ビワまっさかり…の直前の、ある日。
ビワ畑を借りている友だちが、この日しか収穫に行かれないということで、
小雨ふるなか、朝からビワ畑へ。
みごとな緑のトンネルの先に、そのビワ畑はあった。
素人の畑ながら、最若手のキンゃんが、がんばって袋がけしたという。
まだ若めのビワも多かったけれど、いい感じに色づいているものも。
稲穂のように、食べごろになったビワの実はこうべを垂れると聞く。
まさに、そのとおりだった。
コンテナ4個分ほど収穫して山をおり、玄関先で1級、2級、3級に分類した。
1級品は10パック分しかとれず、2級品が5パック分。
このビワ畑はほとんど手をかけられていないというから当然だけど、
だいぶぶんが3級品となった。
ただし、わたしたちの級わけは素人ビワ畑の級わけなので、
祝島のビワ生産者の1級品と、素人の1級品では雲泥の差がある。
3級品にいたっては、推して知るべし。
3級品は、贈答用としては、輸送に堪えない。
生で食べきれる量でもない。
だからといって、捨てるのも忍びない。
そこで、ビワ酒をつくってみることにした。
水洗いしてから、実の両端を包丁で切りおとし、
砂糖水に30分以上つけてあくを抜く。
それから水けを拭きとって瓶に入れ、
さいごにホワイトリカーと氷砂糖をいれる。
・・・のだが、氷砂糖がなかったので、大きい一瓶はホワイトリカーだけで、
中くらいの一瓶はホワイトリカーと粉砂糖でつけた。
ついでにいうと、
中くらいの一瓶はホワイトリカーが足りず、イイチコ(焼酎)を足した。
どういう味になるか? というスリルまでついたお楽しみの一品。
つぎに、
祝島びわ産直グループの作業場でおしえていただいたシロップ煮に挑戦。
ビワの実を水洗いして、両端を包丁で切りおとし、実を半分に切って皮をむく。
それを砂糖水につけて、あくぬきをする。
この作業を2時間以上つづけ、ようやく、ビワをすべて片づけることができた。
気がつくと指先はあくで茶色に染まっている。
それから砂糖をいれて15分ほど煮れば、できあがり。
試食したあとは、保存用にすべて冷凍した。
夏にあんみつ等に載せたら、さぞや美味かろう。
下の写真は、後日であった祝島の無袋ビワ。
このとおり色が濃い。
「食べてみンさい」と言っていただいたので食すと、味もいっそう濃いから驚く。
ちなみに、祝島ビワの箱の絵も、なかなかいい。
今日のおやつも、もちろん、びわ。
祝島のビワは無農薬でつくっている。
収穫しながらたべるとき、躊躇なく、わたしは皮ごとガブリといった。
瑞々しい実をつつむ皮が歯でプチっときれ、厚い果肉からジュースがしたたる。
この食べ方も、密かにわたしのお気にいり。
何人かの祝島の人に話したら「野蛮人だ」といわれてしまったけれど、
ネクタリンやすももが好きな人は、機会があればお試しあれ。