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昨日でもない、明日でもない、今日という特別な日

永遠の別れ

2009-03-08 13:50:03 | Weblog
失ってから初めてその大切さに気づく、という言葉がある。
本当にそのとおりだ、と俺はボロボロになった心の中で呟いた。

大切だった。
何よりも、というわけではないが、かけがえのない存在のひとつだった。
なんとなく一緒にいて、なんとなくともに数年を過ごして、
そのときはその存在の大きさを感じられなかったのに、失った今、痛いほどに
それを思い知らされている。

触れた身体は冷たくなっていた。
いつもは日向のように優しく暖かいのに。
閉じた目を見て、それがもう二度と開くことがないのかと思った瞬間、
俺の瞳から熱い涙が溢れ出した。
拭っても、拭っても、胸がはじけてしまいそうな悲しみは雫となって次々と流れ出る。
脳裏にフラッシュバックされる二人の思い出。
楽しかったこと、辛かったこと、いろんな出来事が二人の間にはあった。
だがもう、楽しいことも辛いことも二人で共有することはできない。
あなたはもう、死んでしまったから。

大切な存在を失う悲しみなど、すっかり忘れていた。
もう何年も前の話だが、本気で愛した人に突然別れを告げられたことがある。
幸せの絶頂から奈落の底に一気に突き落とされ、まだ大人に成長していなかった
俺の心には大きな亀裂が残ってしまった。
そしてその亀裂が次々と俺の感情を破壊していき、自殺という最悪の逃げ道へと
追いやられてしまった。
幸いにも命は助かり、修復不可能と思われた亀裂も月日とともに消えていったが、
あのときもしかしたら俺の人生は終わっていたかもしれない、と考えるとぞっとする。


迎えた二度目の大切な存在喪失。
しかも今度は「死」という取り戻すことのできない別れ。
上にも書いたとおり、とにかく悲しかった。すべてを投げ出してやりたいくらいの
絶望さえ感じた。
だが、俺の心はどうやら少しだけ強くなったようだ。
いつまでも悲しみに浸っていては、俺のすべてがそれに飲み込まれてしまう。
現実を受け入れ、前へ進まなくてはならない。

最初の“彼”との「別れ」が俺の心の中で「強さ」に変わっていたのだ。
「もっと大事にすればよかった」「もっと一緒にいればよかった」
そんな後悔がないわけではない。
だが後悔したところで何も取り戻すことはできない。一度目の別れがそう教えてくれた。


今朝亡くなってしまったあなたへ。

あなたと一緒にいられて俺はとても幸せでした。
愛想の悪さは俺以上だったけど、傷ついた俺を
あなたはいつも優しく癒してくれました。
俺がいろんな壁を乗り越えてこられたのもあなたが
いたからだと思います。
一度もあなたに言えなかった言葉
「ありがとう」
生きてるときに言えばよかった。

aeternam habeas requiem
永遠の安息を得られますように
(レクイエムより)






愛犬:ヨッシー
2009/3/8 永眠

まともな写真なかったごめん。




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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
写真が可愛いv←コラ (流霞)
2009-03-09 19:32:27
思わず胸きゅんしちゃいました(*´∀`*)
柴犬ですか?
咥えてるのはヨーグルト??←どうでも良いわ

私も小さい頃…仲良くして貰ってたお爺ちゃんが
亡くなった時はめいっぱい泣きました

でも大きくなったら…泣けませんね、そんな自分が
ちょっと寂しくなりました(しんみり)

あとサイト名は変えましたが(^_^;)HNはこのままで
行こうかなと(愛着もあるので/笑)でわでわ☆
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>流霞さん (ラセル)
2009-03-09 21:18:42
あれヨーグルトですよ。
中身は空っぽだったはずなんですけどねw
やっぱり匂いに魅かれちゃうのかなw
サイト名については了解しました。
俺が言うのもなんですが、やっぱHNはずっと一緒のほうがいいでうよw
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いっしょ (しゅん)
2009-03-11 22:28:43
よく散歩にいくと言ってたもんね・・・。
ボクも中学生の頃、子犬を亡くして
(それも結果的にはひどい仕打ちをして)
それから、動物を「家族」にすることが
できなくなりました。
失うことの怖さ、
自分のせいで生き方を変えてしまったひどさ
今もそう思ってるけど・・・。

失う怖さを味わうなら、
得ることをやめよう・・・
そんな感じ。
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>しゅんさん (ラセル)
2009-03-12 11:22:44
失うことが怖くても、一緒にいる時間が
とても楽しくて幸せだからやっぱり俺は犬飼いたいです。
犬にとってそれが幸せかどうかは分からないけど、
野良犬の大半は餓死するって聞くから、まあ食の確保
にはなるのかなw
もし捨てられてる犬がいたらまた拾っちゃうと思います。
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