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『勤務地シンガポール』

日本に帰国しましたがタイトルはこのままで

しょうゆ御飯-とってもエキサイティングな和食 その2

2008年02月13日 | 素晴らしき人たち

 <昨日の記事の続きです>

 「さあて、スティーブ。今日は何を食べようか?」と、彼のオフィスを出た後でスティーブに聞きました。そしたら間髪入れずに「そうだな、今日はジャパニーズ(和食)にしよう!」とスティーブ。一瞬“えっ!?”と思いました。彼とはこれまでサンドイッチ系が多かったので。

 「通りの向こう側に新しく日本食レストランが出来たんだ。そこにしよう。」とスティーブ。「へえぇ、スティーブは日本食、好きなのか?」「うん、好きだ。うちの子供たちも大好きだ。」「で、ローフィッシュ(刺身)なんかも食べれるわけ?」「もちろん!サーモンやトゥナとか、よく食べるよ。」などなど、そのような会話をしているうちにそのレストランに着きました。お店の看板には、なんと、「刺身ハウス○○○」と書いてあります。

 “なあんだぁ、スティーブのやつ本当に刺身が好きなんだなあ。”と内心思いつつお店に入っていくと、「いらっしゃいませ!」の挨拶と共にお店のスタッフ達が親しげにスティーブに話しかけるではありませんか!「スティーブ、よくここに来るの?」「まあな。最近うちのあるスタッフが結婚したんだが、社内でお祝いをするっていうんで、つい最近もうちのスタッフ全員を連れて来たんだ。」と彼。ちなみに、スティーブのところはスタッフ数だいたい20名くらいで、実は日本人はいません(笑)。“へぇー”私は内心えらく関心してしまいました。

 テーブルに案内されて、メニューを広げると、やはりそこは“刺身ハウス”だけあって、美味しそうなお刺身の写真がずらりでした(笑)。新鮮な感じもヒシヒシと伝わってきます。感心しすぎてメニューに心を奪われていたのですが、「まずお飲み物を伺います。」の店員さんの声に我に返って、「ではお茶を」と私はお茶を頼みました。スティーブはというと、「ダイエット・コーク、プリーズ!」。やはりアメリカンでした(笑)。とっさに私の頭にはコークを飲みながら刺身を食べるスティーブの姿が浮かびました。

 さてさて、何を食べようか。折角新鮮な魚を売り物にしているレストランに来たんだから、刺身系を頼まない訳には行かないだろう。。。などと思いながら、スティーブに決まったか?で、スティーブは何にする?と聞くと、流石アメリカン、ディシジョン・メイキングが早いです!「俺は“牛肉の照り焼きセット”にする。」「・・・?」(“サカナ”じゃないじゃんか!?)

 私はどうしても肉系にすることが出来ず、無難にマグロの中落ち丼にしました。でも、営業系でお客さん思いの私は(笑)、もしかしたらスティーブは気を使って(そのランチは私持ちだったので、)値段の高い刺身系はやめて、あえてそれよりも安い“牛肉の照り焼きセット”にしたのだろうかと思い、「スティーブ、刺身も食べようか?」と誘い水を向けると、案の定、「食べよう」と直ぐに乗ってきました。(結構素直です。)

 コークに牛肉の照り焼き、それにサーモンとマグロの刺身盛り合わせ。“素晴らしい!流石はフロンティア、ボストン・フォーハンドレッドの末裔、開拓者精神溢れるアメリカ大陸横断メニューだ。”と、私は内心関心しつつ注文した料理を待つのでした。


<この続きはまた次回>
 

しょうゆ御飯-とってもエキサイティングな和食 その1

2008年02月12日 | 素晴らしき人たち

 「ヘアイ、ヒロト!、アブラカタブラ、ハワユー?」

 いつもこんな感じで、大声で電話をかけて来てくれるお客さんがおります(笑)。アメリカは東部のご出身とのことで、私にとりましては、その英語発音が西部ご出身の方々やヨーロッパの方々に比べていつもヒアリングで一苦労させられます。そのお客さん、スティーブ、と話すときはいつも、体全体が耳になったような気がします。

