sachi-community

人に自然に耳を傾けながら、まちを歩こう。

PC、お前もか!

2009-02-27 13:44:50 | Weblog
 3日前、自宅で使っているメインPCが、突如動かなくなった。サポートセンターの指示をあおいでバックアップ・復旧をはかるも、メール送受信記録はじめ、ほとんどの記録が消えてしまった。
 よくある話とはいえ、大、大ショック。とくにメールで仕事をしている私としては送受信記録の喪失は、手足をもがれたようなもの。
 さらに学会事務局の全資料も喪失。原稿や各種作成資料もここ1年分はすべて喪失。デジカメで撮りためた写真も…(これはイタイというより、カナシイ)。
 これからどれだけ困った事態になるのか、想像もつかない…。いくら持ち主が、新しい環境にうつろうとしているとはいえ、PC、お前までもか!?そんなに、ゼロから出発せい、ということなの!?

秘湯の一夜

2009-02-24 21:57:30 | 旅の記憶
 つい先日、突如イシイヤマ氏から電話。なにごとかと思いきや突如「温泉、行きませんか?」先輩方にはっぱをかけられ期待されている彼、社会教育の未来を語る輪を若手で、という趣旨で、秘湯の一夜を企画したのだ。
 実行が2月13日。電話がかかってきたのが確か2月あたま。無謀な計画だけど、偶然なぜか私、その日はあいていた。断る理由があろうはずもなく、あまり何も考えずに参加した。残念ながら時期も時期、当日キャンセルもあり、集まったのは5人。しかもなぜかベテラン勢が多い(私もいまや、自己認識に反して中堅…)。

 埼玉から福島まで約1時間。近い。しかし少し山をのぼると雪がうっすらつもっていてやはり別世界。半洞窟風呂をはじめ、たしかに日本秘湯の会公認の奥つちゆ温泉は、いい温泉だった。到着した16時頃から就寝の1時すぎまで、ひたすら「語り」がつづいた。ムサビ☆ショックとは少し意味合いが違うが、ここでもやはり、研究が社会にリアリティをもち「つくる」へむかうこと、が問われていると思った。

2万円のカップとランチなべ

2009-02-21 01:43:27 | 学びの場
 18日から今日まで、S大学にて集中講義。九州の実家の近くの大学だったので、前日に実家入りし、当日朝8:30頃、学部長室へ。まちがっても、特別待遇なわけじゃない。偶然、講義に呼んでくださったウエノ先生が、ただいま泣く子も黙る学部長様だからなだけだ。なのに、よびにきてくれた受講学生の分も一緒に、御自らコーヒーをいれてくださったのは先生らしい。素敵なカップだったが、きけばねだってつくってもらった学部の陶芸の先生の作品で一客2万円とのこと。きっとこのカップさんとは、最初で最後の出会い。ありがたく、ごきげんよう。

 集中講義の受講生は4名。なんとものどかで濃密な3日間をすごさせてもらった。高齢化と生涯教育がテーマだったが、客体ではなく〈生〉の主体としての高齢者をどうとらえるのか、また、そうした主体としての高齢者に向き合うとはどういうことか、を中心に、個々人かならず高齢者へのインタビュー(題して“ハッピーアワー・インタビュー”)を実践することを主軸として授業をすすめた。
 全員が卒論をかきおえた4年生ということもあるのか、ひとりひとり、意見のやりとりに個がたっていておもしろい。インタビュー発表の最終日など、おじいさんやおばあさんと、一対一の人間としての「出会いなおし」を、彼らは見事にくりひろげてくれていた。
 たとえば、頑固できらいだ、と思っていた祖母が、我慢と努力で戦後を生き抜いてきた人生にきちんと向き合ってみたミユキさん。幸せなことなんて1つもなかった、我慢したから今があると言い張るおばあさんのことばをあきらめそうになりながら聞き続けた彼女はついに、祖母が仲間たちと死に別れていく直前に、水前寺公園への組合旅行で皆で話しながら歩いたときのことを印象深げに語る声をひろいあげる。「今まで知らなかった彼女の‘人間’という部分を感じ、また伝えたいことは‘聞いてあげる’のではなく、‘話しだすまで待つ’こと、相手の準備ができるのを、相手が自分のポケットを1個1個さぐっているのを待つことが必要なのだと思いました」
 エリカさんには、離れて暮らして親しいとはいえず、いつも敬語で会話をする祖母がいた。彼女はインタビューで、祖母が生死をかけた病との闘いをのりこえてきた人生を経て、自分たち孫が元気でいることをこそ最大の幸せと感じていると、はじめて知る。「辛い経験と向き合い、乗り越え、長い年月をかけてできあがったもの…それがおばあちゃんの‘ハッピーアワー’であった。それに自分がかかわっていることが誇りに思えたし、おばあちゃんがこんなに自分を大切に思っていてくれていることを直接に知ることができて、本当にうれしかった。この電話の時間が、また私の‘ハッピーアワー’となった」…思いもかけない思いとの「出会い」の歓びは、ときに彼らと家族の間で共有され、そしてわたしたち5人の間にもひろがっていった。
 ハッピーアワーの本質は、おそらく〈共有〉にある。それがかたちになったかのような、不思議な空間だった。

