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ちっちと一緒に

線維肉腫と闘ったちっちとの大切な時間
ぼーちゃんとの出会いと別れ。珠ちゃんとの愛しい日々のこと。

治療計画

2009-04-15 | ちっちの闘病記
ちっちを担当してくれるのは、放射線科・画像解析科・一般外科のM先生。
優しくて、まっすぐわたしたちの目をみて、うんうん頷きながら話をしてくれる先生だ。

わたし、たくさんたくさん勉強していったから、先生に尋ねることもたくさんあった。しつこいくらいにくいさがって、話して、決まった今後の治療方針。

まずは手術。暑い季節になる前に。ちっちの体力がしっかりあるうちに。

前回の手術よりも、より広く、筋肉層を一枚剥ぎ取るような、深い部分をさらう手術。この手術によって、眼にはみえないレベルの腫瘍を、まずは根こそぎ取り去る。
場合によっては肩甲骨の一部を削るかもしれない。
それによる後遺症は今のところあまりないだろう、という前提で。どちらにしても骨に関しては体を開いてみて、その場の判断になるとのこと。
そして、手術の際に、患部に直接放射線を照射して、残っている腫瘍の根を叩く。
手術の際に放射線を照射するメリットは大きい。
皮膚を通さない分、それだけ直接患部に届くといだけでなく、皮膚への副作用も軽減できる。
(放射線の副作用は、より活発な代謝が行われている部分に強く起こるとのこと。筋肉よりも皮膚へのダメージが強いものらしい)
さらに、放射線治療の際の全身麻酔の負担が、一回分減らせる。

その後放射線治療に移行。週に一度のペースで4回。

放射線治療終了後、今度は全身を対象に、転移に対する予防のために抗がん剤を投与。

これらはすべて、完治・根治を目的としたものではなく、あくまで再発・転移を遅らせるための、緩和治療であるということ。
『寛解』(病気の症状が軽減もしくは臨床的にコントロールされた状態=治癒ではない)を目指すものであるということ。
ガンに侵されてしまった以上、それが治療の限界であるということ。

うん。それはもう知ってた。

一番大事なのは、ちっちが苦しくないこと。
ちっちが苦しまないように、治療をする。

少なくとも、今回再発も転移も見つからなかったことで、最良のスタートを切ることができた。そのことが本当にうれしい。

それからもう一つ。
大きな希望。
ワクチン誘発性の線維肉腫にしては、比較的早期に発見できたことが、『寛解』の可能性を広げていること。

ちっちの病気が見つかってから、やっぱりずっとどこかで自分を責めてた。
どうしてもっと早く見つけてあげられなかったんだろう。って。

でも、まだ早期だった。
まだ希望はある。

ちっち、がんばろう。
楽しく生きるために。
ずっとずっとお日様の光を浴びてお昼寝できるように!

※今後の治療計画のために、費用をきちんと記そうと思う。
初診料  ¥4,500
診察券   ¥210
血液検査 ¥5,460
CT検査  ¥31,500
レントゲン検査¥4,800

計     ¥46,470

麻布大学付属動物病院

2009-04-14 | ちっちの闘病記
今日は初の大学病院受診日。
行った検査は
血液検査
CT検査
レントゲン検査

その結果、今の段階では肺への転移も局所再発もなし!

はぁぁぁ。。。
よかった。。。
よかったでござりますよかったでござります。。。
クルクル回りたくなってしまいました。
でももちろんそんなことはせず、ヘナヘナしただけでした(充分?)

ただし、細胞単位で腫瘍の根が残っている可能性はやはり高く、『疑わしきは罰する』。
来週再手術することになりました。

でも、それでもね、今日の結果は、本当にね、今得られる最良の結果だったんだ。。

こんな大事な報告。頭をスッキリさせて、ゆっくり心をこめて書きたいけど、今はとにかく、早く、伝えたい。

まとまりのない文章で、見苦しくてごめんなさい。詳しくはまた後日。

ちっちはさすがにグッタリ。それでもモリモリご飯を食べて(だって昨日の夜から絶食だったのだもの)、これ以上ない、ってくらい眠そうに、うつらうつら。。。

車で往復4時間の長旅。初めての場所、人。
本当にお疲れ様!
ゆっくり休んで☆




今を生きてる

2009-04-13 | ちっちの闘病記
心配しすぎないように、心配して
気にしすぎないように、気にする

その匙加減のむずかしいことったらない。
 
誰も口には出さないけど、なんだか変な雰囲気。
 
今ここにいるちっちを見てるんじゃなくて、
どこか少し先にいるちっちを見てるような

いつも通りに!いつも通りに!
・・・・・・・よけいに不自然(笑)

