「傾国のラヴァーズ」

ボディーガードの翔真は訳有の美青年社長・聖名(せな)の警護をすることに…(閲覧者様の性別不問) 更新情報はX🐦にて

●小説「傾国のラヴァーズ」その62・聖名と離れて

2023-09-04 23:13:00 | 傾国のラヴァーズその51~60
 しかし、いざ会場に行ってみると、聖名も俺も驚くほど客の数は多かった。

 その中には、かなりのお偉いさんもいるようで、ひと目でSPとわかる人間が多く、許可証がない俺や他の一般のボディーガードはそのスペースから追い出されてしまった。

 俺は危険性も考えて、一階のロビーで待つことにした。

 そのことを聖名にLINEで送ったが、既読はつかなかった。

 気づくまで待つことにしたが`、俺は複雑な気持ちで、エレベーターに一番近いソファに座り込んでいた。

 この仕事は、やめた方がいい気がする。

 聖名と出会う前から、仕事柄、そう考えることがないではなかったが…


 もう、俺は引き返せない。


 この一流ホテルの豪華なロビーで見た、長身の美しい聖名に…

 仕事とはいえ、聖名を守リ始めたばかりなのに…

 これまで知らなかった不思議な感情を抱き始めた…

 認めてはいけないのだが。





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