Walking Holidays ~ニュージーランド編~

大好きなトレッキングを中心にニュージーでの生活を綴ります。なのでWorkingではなくWalking Holidays!

アウトドアと衣。

2012-11-09 | つれづれゴト。
あなたの知っているアウトドアブランドは何ですか?
あなたの好きなアウトドアブランドは何ですか?

ロッキーに来てから自然と接する機会が多くなったことで、
アウトドアウェアについて改めて考えます。

格好良さも重要、けれど機能性、クオリティはもっと重要。


寒くなってくると、私は寒さに弱いので、
ウェアが命を保ってくれる重要なものだということを実感。

ちょっと手が冷たくなってきた。

それで終われば良いのですが、その「ちょっと」が感覚がなくなる状態
につながったり、手にチカラが入らず、いざという時に体を支えられない、
握れないなどの事故につながりかねません。

レイヤーで調節したり、新たな組み合わせを考えみたり、
試行錯誤して自分の快適さを見つけるのも楽しみの一つです。

日本では、「こんな機能、いつ使うんだろう」。
手持ち無沙汰になっていた機能も、ロッキーでは出番がたくさんある気がします。

別に高価なものを買う必要はないと思いますが、やはり値が張るものは、
ある程度の安全を保証してくれるものだと思います。
ただ自分が快適に感じなかったり使いづらければ、その価値はないでしょうし、
「安心」も感じられないでしょう。


ちなみに、カナダに来ておもしろいなと思ったこと。
よく名の知られた値の張るウトドアブランドというと、アークテリクス、
パタゴニア、マーモットなどがきて、ノースフェイス。

日本では、圧倒的にパタゴニアとノースフェイスの方が有名だと思います。
しかも、けっこう高価。しかし、カナダだとアークテリクスが超高価なせいか、
パタゴニアやノースフェイスが安く感じます。もちろん、普通の服に比べると
高いのですが、日本よりは若干安いので、手が届きやすい錯覚になります(笑。

人間の飽くなき欲というのは恐ろしいものです。
もっと高価なものがあると、それがどんな物か味わってみたくなる。
アークテリクスの服、ずっと気になっているのですw

夕空に会いに。

2012-11-05 | 自然とともに。
久々の青空を見れた日。
きっと素晴らしい景色がみれるだろう。
そう思って裏山へ。


風が強い日ほど(?)、雲のカタチがおもしろい。




一日で美しい時間、それは日の出の時間と夕陽の時間。




静寂であり、清らかであり、心が洗われるよう。




今日も一日をありがとう。
思わず感謝をしたくなる、そんな美しい夕刻に出会えた。



山フェスティバルからもらったコト。

2012-11-04 | かなのカナダ暮らし。
Banff mountain festivalも最終日を迎えました。

全体を通して、期待していた以上に行く度に自分の好奇心を満たすものが獲られて本当によかったです◎

今日も、まずはナショナルジオグラフィックのワークショップで刺激を受けました。

そして、オーストリアの女性登山家ゲルリンデ・カルテンブルンナーさんのバックパッキング講座というのにも参加。
まずこの女性、超人です。女性にして初の無酸素8000メートル峰全14座の登頂に成功した人。
日本では女性登山家といえば田部井淳子さんが有名ですが、そのさらに上を行く人でしょう。

しかし実物に会ってビックリ。
言われなければ、とても死と隣り合わせの冒険をしている人には見えない、柔らかそうな雰囲気の人。かつては看護婦さんであり、お金を貯めては登山の遠征をしていたとか。
そんなスゴイ人とこんな近距離でQ&Aができるなんて。知らないからいいや~、と数日前の彼女の講演に行かなかったのをちょっと後悔しました。

彼女が「私はラッキーだった」と何度も口にしていました。
どんなに準備して用心しても、予想もしないハプニングが起き命を落とすことに繋がりかねない8000m級の世界。そんな話を聞くと、やはり8000mの世界はまだまだ怖くて、実現したい夢に掲げることすら躊躇してしまいます。

そして、南極横断のフィルムもありました。
「え!」と見ていてビックリしたのが、南極はある意味で、遠征をしたいチャレンジャーにとって「整った場所」であること。

1、「南極遠征の行程の相談にのりまーす、サポートしまーす。」っといった感じのエージェント(?)があること。南極にオフィスの建物がありました。そして人も建物内にいっぱい。クリスマスには騒いでいるではないですか!・・・私のイメージする厳しい南極隊のイメージが崩れた瞬間 笑。

2、「南極点はあちら」と書いてある道路標識みたいなのがある(笑。
冗談かと思ったら本当でした。そして南極点の上には、よく山頂にあるような記念柱のようなものが立っていて、その周りをぐるぐる回って喜ぶフィルムの主役達(笑)。
・・・・あれ、吹雪の中がんばって国旗なんかを「エイッ」て刺すんじゃないの?・・・またしても私のイメージが(笑)