こんな時は、考えるより、動く。

ちっちのお気に入りのおもちゃで、久々の大ハッスル☆
階段を駆け下りて、物陰から狙って、飛びついて、転げまわる。

どうして最近遊ばなかったんだろう。
ああ、そうだ、手術の後だから、病気だから
安静第一って決めつけてた。

いっぱい遊んで、ひとやすみ。

そしたらそしたらあら不思議。
食欲もりもり、イライラ解消。

とてもシンプル。
とても大事なこと。
 
今を生きること。
ただ、今を生きること。




かえり道

2009-04-12 | ちっちの闘病記
ふいに、いちばんつらくなるのは、仕事のかえり道。
体はどんどんおうちに近づいて、ちっちに近づいているのに、
どうしてか悲しくて仕方がない。

病気について 知識がふえる。
治療について 知識がふえる。

どんどんつらさが増す。
いくら楽観主義でも、時には現実に打ちのめされる。
そしてある時ふいに溢れる。そうしたら、しばらく止められない。

でも答えを探さずにはいられない。
どこに向かっているのか。
この先に何があるのか。
何もせずにいることはできない。
まいにち探す。進むための何かを探すために。

ほんとうは、つらい時間だって、探していたい。
そこに進むための何かがないかどうかを。
今はまだ上手にできないけれど、はやく強くなって、
つらい時間も「きたきた!ここから何か見つけろ!」って、学習モード全開のハングリー魂で迎え撃つ。
求ム!地層のような分厚い心!どんなことだって吸収しちゃう、豊かな心。

泣いてたって弱いとは限らない。
体の内側が拍動して、持てる力の全部がそこに集まってくる。
『絶対に負けないんだ』
体の中心では、その思いが奮えてる。

何回だってめそめそ泣いてやるんだ。
だって、泣くたびに決意がかたまる。
この先にあること。
立ち向かわなければならないこと。
泣きながら、心はしっかり決意をかためていく。

 
おうちに入るまえに、完全リセット。
自転車のスタンドをガシャン!と立てたら、
一緒によけいなものは全部振り落とす。
自分で言うのもなんだけど、わたしはけっこうリセット上手(笑)
それはそれ、これはこれ、あれとこれはべつものです。

でも、そんなことしなくても、ちっちを見ると元気になるので、
心に刻まれた大事なことだけとっといて、
あとは得意のノーコン送球でどっかに放り投げちゃう。
忘れ物も大得意。都合の悪い記憶も憶えてない。

そして、すっかり前向き気分。
今できる精一杯のことをして、
まいにちを丁寧に生きていこうと思う。

たぶんそれが今ある最上の答え。


バランスごはん

2009-04-12 | ちっちの闘病記
さいきん、少しずつ食事も病気に対抗できるものに変え始めました。
もともと猫は炭水化物を消化するのに適した消化機能を持っていない上、糖はガンの栄養になってしまうため、できるだけ炭水化物の含有量の少ない食事(全くとらないのもよくない)に切り替え中。逆に脂肪はガンを抑制し、良質なたんぱく質は内臓の免疫力を高めるので、それらをバランス良く。

病院で買う療養食を、とも考えたのだけど、獣医の先生に相談したところ、今ふつうに食欲があるなら、まだそこまではいいでしょう、とのこと。
よって、具体的には、今までのドライにウェットタイプのサイエンスダイエットのシニアを混ぜたもの。
免疫力を高める必須脂肪酸であるメガオメガ3というサプリを加えてあげてます。
ただ、突然全てを変えるわけにはいかないので、今はまだ原材料に不安の残るドライをあげざるを得ないことと、数ある猫缶の中でも原材料、栄養価の面で安心して与えられるもの、なおかつ風味が良く、ちっちが好んで食べてくれるもの、まだ探し中です。。。。。

本格的な治療が始まって、ちっちに負担がかかりだす前に、ごはんチェンジ完了したかったのだけど、間に合うかな。

体の弱い猫ちゃんを飼っている方、猫の体調に不安のある方、免疫力は大事です。どうか消化の良い、良質なごはんをあげてください。
特に、安価なドライフードには穀物がたくさん入っているものが多く、つなぎ等にもコーンスターチを多量に使っているという説もあります。
消化しにくい炭水化物は、脂肪として蓄積されやすく、肥満や糖尿病にもつながります。
また、たんぱく質でも、成分表示にチキンミール、などミールとあるものは、粉状という意味で、足やトサカなど、消化しにくいものも含まれているそうです。なるべく○○肉と書かれているものをあげてください。

ちっちはもともと免疫系には不安があったのに、一応良質とされているものをあげていたから、こまかな成分表示などは見ずに、与えていました。
後悔はしてないけど、、、後悔はしてないけど、もっと考えることはできた。

今からでも間に合うかな。
ゆうちゃん精一杯できることやるから、ちっち、一緒にがんばろう。

ち「ふわぁ~。。。ぼく美味しければなんでもいいよ~」

ゆ「じゃ、かちゅおぶしもね(ちょっとだけね)」

抜糸(2回目)

2009-04-10 | ちっちの闘病記
2回目の抜糸。
無事終了☆☆☆

今日はほんとはレントゲンの予定だったのだけど、取り止めになった。
理由は、14日に大学病院で全身検査するので、微量とはいえこのタイミングで放射線を当てるのはよそう、ということ。

はい、わかりました!!仰せのままに!!