 2日目夜、沖縄料理屋で歓迎会をひらいていただいたのも時間のたつのがあっという間だったくらいたのしかったが、最終日のランチ・なべが、かなりいけていた。昼からなべ?と驚いたが、のどかな昼さがりのおなべは、おもいのほか最高だった。なべを囲んで、私もくつろいで話していたからか、忘れていた方言をどんどんとりもどしていった。うちの大学の学生もかなり素直だが、それに輪をかけた、人懐っこい学生たち。幼稚園の先生、環境関連の企業、自治体職員、中学教員志望と1ヵ月後には社会のただなかへ船出する彼ら。どうぞ、その感性をのばして、社会へ羽ばたいていってくれますように。これからはじまる九州でのしごとの第一歩でもあり、忘れられない3日間となった。みんな、どうもありがとうね。

ことしのチョコ

2009-02-16 01:59:22 | Weblog
 今年いただいたチョコ2つ。
 ひとつは教え子カナちゃんがおくってくれた、かわいい人形型チョコ。封筒に入って、ちょうど14日に到着。
 もうひとつは、大学時代の友人から。久しぶりに会おう、の日がなぜかバレンタイン。(皆、なんというかヒマというか…) 神楽坂で飲んだのだが、あたりまえというか、私たち以外はカップルだらけ。おもしろかったのは、だがそのカップルの年齢層が高かったこと。さすが、神楽坂。大人のまちだった。ベルギービールを軽く飲んで、カジュアルフレンチへという流れは、神楽坂在住のナオちゃんの設定。さすが、こんな街に住んでいると、やることがちがう。で、そのナオちゃんは、一人ひとりのチョコも用意してくれていた。
 設定は冗談のようだが、話題はしごくまじめ。親のこと、住居のこと、地元に戻る?などなど。さすがアラフォー。マンションを買ったり、仕事のありかたを思い切って変えてみたり。それぞれが、転機をむかえていた。
 

ビバ!初「おふくろの会」

2009-02-15 01:58:08 | まちづくり
 昨年末、イルミ準備のため深夜1時ごろ学生たちと大学前公園にいたとき、声をかけてきた男子学生がいた。熱い語りで、「おふくろ」って店知ってますか?最高ですよー、いまもその帰りなんです、という。その彼、オゼキ君は居酒屋プレゼンテーターではなく、今度わが大学でフリーペーパーを発行しようと動き出そうとしている同郷・福岡出身の熱き若者だった。そのときも実は単なる通りがかりではなく、何やらまちにかかわっている教員がいると聞いて、私をめがけて話しかけてきてくれたのだった。
 「うん、じゃ、こんど「おふくろ」に一緒に行こう!」と約束してから、はや2ヶ月。実は彼はすでにイルミ自体にもアプローチをかけてくれていたこともあり、オゼキ君とその仲間&イルミ陣&われらがOBアリマ君&私、の8名で、ついに12日、初「おふくろ」の会が実現した。

 19時の約束でお店をたずねると、まだ誰もいなくて、看板娘の「おふくろ」一人。にこやかな、あったかい笑顔。5分くらいすぎて登場したアリマ君と一緒にしばし懇談。店内を見渡せば、肉じゃが・もつ煮など定番から名前だけでは想像できないオリジナルまで手書きメニューがずらりならんでいる。大学周辺にはきわめて珍しい、家庭的な品目の数々だ。こんな店があったんだ。知らなかったなあ。きけばもう9年目、卒業生も多く通ってくるという。きっと実家の母親の手料理を食べに戻ってくるかんじなのだろう。そうこう3人で話しているうちに、残りのメンバーがそろって大学から到着した。

