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湘南ゆるガシ日和 ・・・急がず、休まず

湘南でゆるゆら暮らしココロ赴く先へガシガシ出かけるライター山秋真が更新。updated by Shin Yamaaki

かつての原発の予定地・日高町で合宿/子どもたちに何をのこせるか?

2013-09-10 14:20:58 | 日高原発計画

8月下旬のある日、和歌山県の日高町でひらかれた

とある合宿に、わたしも参加させていただいた。

 

和歌山といえば、原発の計画が県内5か所にありながら、

いずれの計画も押しもどした土地。

 

5カ所のひとつだった日高町の小浦(おうら)を、

ちかくの浜に暮らす漁師さんが船で案内してくださった。

上の写真が、日高原発の予定地だった小浦(おうら)。

「田ノ浦(たのうら)と似てるね」と、友人とおもわず話す。

田ノ浦とは、山口県の上関原発の予定地のこと

(東電の原発事故をうけ、2011年3月から上関原発の工事は中断中)。

 

浜へもどり、紀伊水道にしずむ夕陽をながめた。

珠洲(すず)原発の予定地だった高屋町の、

小浦出(こうらで)あたりから眺める夕陽に似ていて、これまた驚く。

 

合宿では、

今中哲二さんから福島とチェルノブイリの現状を、

川野眞治さんから深層防護の現実を、

小出裕章さんから東電の福島第一原発の汚染水の問題を、

聞かせていただいた。

 

「福島の人たちは、自分たちが住んでいたところを追いだされ、そこに住めない、

ということが、いちばん大変じゃないかな。

もちろん被ばくの問題もあるけれど、子どもにとっては、

仮設住宅に住んでいる、住まざるを得ない、ということや、

それにともなうメンタル的・社会的なことのほうが大きいんじゃないか」

という今中さんの言葉が心に残った。

ここでは、飯館村放射能エコロジー研究会(IISORA)のURLをご紹介させていただく。

http://iitate-sora.net/

 

東電の福島第一原発で完全に破たんした原発の「五重の壁」(ご参考はこちら

すなわち「深層防護」は、実際には機能していなかった、

なぜなら日本では

国際原子力事象評価尺度(INES)のレベル3までしか対象にしてこなかったから、

という川野さんのお話には、

「なんだったんだ…」の念が、改めてこみあげた。

 

汚染水問題についての小出さんのお話は、

9月6日発売の『世界』10月号の特集「イチエフ 未収束の危機――

汚染水・高線量との苦闘」で読めるので、ぜひ一読をお勧めしたい。

「東電は倒産させる必要がある、そうでないと、

原発の責任は電力会社がとらなくていい、というメッセージになってしまう」

という小出さんの言葉は、とても説得力があった。

 

今回の合宿のテーマは、「子どもたちに何を残せるのか」。

 

会場の民宿でいただいたお食事はどれもおいしく、

差しいれの舟盛りにいたっては、感動的なほど。

この海の恵みは、

当時の大人たちが黙っていたら、こうして現在まで、のこされることはなかった。

ひるがえって、いまの大人のひとりであるわたしは、何ができるだろう。

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