はぁぁ。。
緊張したぁ。。

それにしても、、
先生、今日は抜糸だけですから、って、診療費ナシにしてくれたの。。
ほんとにさ、、営利主義じゃないのがよくわかるんだぁ。。。真心のある病院。。。
先生の他にも、動物看護士のお兄さんとお姉さんがいる。2人とも、これがまた、雰囲気もふわりと穏やかで、優しい。

そういえば、初めてちっちをこの病院に連れてきた時、以前通ってた病院の時よりも、ちっちがずいぶんと落ち着いていたのを思い出します。
先生の静かな声音を聞いた瞬間ね、ちっちの背中から、ふっと力が抜けたのがわかったんだ。

これからは、治療のメインは大学病院にうつるけど、家から一番近いとこにあるこの病院には、これからもきっと、お世話になることあると思う。

先生、どうかちっちをヨロシクです。



兄貴

2009-04-09 | ちっちの闘病記
ゆ「兄貴。。」

ち「なんでぇ、おゆう、しけた顔して」

ゆ「明日は2回目の抜糸と肺のレントゲンす」

ち「・・・・(-_-)

ちっちって時々人みたいな表情する(笑)

親の子供を育てる時の心得に『心配するな信用しろ』っていうのがあるんだって。昨日たまたま職場で聞いた。
「あなたが心配」っていうのは「あなたを信用できない」って意味なんだって。そうじゃなくて、信用してあげなさい、って。

ふむふむ。
なんとなくわかったような、、ふむふむ。。

肺は、ちっちにできた線維肉腫が一番転移しやすい内臓。まずここに転移がないか調べるのは、今後の大学病院での治療にも大きく影響してくる。
心配するな信用しろ。
オッケー!
大丈夫!

大学病院の予約がとれました

2009-04-06 | ちっちの闘病記
朝9時過ぎ、動物病院の先生から、麻布大学付属動物病院の予約がとれたとの電話があった。
4/14(火)。
大学病院はどこも混んでいると聞いていたので、思いがけず早く予約がとれて嬉しい。
先生のおかげだと思う。本当に月曜日の朝一番で大学病院側に連絡をとってくれた。。


ちっちが病気になってから、いろんな人に感謝してばかりいる。


病気の一報を聞いて、飛んできてくれたお母さん。
あたたかい励ましとアドバイスをくれる友達たち。
仕事のシフトを調整するから声かけて、と言ってくれた職場の子。
声高に何かを発するわけけじゃないけど、静かに心配してくれてる弟。
このブログを通して、ちっちを見守ってくれてる人たち。
そして、誰よりも、彼女にしかできない最大限の援助をしてくれるお姉ちゃん。

本当にありがとうございます。

さてさてちっち君!
がんばろうね☆☆☆

だいぶ

2009-04-05 | ちっちの闘病記
手術の跡、きれいになってきました。

でも、やっぱり気になるのかな、、ちょっと毛づくろいの時間長すぎない。。?イライラ中?

それから、夕飯前、ご飯ちょーだい☆のおねだりしてたと思ったら、急にゲーしちゃったの。
以前からカリカリを噛まないで飲み込んで、なんかの拍子に吐いちゃうことはよくあったけど、、
最近時々、胃の中で消化中の、数時間前のものを突然吐いちゃう。

とりあえず胃薬があるからそれをあげて、明日先生に電話しよう。

でも食欲はあるみたい。さっきちょっと食べて、今はヒーターの前に寝そべってゴロゴロいってる。

だいじょうぶ。
様子をみよう。


抜糸(1回目)

2009-04-05 | ちっちの闘病記
今日は1回目の抜糸。
先生の慣れた手つきに、ちっちもおとなしくじっとしてる。痛みもないみたい。傷口はわたしの目からみてもしっかりふさがっていて、毛が生えそろえばほとんどわからなくなるとのこと。ほっ

肌が露出していた部分からは、やわらかくて淡い茶色の毛がうっすら生えてきてる。とてもかわいい。愛しくてついつい撫でてしまう。
でも病気が見つかってから、わたしがちっちを触る手つきは少し変わった。
異変はないか、へんなしこりはないか、ゆっくり、用心深く、指先に神経を集中させる。