 ほとんどが初顔合わせだったので、おもむろに自己紹介。今日のキーパーソン・オゼキくんは経済学部らしく、都内のさまざまな財界関係者につながるネットワークにからみながら視野をひろめ、地域で動き出そうとしている。彼独特の素直さと人懐っこさで大人たちにかわいがられている様子がみてとれる。仲間の2人のうち一人は今度桜区区民会議に学生枠で参加予定の当の学生だった。ついでイルミの前実行委員長タマちゃん&次期副委員長マニちゃんはもちろん、泣く子も黙る(笑)実行力と発言力。もう一人イルミから参加した3年イイジマ君は、なんと就職活動とかねてこれから都内にもエリアをはり大学1・2年を読者に想定するフリーパーパーを出そうとしているのだという(彼がこんなにまじめでパワフルな人物だったとは…。恥ずかしながら3年目にして発見(笑))。そしてアリマくんは、商店会の信頼絶大の、学生組織づくりに実績をもつ現役小学校教師だ。

 正直、こんなワクワクした気分を久しぶりに味わった。わが大学の学生は、素朴さ・素直さは長所なのだが、一方で外へ出て行く活気に欠けている。イルミやまちづくり活動も、ひとつにはそんな彼らが大人たちと一人前にわたりあえる機会やチャンスの土壌として培ってきたのだが、これまでは学外はともかく学内で彼らと対等にわたりあい刺激しあえる存在がいなかったのだ。
 ところがこの「おふくろ」にこの日集まったメンバーは、全員が、それぞれ自分のフィールドをもちながら、「個」として何かをなそうとしていた。こんな関係性が、ひとつの大学のなかでもてるなんて、私からすれば夢のような出来事だった。ここから、何かがはじまるような予感を感じた。
 この関係性を「つづける」ことを願って、今度はオゼキくんたちが4月に発刊するというフリーペーパー合評会をやろう!と提案した。前日に行ったゼミ調査報告会同様、「つくる」こととともに、それを「ひらき」「批判をうける」ことがいま、とても大事なんだと思う。

 写真は、今日のおふくろのメインディッシュ、「牛さし」と、フリーペーパー費用捻出のため貧乏生活を重ね、目をかがやかせるイイジマ氏。

遠野調査報告@合同報告会 終了

2009-02-13 11:36:34 | 学びの場
 2月11日の祝日、東部練馬駅近くの大東文化会館にて、ことしのわれらがゼミ&大東文化大学太田ゼミとの合同調査報告会を行った。祝日につどうは両ゼミ約30人。みんな、えらいなあ。
 ちなみに私は、なにをとちくるったか、北朝霞駅のりかえのはずのところ、新秋津乗換と勘違いしていたことに西武線秋津駅についたところで気づき、みごとに40分遅刻。最近私に冷たいゼミ生たちは「また…」と厳しい目(笑)。すみません…。

 インターカレッジって大事だと痛感させられる、両ゼミとも本当に充実した報告だった。この交流ももう5回目になるが、相乗効果でだんだん充実していく。「学び」は「伝える」こと・「ひらく」ことを意識しなければ真の意味で血肉にならないということを、学生たちは教えてくれる。こちらが遠野、太田ゼミが初北海道・帯広調査だったのだが、「グローバリゼーション」「農」「地域活性化」など、重なるキーワードが多く、議論も白熱した。太田ゼミがより「学校再編のありかた」にシフトをおきつつ‘豊かさとはなにか’‘これからの社会像とは’につながっていくところは共通した課題だったと思う。格差社会への議論からスタートしたこちらのゼミが「格差をこえる地域再編」にシフトがおかれていることがオリジナリティか。

 写真は、当ゼミの側の報告の様子。パワポにうつるは、遠野の懐かしい方々の写真。そういえば、まだアップしていないが、今年は画期的に報告集を年内に完成でき、できあがった報告集を持参して5ヵ月後に遠野を再訪するという快挙をなしとげた。報告が充実していたのは「その後」やおしゃべりのなかでの「追加調査」情報を学生たちがしっかり手にしていたことにもよるのだと思う。われらが新アイドル「みやさま(別名さーや)」はしっかり中央にうつっておいでです。