それでもやっぱり歩くのは自力。
そして南極の厳しい環境、猛烈な吹雪は変わらない。


8000m級の山よりは、南極歩きの方が今のところやりたいかな。


自分の知らないアクティビティ、山のこと、世界のこと、組織のこと・・・。
まだまだ知らなかった世界にたくさん触れられ、吸収できた1週間でした。

そして、このロッキーで過ごしてフィルムフェスティバルに参加できたことは、
フィルムに出てくる壮大な自然の世界が、もはや遠いどこかの国の話ではない。
そう、外に出れば同じような景色が広がり、リアルに感じられるいうこと。
それはお金では買えない貴重な経験となっています。

登山という文化が身近なだけではなく、日本では気づきにくい地球規模の環境異変も身近に「リアル」に感じる場所です。

そうそう、同じような岩山でもヨーロッパの山々、ヒマラヤの山々、それぞれの地域ではやっぱり違う。
世界にもっと旅立ちたくなりました。




Hapiness:ブータンよりバンフへ

2012-11-01 | かなのカナダ暮らし。
バンフ・マウンテンフェスティバルで一番気になっていたイベントへ行ってきました。

それは、
「Hapiness: from Bhutan to Banff」

科学者であり、環境問題の活動家であり、セヴァン・スズキの父でありというDavid Suzukiとブータン王国の王室秘書(何と訳せばいいのでしょ・・・まあ、国政に従事している方には違いないです。)のDasho Kinley Dorjiの対談でした。

今年の前半、日本にもブータン王国のプリンスとプリンスセスが来て話題になりましたね。
そのとき一緒に話題になったのが、国民総幸福度(GDH).

今宵はそのGDH
とは何なのか、ブータンが考える幸せってなに?といったテーマで話が展開されました。

と、その前に、驚いたのが対談のセッティング。
さすが日本と違う、オシャレだ!まるでテレビのショーのセッティングのように。

二人の背後には障子風のつい立てをセット。後ろから間接照明があたりイイ雰囲気を醸し出している。
二人はホテルのラウンジにあるようなカウチに向かい合わせで腰掛け、ステキな電気スタンドがたった丸テーブル越しに対談。
分かりやすく例えるなら、『徹子の部屋』のようなセッティングが舞台上にされたってかんじでしょうか(笑)。

◎今日の印象に残った言葉、キーワード◎
・「私はwealthy manとして死ねる。」スズキ氏の父が死が近くなったときに言った言葉。
決して物質的な財産に富んでいた訳ではなかったけれど、お父さんは友人、隣人、家族など人とのつながりを大切にし振り返ったとき、死の直前そういう風に言っていたそうで、suzuki氏にとっても衝撃だったそうです。

・「自分にとっては(カスタマイズしつづけて落ち着く家は)pricelessなもの、けれど不動産屋にとっては(手が入りすぎた家は)worthlessなんだ。」
by suzuki


・「幸せとは達成するものじゃないんです。」by Kinley



今回、英語で聞いていて思ったことは、Q&Aの時に「どうしたら幸せになったって気づくんだ?」「今日、幸せに暮らそうと目標において生活してる人がいるでしょうか?」
など、ゴールがクリアじゃなきゃモドカしいよー症候群と命名したいくらい、西洋の価値観ってクリアにしたがるんだなーっと。

といいつつ、「正解は一つ」「○○を達成する」「目標を掲げ、それを達成すべき」のような概念って日本でも当たり前、自分もそういう考えにすごく影響されていると、改めて実感。

今日、ブータンのDorjiさんが言っていた「幸福」とは、追い求めて達成するものではない。もっと内面で自分に問い確認していくもの。

ただ、ブータン王国でも、ブータンの掲げる「幸福」とはこんなもんです!!っという確立したものはまだないそうです。


個人的な感想として、「幸福」とは自分の内面で問うていくものだとしたら、それは自分を精進していく一種の修行のようなものだなと思いました。
だって、人と比べた時点で「ああ、自分にはあれがない、足りない。もっと欲しい。」などという考えが未熟だと溢れてくると思うのです。
自分の中で絶えず問答していくということ、それは螺旋階段をグルグル上がっていく感じで気づいたら高まっているようなものなのでしょうか。


最近自分の中での節制キャンペーン標語が「知足」なのですが(笑)、まさに「
足るを知れー!」ってことは高い「幸福」度に繋がるキーなのかなと思いました。
そして感謝の心を持つ、心に余裕を持つなど、やはりブータンだけあって仏教的な考え方の影響を受けた「幸福」なのだと思いました。

「measure」「achieve」「complete」
英語で聞いていたからこそ自覚し耳障りに感じたのは(笑)、人って(西洋の価値観にどっぷり影響されている人々だけ?)、
どうして一つの物差しではかりたがるのだろうか?どうして、「達成or達成できなかったら無意味」というようなゼロサムの考え方になってしまうのだろう?
日本語では無意識だったけど、そんな考え方だったら、そりゃストレス溜まるわなっと再認識(笑)。


幸せとは感じるもの


そう言ってしまえば、漠然すぎるようにも聞こえるけれど、
そうだよなーっと思う今宵でした。


ブータン、行ってみたい国の一つです。