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水曜どうでしょう 「迷走中」…最大の見所はエンディング?

『ダメ人間 溜め息ばかりの青春記』 鈴井貴之

2011-05-06 17:56:18 | 読書
二浪の大学受験の時から
悶々とした時を過ごし、
親と約束した30歳までの月日。

“副社”こと奥さん(当時は彼女であり劇団仲間)に支えられ
クリエイティブオフィス・CUEの社長になるまで。

ここに書かれた鈴井さんは
決して格好良くない。
易きに流れ、根拠の無い自信だけを頼りに生きている。
(シウにとって、とても耳が痛い)
“人と違うんだ”っていうことにこだわり
かといって努力をするわけではない。
ただただ“普通”でいたくないから
楽しい方に楽しい方にと流れていってしまう青春時代。

もがき苦しんだ時代と言ったら
美化しすぎだと思う。

でも彼が這いあがったのは
おそらくその人柄が美しかったから。
ダメ人間だと捨てられそうになっても
彼自身にどこか魅力があったから。

そして、一番重要なのは
30までに、彼が沢山を学んだから。
自分が小さな存在であること、
自己主張よりも
他人の思いをくみ取った方がより良い結果を得られることを悟ったということ。

それが彼を大飛躍させるのだ。

大泉洋を見出し、
チームナックスを見出した天才になる。


これを読んで、
水曜どうでしょうでのミスターさんの役割が理解できた。

同じく東京を目指し挫折してしまった大泉洋だけど
彼は陽でミスターは陰。
30までの陰の時代を過ごしたミスターと
3人兄弟の末っ子でちょっと甘ったれだけど世渡り上手な洋ちゃんは
全然違う二人なんだとわかる。
そして藤やんは二人から見たら“北海道大学”というエリート。
あの4人の絶妙な関係が
また生き生きとしてくる。

読んでみて、本当に良かった。

どういう才能を持つか、ではなく
何に気づくか、ということで人間の人生は変わるし
人生に起きるどんな出来事も決して無駄ではないと教えてくれる。

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