.:*:サクとノリの記録.:*:

プラダー・ウィリー症候群 サク★ウエスト症候群 ノリ
兄弟の日々と成長の記録
母(看護師)父(作業療法士)

生後8ヶ月から11ヶ月まで

2014-10-25 23:00:00 | サクの成長過程

〈8ヶ月〉







・ミルク1日5回
・ミルク1回量150~200 1日量700~800
・離乳食1回(食に興味なし!)
・寝返り完璧!
・背ばい治らず
・手をつくと少し座れる


お昼寝が2回になり遊んでいる時間が長くなりました。
寝返りができるようになり腰がしっかりしてきました!
食べ方が豪快で足まで汚します!笑


体重→7345グラム







〈9ヶ月〉



・ミルク4~5回
・ミルク1回量150~220 1日量800~900
・離乳食2回
・寝る前は白湯に変更する
・なかなかひとり座りできない
・ずり這いをはじめる


離乳食にオクラをあげたら口のまわりが真っ赤になりました。ゴメンね(^^;

いたずらっ子になってきました。寝返りと背ばい、ずり這いで上手に移動します。


体重→7695グラム








〈10ヶ月〉



・ミルク4~5回
・ミルク1回量150~200 1日量700~800
・離乳食2回
・ずり這いを覚えてから背ばいが減りました
・腕とお腹の力が弱くハイハイの姿勢が長く保てない
・ひとり座り不安定


悩みの種だった背ばいがようやく治りそうです。


生まれてからミルクをあげるのも苦労し、離乳食をあげてもイヤイヤして食べない日もあるのに 将来、過食になると思うと不思議でなりませんね。

体重→7960グラム








〈11ヶ月〉



・ミルク4回
・ミルク1回量180~220 1日量700~850
・離乳食2回
・ひとり座り不安定、ハイハイできず
・ずり這いが上達して、早いこと早いこと


サクは筋力が弱いこと、身体の緊張が強いために抱っこがあまり好きではありませんでした。一生懸命、たくさん抱っこしましたが嫌がられてばかりでした(^^;笑




体重→7975グラム






生後2ヶ月から7ヶ月まで

2014-10-25 22:48:41 | サクの成長過程

〈2ヶ月〉



まだまだ寝ている時間が長いです。
医師から「1日のミルク量は360を目標」とのことでしたが、だいたい1日550は飲めています。

・ミルクは3時間ごと
・母乳(搾乳)+ミルク併用 1回量は合わせて70ぐらい
・ミルクを飲むのにかかる時間は30~40分
・1日尿10回、便3回
・目脂が多い


精神的に一番辛かった時です。
哺乳力はついてきたもののミルク70を40分かけてあげている時は心が折れそうでした。(吸っているというよりは流し込んでいる状態)
永遠に眠り続けている我が子を無理やり3時間ごとに起こし搾乳した母乳をあげ、足りない分はミルクを足し、次の分の搾乳をし、哺乳瓶の消毒… この繰り返しをひたすら続けていました。

夜間の飲みが悪くミルク50を飲ませるのに1時間かかることもありました。


本当に泣かない子でした。
というか、泣けない子だったんですよね。
NICUを退院する時に担当の先生から「抱っこしてほしくても泣けないからいっぱい抱っこしてあげてね。」と言われたことを思い出しました。

体重→3592グラム







〈3ヶ月〉





・ミルクはだいたい3時間ごと
・ミルク1回量70~150 1日量600~700(ミルクの味に慣れてしまい母乳を飲まなくなりました)
・ミルクを飲むのにかかる時間は15~30分程度
・1日尿7回、便1回
・目脂多い
・声が大きくなり手足が力強くなりました
・腹這いにするも首上がらず

3ヶ月に入ってから表情が豊かになってきました。まだまだ身体は貧弱ですが力強さがでてきました。起きている時間が長くなり少しずつ外にでる機会が増えてきました。

体重→3810グラム








〈4ヶ月〉




・ミルクはだいたい3時間ごと
・ミルク1回量100~150 1日量700~800(飲む量にむらがありました)
・遊び飲みがでてくる
・首がしっかりしてきました
・よく泣く
・手遊び、指しゃぶり
・目脂多い