今日は今後の治療の方向性を先生と話し合った。放射線治療をしてもらえる病院を紹介してもらうことにした。動物の癌を治療する施設でも、放射線治療をしてもらえる所は限られている。近隣で一ヶ所、車で片道2時間のところに一ヶ所。
どちらになるかは予約状況次第。

知識は大切。これからも積極的に情報を集めて、じっくりと向き合っていこう。



はやくはやく

2009-04-03 | ちっちの闘病記
ち『あのぉ~、ここに何にも入ってないんですが。。』

ゆ『ええ。アナタのお腹に入りましたから。ちっちさん』

ち『・・・・(-_-)』

そんなことより、ゆうちゃんキミが背中モゾモゾかゆそうにしてるのが気にかかる。。
抜糸は日曜日。
はやくはやく。
はやく日にち過ぎてくれ。

病気のこと3

2009-04-03 | ちっちの闘病記
窓から差し込む日差しはやわらかいのに、部屋は寒くて、ヒーターの電源をつけるべきか、そんなことの答えもわからなかった。

昼過ぎには、ちっちのもともとの飼い主である母親が心配して様子を見に来る。

茫然として部屋に座ってるわたしの横腹を、いつの間にか側にいたちっちが、とん、と体をすりつけて、またどこかに歩いていった。わたしはその後ろ姿を目で追った。
いつもと変わらない後ろ姿だった。また泣いてしまいそうだった。

それが嫌で、わたしは立ち上がってパソコンの電源を入れ、インターネットの検索画面に、『猫 線維肉腫』と打ち込んでみた。

たくさんたくさんでてきた。ちっちと同じ病気の子、その飼い主たちの苦しみや悲しみや奮闘が。

自分ひとりじゃないんだ、ってことが、こんなに勇気をくれるってこと、はじめて知った。

記事を片っ端から読んで、読み終わる頃、もう、病気に立ち向かう気持ちの準備、できてた。

チャイムが鳴って、母親がたくさんの食べ物とイチゴを持って、立ってた。一緒に戦う同士だ。まずはこの同士に、病状や治療のことを、冷静に伝えなきゃいけない。
そう思った。

オーガニックちっち

2009-04-02 | ちっちの闘病記
手術の傷口を舐めたり掻いたり。
エリザベスカラーだけじゃ防げないので、思い切ってワンちゃん用のお洋服を着せてみました。

猫は毛づくろいがあるからなぁ…と思って、ちっちのストレスにならないよう、なるべく露出度(?)の高い服を探して入ったお店は、恵比寿のガーデンプレイス内のショップ。。

オーガニックコットン仕様とかで、目をむくほど高かった!(笑)

ちっち、いつからセレブ猫に??
ちっち、病院のカルテに小さく『雑種』って書かれてるの、見ましたけどー?(笑)

心配してた着心地は、全く気にならないみたい。よかった~。
これでしばらくカラーを外せるね!

それにしても。。とってもよく似合っているでしょう。。?
瞳の色とおそろいなんだ☆

病気のこと2

2009-04-01 | ちっちの闘病記
3月31日
検査結果。
一通り傷口の具合を診て異常のないことを確認してから、獣医の先生はすごく穏やかに言った。
「悪性の腫瘍でした。かなり悪い状態です」

ちっちを見て、先生を見て、それからわたしはなんだかぼんやりした。
でも、先生が病気の説明を静かに始めたから、慌てて気を取り直した。

そのうち、涙が溢れてきた。今泣いたって意味ない、と自分に何度も言い聞かせたけど、止められなかった。
ただ、先生の説明を聞き漏らしちゃだめだ、って、それだけに集中した。
再度の外科手術、それによる後遺症の可能性、大学病院、放射線治療、抗がん剤、副作用、転移、再発。。

聞いたこととちっちをしっかり抱えて、家に帰った。

ちっちは相変わらず元気。

嘘だ。
ただただそう思った。

病気のこと

2009-04-01 | ちっちの闘病記
2009年3月22日
東京マラソンの日。友達が走るのを見るためにテレビをつけた時、隣でご飯を食べてたちっちの背中に、直径2センチくらいのこぶを発見した。
10分後にはもう病院にいた すぐに手術の日程が組まれた

3月24日
手術
皮膚の下にできた腫瘍を、大きく取った。

その日はWBCの決勝戦で イチローが芸術的なセンター前ヒットを放って優勝を決めた記念すべき日だった。

麻酔がとけて帰ってきたちっちは なんだかとてもハスキーボイスになってた はじめ まさか手術のショックでなんて思ったけど、違った。

たぶん 鳴きすぎて声が枯れちゃったんだね。

摘出した腫瘍は病理検査に出し、結果は約一週間後。

傷口は痛々しいけど ちっちは元気。
良性であることを、信じて疑ってなかった。