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世界が注目する日本発「抗老化サプリ」 「NMN」「5-ALA」の驚きの効果とは

2021-07-06 15:30:00 | 日記

下記はデイリー新潮オンラインからの借用(コピー)です   記事はテキストに変換していますから画像は出ません

若返り」の手段として多くの人が思い浮かべるのは「美容整形」だろう。が、メスもレーザーも使わずに「体の中」から若返るための「サプリ」を日本の会社が製造し、すでに市販されているのをご存じか。我々の手が届くところまで来た、「若返り」研究の最先端。
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 サプリで若返り。そんな宣伝文句を聞けば多くの人が眉に唾するのは間違いないが、実は、きちんとした科学的根拠を伴うものが複数存在し、市販もされていることをご存じだろうか。
 先にその物質名を明かしてしまうと、「NMN」と「5-ALA」。いずれも体内に存在する物質で、年を重ねるごとに減少することが分かっている。そこで、これらの物質をサプリなどで補うことにより、老化を抑制できないか――そんな研究が進められており、その「成果」は我々の手が届くところまで来ているのだ。
 しかし、特にNMNに関しては、ネットで検索すると多くの商品がヒットするが、怪しげなものも散見されるので注意が必要だ。安全な商品の選び方については追って触れるとして、まずは日進月歩の研究の最新状況をご紹介したい。
「NMN」(他の写真を見る)
 NMNの正式名称は「ニコチンアミド・モノヌクレオチド」。体内だけではなく、ブロッコリーや枝豆などの食品にも含まれている。が、ごく微量であるため、食品から効果を体感できるほどのNMNを摂取するのは難しい。
「NMNの老化に対する作用を私の研究室が初めて発表したのは2008年のことでした」
 そう振り返るのはNMN研究の第一人者で老化研究の世界的権威、米ワシントン大学の今井眞一郎教授だ。
「その3年後の11年には、マウス実験で、老化によって起こる代表的な疾患である2型糖尿病に劇的な作用があることを示しました。では、ごく普通の健康なマウスにずっとNMNを投与し続けたらどうなるのか。それを実験して発表したのが16年。これも非常に大きな反響を呼びました。この研究により、少なくともマウスでははっきりとNMNが抗老化作用を示すことが分かったからです」
 実験では、5カ月齢のマウスが17カ月齢になるまでの1年間を観察。ちなみに5カ月齢のマウスは人間だと20代~30代、17カ月齢のマウスは50代後半~60歳にあたる。
「マウスも人間と同様、年をとると中年太りになりますが、NMNを飲ませ続けたマウスは体重の増加幅が小さかった。エネルギー代謝の効率が良くなっており、食べる量が多くなっても、そのエネルギーが代謝されやすい状態になっていました。また、骨格筋の中のミトコンドリアという細胞の中の小器官の働きが高まっていました」
 今井教授はそう語る。
「他にも、インスリンの感受性が良くなり、血中の脂肪の値も改善。目にある網膜の神経細胞の働きが活発になり、骨密度が高まり、免疫細胞の数も多くなっていました」
 まさに良いことずくめ。一体、マウスの体内では何が起こっていたのか。
 NMNを摂取すると、体内でNAD(ニコチンアミド・アデニンジヌクレオチド)と呼ばれる物質に変わることが分かっている。
「あらゆる生物はNADを、各臓器がエネルギーを使う時に必要な通貨のようなものとして利用しています。中でも、長寿遺伝子サーチュインの一つ、“SIRT1”は、NADを使うことで、脳にある視床下部の神経細胞を活性化し、全身のさまざまな機能を回復させることが分かっています」
 と、今井教授。
「マウスも人も、年齢と共にNADが減っていき、限界に達してしまうと、さまざまな神経細胞や、インスリンを分泌している膵臓のβ細胞などで問題が起こります。そして、それらの細胞を通して他の臓器や組織に問題がどんどん広がっていく。それが老化と捉えられる現象なのだろうと考えられています」
 体内でeNAMPTという酵素によって合成されるNAD。今井教授は19年、ある実験の結果を発表した。
「26カ月齢、人間で言うと70代後半か80代に相当するマウスに、3カ月間、若いマウスから取り出したeNAMPTを注射し続けたのです。すると、注射しない方のマウスはゆっくりとしか動けない状態のままですが、注射した方は元気に走り回るようになりました」(同)