4ヶ月に入ってからは15分程度でミルクを飲めるようになりミルクの負担がだいぶ減りました。

体重→4632グラム







〈5ヶ月〉





・ミルクはだいたい3時間ごと
(夜中は6時間あくときもあり)
・ミルク1回量150~200 1日量700~900
・腹這いで首がしっかり上がる
・目脂が多く通水検査をする
・首がすわる

長い間、目脂に悩まされました。鼻涙管閉塞症の疑いということで通水検査(注射器で涙管に水を通し流れるかの確認)を2回行い、最終的に10ヶ月でブジー(涙管に針金?みたいなものを通す)をし完治しました。

育児に余裕がでてきた月です。

体重→5560グラム








〈6ヶ月〉





・ミルク5回 6時起床 21時就寝
・ミルク1回量150~200 1日量700~900
・知恵がついてきて簡単にミルクを飲んでくれない
・作業療法開始
・絵本の読み聞かせを始める
・背ばいをはじめる(長い戦いの始まりです)

恐怖の背ばいが始まった月です。この背ばいは筋力が弱い赤ちゃんが移動手段として使います。リハビリの先生からは「背ばいにはメリットはありません。ハイハイの練習にならないのですぐにやめさせてください。」と言われました。その日から背ばいを見つけるとすぐにひっくり返し腹這いにしました。


体重→6340グラム









〈7ヶ月〉



・ミルク5回
・ミルク1回量150~200 1日量650~800(遊び飲みがひどく飲む量が減りました)
・背ばいでどこまでも移動します
・離乳食開始(最初の一口はべーべーしながら頑張って食べました。)
・寝返り、ひとり座りもう少し

毎日ニコニコです。体力・筋力がついてきました!

体重→6915グラム



出産からNICU退院まで

2014-10-25 13:46:00 | サクの成長過程

日本プラダー・ウィリー症候群協会 ニューズレター 会員のページで掲載していただいた内容に写真を添えながら紹介したいと思います(*^^*)

サクは2011年11月に2160グラムで生まれました。

(生まれて次の日の写真です。顔に浮腫が残っていて胎内での生活が苦しかったことがわかります。)

生まれる前から羊水過多であり、上手く羊水を飲めていないか、もしくは腸が詰まっていて生まれたらすぐに手術になるかもしれないと医師から聞かされていました。出産も難産で、産声もかすかであり、生まれてすぐにNICUに入院となりました。


(36週での出産だったため呼吸は安定していました。胸にはモニター、腕には点滴、鼻には経鼻カテーテルがあります。体温調節が未熟なため保育器管理になっています。)



入院して間もなく筋力が弱いと医師から説明があり、もっと体力がついてから色々検査をしていきましょうと言われました。


(体温が安定し保育器からコットに初めて移動した日です。一時期、経口からのみでミルクが飲めていましたが、やはり哺乳力が弱いとのことで15分を目安に残ったミルクは経鼻カテーテルからの注入になりました。)


筋力が弱いと言われてから、インターネットで筋力が弱い原因について調べ、色々な原因の中からPWSという疾患を初めて知り、特徴に当てはまることが多いことからPWSなのではないかと何となく思うようになりました。

NICUに入院して1ヶ月経ったころ、医師から筋力が弱いとのことでPWSの可能性があると言われ、遺伝子検査で調べることになりました。

結果はPWS(欠失型)でした。

結果がでるまでいろんなことを考えました。毎日泣きましたし、毎日毎日毎日常にサクのことを考えました。否定ばかりの毎日でした。結果がでる前から他の赤ちゃんと何か違うことはわかっていたんです。認めるまでに時間が必要でした。




私のミルクの飲ませ方が上達したことと哺乳力がついてきたことで退院日が決まりました。

11月24日、生まれた日からNICUにお世話になりました。私が退院してからは片道40分の道のりを毎日通い朝9時から夜9時までを病院で過ごしました。

会えない夜は胸が張る度にサクを想いました。


平成24年1月31日、約2ヶ月間の入院生活が終わりました。

主治医の先生、看護師さん達、本当にお世話になりました。





(退院時)
体重→3192グラム
ミルク→1日360を目標




2014-10-24 14:07:31 | プラダー・ウィリー症候群とは

PWSを知ってから出会った本、参考にしている本を紹介します。


「わたしがあなたを選びました」はサクがPWSとわかって私が落ち込んでいる時に主人が買ってきてくれた本です。この本を開くと涙の跡がたくさんついています。



この本は担当の医師からいただいたPWSに関する最初の一冊です。





私が知っている本の中でPWSのことを一番わかりやすく書いてある本です。絵が多いため理解しやすいです。



我が家は日本プラダー・ウィリー症候群協会と竹の子の会 両方に入会しています。どちらも毎月一冊届き、いろいろな合併症の予防や最新治療、先輩お母さん方の体験談を読むことができます。