 ちなみに上記の電話を解説致しますと、「ヘアイ」は「ヘイ」と「ハイ」が混ざった感じで、「ヒロト」は私の名前、でその次の「アブラカタブラ」は何を言っているか分からない部分です(笑)。たいてい、「いついつ帰ってきた」とか、「さっきはミーティングで取れなかった」とか言っているようなのですが、はっきりいって私には「アブラ方ブラ」と早口の呪文を唱えているようにしか聞こえません。で、最後の「ハワユー?」は「How are you?」ですね。

 このスティーブからはよく営業人材の引き合いを頂いています。彼の人選はとても厳しく、書類選考に通るのが一大事です。レジュメが彼の意にそぐわなかった場合は、一言だけ、「ノット エキサイティング」とブラックベリーから送信された返事が返ってきます。人材に関して結構長い提案文を書いた時に、間髪いれずにその「ノット エキサイティング」が帰ってくる瞬間は、まさに体が標本箱の蝶のごとくピン止めされるような感じで、また「努力が一瞬にして水泡に帰す」瞬間でもあります。結構泣きたくなるものです(笑)。

 そんなアグレッシブでエキサイティングなスティーブと先日ランチを一緒にしました。

 <この続きはまた次回>




人と違うことをやりたい

2008年01月21日 | 素晴らしき人たち

 昨日あのような記事を書きましたら、まさにそれを地で行くような方が今日うちに面接に来てくれました(笑)。

 Pさんはまだ20を超えたばかりのうら若き女性です。今はある大手の海運会社で運行管理の仕事をしています。

 「私はこれからもずっと海運業界で働いて行きたいのです。」

 と、とても歯切れが良いです(笑)。

 これまでの学歴も経歴も首尾一貫していて、海運学のディプロマを取得後、インターンでも大手海運会社、その後現在の会社に勤務しています。また、向学心も素晴らしく、今夜学に通いながら海運学の学位所得を目指しています。

 「ここまで貴女をひきつける海運業界の魅力はなんですか?」

 多分私ならずとも思わず聞きたくなるでしょう。ポリテク(日本で言うところの高等専門学校または短大)においても、海運学だけでなく他にも学科はあるだろうし、ましてや、最近のシンガポールにおいては金融系やビジネス・マネジメント系の学科が人気だと思いますので。「船や海が好きなのです」、と言う様な答えをあらかじめ想定して待っていると、なんと、

 「あまり人がやっていないことをやりたいと思いました。自分はみんなと同じことをやるのが苦手なのです。」

 と、いう答えが返って来ました。へえー、昨日のブログだこりゃあと一人関心していると(笑)、続けて、

 「海運業界が好きでその業界で働きたいからその学科を選択したのではありませんでした。ただ、みんなと違うことをしてみたいと最初は思っただけでした。海運学のクラスは女の子で履修している人は少なかったので“それだっ!”と思ったのです(笑)。でも実際勉強してみて、そしてインターンでも海運会社にお世話になり、その後現在に至るまで海運業界で働いていますが、今はこの業界が好きで、これからもずっとこの業界で働いて行きたいと思っています。」

 これだけ聞いただけでは、“好きこそ物の上手なれ”的なキャリア志向ですが、更に話を伺いましたら、そこに彼女なりの“戦略”が見えて来ました(笑)。

 シンガポールは、国の方向性がはっきりしています。進むべき方向、力を入れていくべき業界などなど、本当にはっきりしていると思います。そして、国がこれまでも、そして今後も継続して力を入れて行く業界のひとつが「海運業界」なのです。この業界は間違いない、人材も需要の方が供給より多い、いろいろと学ぶチャンスもある、と考えたと彼女は言います。

 でも楽しい事ばかりではありません。彼女の仕事、ほぼ24時間スタンバイなのです。オフィスの時間が終わっても、夜もそして土日も、彼女は休みであっても彼女が担当する船やタンカーは洋上にあります。何かあったら何時であっても対応しなければなりません。その事を聞くと、

 「もう慣れました(笑)。」

 と、明るい返事が返って来ました。

 さあ、これから私の出番です。なんとか良いご縁を創ってあげたいと思っています(笑)。


 写真、今日の昼時は快晴でした。前もお話しましたが、うちのビルの周辺は今開発ラッシュです。で、写真向かって左の小さなビルがセールスブリッジが入っているビルです(笑)。