 掲載のマウスの写真をご覧いただきたい。毛並みが艶々しているのがeNAMPTを注射したマウスで、毛の抜けた跡が目立つのが注射していないマウスである。
膨大な数の商品
その差は歴然
 さまざまな研究により、マウスでは非常に大きな抗老化作用があることが分かったNMN。果たして、人間でも同様の効果があるのか。今井教授らのグループは、アメリカで17年から女性にNMNを経口投与する臨床試験を行ってきて、今年4月、その結果を発表した。
 臨床試験に参加したのは肥満があり、糖尿病になる確率が高いとされる55歳~75歳の閉経後の女性。13人が1日250ミリグラムのNMN、12人が偽薬を10週間にわたって飲んだ。その結果、NMNを飲んだグループでは、骨格筋でインスリンの働きが25%上がっていることが分かった。体重70キロの人が7キロ体重を落とした時に得られるメリットと同程度の効果があったのだ。
 しかし脂肪や肝臓ではさしたる効果は見られず、血糖値の変化もなかった。
「マウスの実験よりもNMNの投与量が少なく、期間が短いことが関係しているのかもしれません。実は去年10月から第2次の臨床試験が開始されていて、今度は1日300ミリグラムで16週間、男性も女性も対象にして行っています。研究資金はアメリカ国防総省が出しています」(同)
 人間での効果が科学的に証明されるのはまだまだこれからということになるが、
「すでに膨大な数のNMNの商品が巷に溢れています。中には、生体内には存在しないと考えられる物質が含まれている商品もあったりするので、注意が必要です」
 と、今井教授。
「世に出回っている製品で、動物とヒトで安全性と効能が確認されているのは二つの会社のものだけ。立場上、製品名は言えませんが、どちらも日本製です。公知の事実として申し上げると、オリエンタル酵母工業は世界で初めてNMNの大量生産の方法を開発した会社。また、ミライラボバイオサイエンス社は世界で初めてNMNを商品化した会社です。NMNは日本発の抗老化物質なのです」
 オリエンタル酵母工業は主に研究用試薬を作っている。ミライラボバイオサイエンス社のものは一般消費者でも購入できる。
「お客様からは、疲れを感じにくくなった、睡眠の質が改善された、肌のはりつやがよくなったなど、さまざまな声が寄せられています」
 ミライラボバイオサイエンス社の取締役、島村大蔵氏はそう語る。
「私は今43歳で、もう6年以上NMNを飲んでいますが、まず、1カ月おきくらいに起こっていた偏頭痛がなくなりました。あと、85キロあった体重が徐々に落ちて67・8キロになり、肌がきれいですねと言われることが増えましたね」
 ちなみに同社の商品は高いものだと、60粒入りで34万5600円。1粒5760円である。お手頃なものでも60粒入りで6万4800円。1粒1080円だ。1粒に含まれるNMNの量によって値段が変わるが、いずれも誰もが明日から飲み始められる価格ではない。
「確かに現在は高品質なNMNは高額ですが、今後、技術革新が行われていくはずなので、それ程遠くない未来、価格は急激に下がっていくと思います」(今井教授)
体のさまざまな機能を増強
 NMNの価格が下がるのを待っていられない、という方も悲嘆する必要はない。もう一つの若返り物質である「5-ALA」はすでに一般人でも手の届く価格の商品が売られている。例えばネオファーマジャパン社の5-ALAサプリは60粒入りで1万1880円。1粒198円である。ちなみに同社は5-ALA生産・販売のパイオニア企業だ。
 5-ALAの正式名称は「5-アミノレブリン酸」で、天然アミノ酸の一種である。体内で作られるだけではなく、納豆などの発酵食品にも多く含まれる。
「5-ALAはミトコンドリアで1日に数グラム作られますが、病気や加齢にともなって生成量が低下します」
 そう説明するのは、ネオファーマジャパン、チーフサイエンティストで高知大学客員教授の田中徹氏。
「人体では5-ALAはヘムという物質のもとになります。具体的には、ミトコンドリア内で生成された5-ALAは一旦ミトコンドリアの外に出て、ポルフィリンに代謝され、再びミトコンドリアの中に入り、鉄と結合してヘムになります。そのヘムはミトコンドリア内の『呼吸鎖複合体』に取り込まれ、そこではアデノシン三リン酸(ATP)という物質が生み出されます。ATPは生命のさまざまな活動のエネルギー源となる物質です」
 メカニズムはいささか複雑なのだが、単純化すれば、5-ALAには、ミトコンドリアを活性化・増殖させる役割があるのだ。