これは竹の子の会よりいただいたパンフレットです。保育園の見学や市の乳児検診などPWSを説明しなくてはいけない場所には必ず持っていきます。内容も乳児期から成人期までの症状と問題点が簡潔に書かれていて理解しやすいです。



医療関係者向けの本だと思います。
現実を知った一冊でもあります。




PWSで必ずでてくるのが食の問題です。ざっと目は通しましたが…
まぁ、基本的には糖尿病食に近い感じであげるかー的な感じです。笑


ひとまず、こんなもんかなー
新入りがきたら紹介しますね☆

原因~予後

2014-10-24 13:30:00 | プラダー・ウィリー症候群とは

(原因)

PWSは、父親由来の15番染色体長腕にある、隣接した複数遺伝子群の機能が欠如したことで起こります。

これは自然な生物現象のひとつであって、親の責任はまったくありません。

・15番染色体の部分欠失によって生じるもの(欠失型 約70%)
・染色体の欠失がなくても、15番染色体が2本(1対)とも母親だけに由来したもの(片親性ダイソミー型(UPD) 約25%)
・刷り込みセンターの異常でPWSになるもの(刷り込み変異、5%以下)




(遺伝性)

次の子が同じ病気である確率(再発危険率と呼びます)は極めて低く、0.1%以下と考えられます。



(診断)

新生児では、
・筋肉の力が弱い
・活気がなくい
・性器は小さめ など


大人では、
・低い身長
・小さな手足
・中枢神経系の働きの異常
・性の成熟の遅れ
・太い筋肉の力の低下 など




(症状と対処法)

・筋力の低下による哺乳困難

新生児期から乳児期かけて、筋肉の緊張が低下して全身の筋肉の力が弱くなります。
原因は筋肉の緊張を調節する脳の神経の異常ではないかと考えられています。
ミルクが上手く飲めず、すぐ疲れてしまうため、なかなか体重が増えません。
場合によっては、鼻から胃や十二指腸に細い管を入れて栄養を行わなければならなくなります。
この筋肉の力の極端な弱さは一時的なもので、1歳前後から徐々に改善して行きます。



・精神、神経、運動の発達の遅れ

筋肉の力が弱いため、乳児期から2歳頃にかけての運動の発達が遅れます。
首がすわるのは通常9カ月前後、ひとり歩きが出来るのは通常3歳前後です。
徐々に筋肉の力は改善して行くのですが、今度は肥満の影響が出てきて、運動能力は同年齢の正常児に比べると劣ってしまいます。
筋肉の力の弱さに加えて、その協調もうまくとれないため、跳んだり走ったりすることによって関節を痛めてしまうことがあります。
骨がもろく(骨粗鬆症)、筋肉の束が細いため、骨折を起こす頻度もやや高くなります。
静かな運動や水泳、歩くなどの適度な運動をするようにし、学童では体操もこれに準じて激しいものは避けるべきでしょう。
知能の遅れは余り重くなく中等度から軽度で、正常な場合もあります。知能指数(IQ)は40~105で、平均は70との報告がありますが、多くは50前後との報告もあります。(正常の平均は100)
抽象的なことを考えることは苦手のようです。
食べ物を探す知恵には優れたところを示すことがあります。
15%~20%にけいれんが見られます。



・言語の発達の障害

発声を行うための筋肉の力の弱さや、唾液の量が少ないことなども関係しているのかも知れません。
言葉を話す能力の発達は遅れますが、言葉を理解する能力の発達はそれほど悪くないことがあります。
このため,上手く意思を伝えられずに欲求不満をおこすことがあります。




