは、それほど撥水性の高い作物ではないので、
これらのことを合わせて考えると、
展着剤を使わなくても、十分に薬剤の効果が得られると考えます。
ただし、水和剤で菌糸を狙う治療剤などの場合は、
展着剤を使う場面も出てくると思います。

効果がないと感じられる場合は、
散布の時期や方法を見直してみてみる必要があります。

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