★Dragostea Lingura ルーマニア語学習帳★

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ヒストリアン~ルーマニア発信の謎

2008-02-16 |   ∟その他よもやま話
「ダビンチ・コード」のドラキュラ(ヴラド・ツェペシュ)版、みたいな内容と
言えば、なんとなく分かるでしょうか?

ヴラド・ツェペシュにまつわる謎を解くための3世代に渡るサスペンス・ミステリー。
フィクションとノンフィクションが絡み合うような内容に、
ホラーファンタジーの要素がちょっぴり加わってストーリーは進んでいく。

父からの手紙、母からの手紙、師事した教授からの手紙、古い書籍、民間伝承、民謡から紐解く謎。
「今」は「過去」から成り立っているから、世代を超えて伝えられていくことが大切で、そして「人」も然り。
そして人から人へと継がれるもの、それは血であり、愛であり、慣習であり。
この物語は、歴史も家族愛・師弟愛も「伝えることの大切さ」がテーマなのかな、なんて。

私はポール(主人公の父)が何度も旅の相方・ヘレンを守らなければと思った
その気持ちがすごく熱く胸に沁みて。
人が人を大切にしたいと思う瞬間、そこに一体何が生まれていたんだろう。
答えは明確だ。
でも、それをたった一言「愛」と片付けてしまうには
あまりにも複雑な経緯があって、うまく言い表せない。
そんな気持ちが、それによく似た感情が、実は私の中にもちょっぴりあったりもする。
サスペンスだと読み進めて、最後に行き着いたのはここだった。
ふと母性を感じさせる手紙や仕草があったりして、それがより私の心を包んだ。
女性作家ならではの視点・書き方かもしれない。


ストーリーでは、もちろんルーマニアも登場しますが、
謎を追ってトルコやブルガリア、南フランスも登場します。
「ヒストリアン」の物語をたどって旅をするのも面白いかな、なんて。
あ、くれぐれも気をつけて。
十字架とにんにく、銀の銃弾の携行を忘れずに。

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