・食欲亢進と肥満

1歳以降、多くは3~4歳頃から、食欲を抑えることが出来なくなり、筋肉の力も出てくるため、急に食べるようになりますが、今度は食べ過ぎになります。また、PWSでは、安静時の代謝率が低くなっているため、同じ栄養をとっても消費されるエネルギーは少なくなっています。このため、食事を制限しないと95%が急速に肥満を来します。この肥満は手足に比べて体の中心部に目立つため、手足はやや小さく見えますし、身長も低目です。
自分で気をつけている患者さんでも
食べ物に対する飽くなき欲求はずっと存続します。
隠れ食いや盗み食いも少なくありませんので、食べ物は鍵のかかる場所に保管しなければなりません。
また、無用に食欲を刺激するような言動や行動は慎むべきです。
本人だけにまかせず、周囲の人間も協力して食事管理をしてあげることが大切です。
PWSでは、カロリーの消費量は少なくなるため摂取する食事のカロリー量も少な目で大丈夫です。
決められた時間に規則正しく食事を行う生活習慣を作り上げることも大切です。また、適度な運動・活動を行う「運動療法」も体重の調整には不可欠です。

薬物療法としては,食欲を失わせる薬物(食欲抑制剤)や精神神経薬などが用いられますが、多くの例では余り食欲を制御するのには役に立っていません。薬物治療を不必要に継続することは余りお勧め出来ません。



・肥満による糖尿病,動脈硬化,呼吸困難


・性腺の機能低下

男性では、停留睾丸または潜伏睾丸といい9割前後に見られます。
女性では、小陰唇やクリトリスが小さかったりします。
思春期の16歳を過ぎても、女性・男性に特有な性徴がなかなか見られず、男性ではヒゲが生えて来なかったり、声変わりをしない、女性では月経が来なかったり、その回数が少なかったりするなどの性の発達の遅れが見られます。

子供を作れるという報告は,残念ながら男女いずれでもまだなされていません。



・軽度の顔の奇形と歯の問題

幼児期には顔の巾が狭いのに比べて頭が前後に長めです。額の前の部分が狭く、目はアーモンドのような形で、上の唇が薄く、口が小さく見えます。
口の両端が下がっているのも特徴的です。
斜視や近視の見られることもあります。
歯の問題も多く、
・歯がはえるのが遅い
・歯のエナメル質が柔らかい
・虫歯になりやすい
などの異常が6割近くに認められます。唾液の量は少なく、濃くねばねばしており、口の中を清潔にしておくのが困難です。歯ぎしりも時に認めます。




・行動の問題

PWSでは、複雑な中枢神経系にいろいろな原因による障害があるため、かんしゃく持ち、乱暴な感情の爆発がある、被害妄想的であるなどの行動の問題が生じます。通常、一番楽しいはずの就学前の時期からこの傾向は現われて、年齢とともに程度が強くなります。
・自傷行為
・論争好き
・頑固
・所有欲が強い
・ごまかす
・盗癖
・嘘をつく
・落ち込みやすい
などの問題行動が見られることがあるとされています。




・成長の障害

日本の患者さんでは身長の低くなる頻度は30~50%です。

側彎症に対しては、定期的に検査を行って、必要ならコルセットを付けたり、程度の重い場合には手術が必要となることもあります。




・痛みに鈍感、体温の調節障害、皮膚の障害、色素の異常

痛みに対して鈍感になっているため、けがや病気がこじれてしまうことがあります。感染を起こしても、訴えはじめる頃には重症化してしまっていることが少なくありません。

約2/3のPWSの患者さんでは、吐くことが上手く出来ません。

原因不明の高体温や低体温が認められることもあります。体温に応じて、周囲の温度調整をしてあげることも必要になります。
皮膚を掻破する(かきむしる)ことがよくあります。このため、引っ掻き傷がたえず、痛みに鈍感なため、出来かけの「かさぶた」ははがされ、傷口はいじられてしまい、治るのに時間がかかるばかりでなく、感染を起こしてしまう場合もあります。傷がある場合には,根気強い治療が必要です。
髪の毛の色が茶色っぽかったり、皮膚の色が家族に比べてやや白い、網膜の色素が薄いなどの低色素症が見られることがあります。



(予後)

PWSの寿命は,体重をきちんとコントロールして肥満に伴う合併症の発生を予防すれば、ほとんど正常の人々と変わりません。
ただ、肥満を防ぐ食事療法は、PSWという病気そのものが過食という中枢神経症状を持っているために、肥満を防ぐ食事療法を理想通りに行うのは困難ですし、患者本人だけの努力では不可能です。家族や周囲の人間の協力が不可欠です。




(東京医科大学 参照)