「体内の5-ALAは生まれた時にはほとんどゼロですが、どんどん増えていき、17歳の時にピークを迎え、それ以後は減る一方となります」(東京大学名誉教授でもある、長崎大学大学院の北潔教授)
 田中氏は、
「年をとると5-ALAの生成能力が落ちてヘムが十分に作れなくなり、生命のエネルギー源であるATPが生み出されなくなる。それが老化と言われているものではないかと考えられます」
 として、ある実験結果について触れる。
「東工大との共同研究で、マウスに5-ALAを投与したところ、呼吸鎖複合体の活性が促され、ATPの生成量が向上しました。筋肉内では約10倍ものATPが作られるようになりました。また、老化したマウスに投与すると、元気に動き回るようになりました」
 先のNMNと似た結果が出たわけだが、「糖尿病」に対する効果が見込まれるという共通点も。
「山形大学との共同研究で5-ALAの生産が低い遺伝子組み替えマウスは糖尿病となり耐糖能異常を示しましたが、1週間5-ALAを飲ませるだけで正常になったのです。糖尿病の治療を行っている人に投与した試験でも、いい結果が出ています。特にバーレーンで行った試験では、糖尿病の薬2剤を限度まで飲んでいる患者さんのHbA1c(血糖値をはかる指標)が8・6から6・1まで改善しました」(同)
 先の北教授も言う。
「5-ALAを飲むとミトコンドリアが活性化するので、免疫力も高まり、体のさまざまな機能が増強されます。肉体的な面だけではなくメンタル面もそうで、認知症などにも効くのではないかと考えて研究を進めている方もいます。確かに、ミトコンドリアが元気になるとATPが増え、神経が活性化されて、アルツハイマー病などが改善する可能性はあります」
 特に高齢者の方々にとって必須のサプリとなる可能性があるわけだ。加えて言えば、昨年10月、北教授が率いる長崎大学の研究チームは、5-ALAに新型コロナウイルスの増殖を抑制する効果がある可能性を発表している。驚くべき「万能性」ではないか。
「5-ALA」(他の写真を見る)
体内時計と深く関係
「5-ALAをいつ頃から飲み始めればいいのかと聞かれた時、厄年スタートをおすすめしています。女性37歳、男性42歳ですね。それくらいの年代がちょうど体の変調を感じやすいですから」(先の田中氏)
 その効能に驚愕し、5-ALA関連の販売会社を自ら設立したという男性は、
「40代半ばから飲み始めてもう15年くらいになります。飲み始めてすぐ、翌日シャキッとしていて、目覚めが良くなるなどの効果は感じられたのですが、その一方で本当に5-ALAのおかげなのかという疑いも持っていました。そこで、しばらく続けた後にちょっと飲むのを止めたりもした。すると、飲んでいる時のほうが明らかに体調が良いのです。特に季節の変わり目に必ず体調を崩していたのですが、飲み始めてから体調を崩すことが全くなくなりました」
 5-ALAを飲まない時の「疲れやすさ」を10とすると、飲んでいる時は5以下になるという。
「59歳になった今も白髪はあまり増えず、全体的には黒いままです。あと、長い付き合いの人には“時が止まっているように全然変わらない”と言われます」
 無論、効果の感じ方は人それぞれ。何より、サプリに頼らずに若さを保つことができるならそれが一番である。
 先の今井教授によると、老化と密接な関係がある体内物質NADが減少するのを防ぐには、「運動」と「生活リズム」が大事だという。
「運動することによってNADを上昇させることができます。激しい運動ではなく、ウォーキングなど軽い運動で大丈夫です。あと、NADの合成は、サーカディアンリズムという体内時計と深く関係しています。マウスは夜行性なので夜、ヒトは昼行性なので昼、活動期にNADが上がるようになっています。そのリズムを正確に保つことがとても重要なのです」
 体内時計のリズムを正確に保つための方法として今井教授は「食事」を挙げる。
「活動期の頭に最も高いカロリーをとることが大事です。簡単に言えば、朝食をちゃんと食べましょう、ということです」
 今井教授は実生活でもそれを実践しており、
「私と家内は14年に一念発起して、朝食に夕食で食べるようなボリュームのあるものを、夜はワインを1、2杯とフルーツやハムやナッツやチーズを少し食べて終わり。8時までには食べ終わるという生活習慣に切り替えました。この生活を始めてから体調はとてもいい。何を食べるか、よりも、いつ食べるか、の方が体にとっては重要です」
 そう話す今井教授は現在56歳だが、40代後半と言っても通りそうなほど、若々しさを保っている――。



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