パイロット養成講座

多くの機長、副操縦士を育てた坂井優基が、パイロットになろうとする人や訓練生に送るアドバイス

聞きやすい管制官

2012-10-14 | ATC
mochiさんぜひ素晴らしい管制官になってください。

まず、一番困るのが早口の管制官です。クリアランスをもらうのに誰も他の飛行機がいないのに、鬼のよう早口でしゃべられると書き取るのが間に合いません。
後、本人は英語ができるつもりなのでしょうが、アメリカ人風(あくまで風で本物ではない)に大げさにイントネーションをつける管制官もひんしゅくをかいます。
また、一度に3つも4つも指示を言われると、聞き逃してコンファームしたりセイアゲインということでかえって通信時間が増します。
最近便が多くなったので便名を間違える管制官が多くなっています。941と932がいるときに942という便名を言って指示してきます。自分の便かどうか怪しいので確かめると、起こった口調でアイセイアゲイン・・(いえいえ便名を最初に間違えたのはあなたです。)

逆に助かるのが、飛行機のオペレーションを良くわかっている管制官です。
下に他の航空機がいて、降下の指示がだせず。降下が遅れることがあります。
こんな時に、普通の管制官は降下の指示と同時にいつもと同じようにディセンド クロス○○ 10000ftのように言ってきます。性能的に無理な場合があります。すごい管制官は降下の指示が遅れて10000ftが無理だと思うと他の管制官と予め協議して、ディセンド 1000ft クロス○○15000ft オア ビロウのように言ってくれます。

どの世界でも同じでしょうが、自分の立場だけでなく相手の立場を考えられる人が一番好かれるようです。


1 コメント

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Unknown (k.mochi)
2012-10-14 20:55:02
貴重なご意見ありがとうございます。

とても参考になりました。
相手の立場になって考える、当たり前のことのようですが、実際には多くのやるべきことに追われて自分のことだけを考えてしまいがちです。
基礎訓練中の今だからこそ、パイロットのことを考えながら管制をするという癖をつけていこうと思います。

飛行機やパイロットのことをもっと深く知るためにも、引き続きこのブログや坂井さんの著書を参考にさせていただきます。
本当にありがとうございました。
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