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Wild Life Style -YEZOENSIS-

野生動物の行動などを学ぶとある大学に通う大学生が趣味で作っている図鑑。今までに出会った動物達です

トノサマガエル

2013-07-16 21:54:43 | 両生類図鑑

トノサマガエル


無尾目 アカガエル科

Rana nigromaculata 清田区平岡公園

【北海道:特定外来生物】【本州:希少種】


平岡公園にて、外来生物の実習を行った際に撮影した物。

本来、この公園にいた個体ではないが、実習を行った平岡公園にも少なからず生息している。

が、我々の大学と共同研究の作業において、トノサマガエルの駆逐駆除を行っているために数は減少しつつある。

北海道ではこのカエルは特定外来生物に指定されており、本州から持ち込まれた実験用の個体が用済みとなり、

この公園に放棄したものが定着してしまったらしい。というか、某大学さん。うん。やめてね。



これだけ愛くるしい顔をしているが、やっぱ外来生物。希少なニホンザリガニやオオコオイムシ、ナミゲンゴロウの幼虫

などを食べてしまうことから、北海道の生態系が崩れる恐れがあると言われている。


生態だが、後ろ足の跳躍力がかなり高く、実習中にも何匹か逃げ出していた。(勿論、追いかけて全て捕獲しましたが。)

鳴き声はグルルルルルと低い声で鳴く。

ダルマガエルと混同されがちなカエルで、両種の中間雑種も自然下では存在しているほど近縁だそうだ。

エゾサンショウウオ

2013-04-30 17:54:49 | 両生類図鑑

エゾサンショウウオ


有尾目 サンショウウオ科

Hynobius retardatus 江別市(成体)・穂別(卵塊)



日本固有種で、北海道のみに生息しているサンショウウオの仲間。

しかし、生息数は多く森林と止水域があればどこにでもいるのでそれほど珍しい生き物ではない。

北海道にはこのエゾサンショウウオとキタサンショウウオが生息しているが

キタサンショウウオは釧路湿原のごく一部にしか生息していないために実質見れるのはこの種のみ。



繁殖期の今時期になるとこのように水たまりなどで見れるようになるが、基本は成体は陸上生活。

昔、倶多楽湖に住んでいた個体群はネオテニー個体(いわゆるウーパールーパー)が観察されたが今は皆無。



卵塊はこのようにコイル状のものを枝などに巻きつけて産卵する。

止水性なので、流水に産卵することはまれ。

穂別の卵塊を一部持ってきたので幼生を飼育予定です。

オビタイガーサラマンダー

2013-02-18 22:23:54 | 両生類図鑑


オビタイガーサラマンダー


有尾目 トラフサンショウウオ科

Ambystoma mavortium 札幌市円山動物園



森林、半砂漠地帯に生息するイモリの仲間。

特徴的な模様が美しく、それが名前の由来にもなっている。

基本的に肉食性で、共食いを起こすこともあるくらい貪欲。

昆虫や小動物、小型甲殻類を主に食べている。

環境によってはウーパールーパーと同じように幼形成熟をすることもある。

アリゾナ州をする両生類に選ばれており、ペットとしての人気も高い種類。

ミツユビアンフューマ

2013-02-13 23:41:05 | 両生類図鑑


ミツユビアンフューマ


有尾目 アンフューマ科

Amphiuma tridactylum 札幌市円山動物園



イモリの仲間には見えず、ウナギと動物園内でも間違われていた可哀そうな子。

アシナシイモリとは全くの別物なのでご注意を。あちらはイモリの仲間ですらありません。

体長は1m近くにもなる大型のイモリ。外鰓はないが、左右に1つずつ鰓の穴がある。

名前の通り、よくみると小さいが3つ指がある。

他の仲間にはヒトユビアンフューマとフタユビアンフューマがいる。

人間の25倍ものDNAを持っており、生物中で最も多いDNAらしい。

住んでいたところが干上がると、ハイギョのように夏眠をして生き延びる事が出来る。

マダガスカルキンイロガエル

2013-02-11 11:10:58 | 両生類図鑑


マダガスカルキンイロガエル


無尾目 マダガスカルガエル科

Mantella aurantiaca 札幌市円山動物園



色鮮やかなオレンジ色の小さなカエル。

ペットとしての人気があり、原産地のマダガスカルでは乱獲されたりと、可哀そうなカエル。

この色鮮やかな体色はヤドクガエル科のカエルに擬態しているとの説がある。

勿論このカエルには毒はなく、この色は警戒色である。

コオロギににた鳴き声をしており、この声で縄張り争いなどをしてメスを獲得する。

卵は湿った岩場などに20個くらいを産み付け、1週間くらいで孵化する。

雨期に大雨によって水場へと流されて繁殖地を広げているようだ。

子ガエルとなった未熟な個体は、アマガエルのように緑色をしていると言う。

ソバージュネコメガエル

2013-02-11 00:08:31 | 両生類図鑑


ソバージュネコメガエル


無尾目 アマガエル科

Phyllomedusa sauvagii 札幌市円山動物園



南アメリカに生息するアマガエルの仲間。

体長は7cmほどもある少し大きなカエル。顔は少々ブサイク…?ww

樹上性のカエルで、昼間は木の上でじっとしていることが多い。

カエルのくせに乾燥に強く、何故か湿気に弱い。

それは体から分泌されている蝋状物質のワックスのせい。これを分泌させて乾燥した土地でも

体の水分を蒸発させないようにしていると言う変わった特徴を持つ。

そのおかげで、他のカエルは皮膚から水分を吸収するのだがこのソバージュネコメガエルは

口から水を飲むことで直接水分補給をしている。

さらにカエルらしくないことに、動きはのろまで吸盤は発達しておらず、四肢が頑丈。

…動物の進化ってやっぱり不思議で面白い。

メキシコサラマンダー

2012-08-21 18:22:52 | 両生類図鑑


メキシコサラマンダー(ウーパールーパー)


有尾目 トラフサンショウウオ科 メキシコサラマンダー属 メキシコサラマンダー


学名:Ambystoma mexicanum

和名:墨西哥山椒魚

英名:Axolotl

撮影:宮城



ウーパールーパーという名前で親しまれているメキシコサラマンダー。

幼形成熟(ネオテニー)をする動物で、通常はこの姿のまま大人になる。

その愛くるしい姿からペット用に人気があるが、レッドリスト上では保全状態が絶滅危惧種CRとなっている。

ペットショップなどで売っている個体は全て飼育されていて繁殖された物なので安心していい。

元々メキシコのソミチルコ周辺の湖にしか生息しない固有種だった。

そこでネオテニー固体のサンショウウオが発見されて、このウーパールーパーが世に広まったとされる。

生息する湖にはヨウ素などが少なく、水温も低いために甲状腺ホルモンの一種である

サイロキシンが生成できないためこのような姿のまま大人になるのだと言う。

しかし、十分に栄養を与え、脳に別種のタイガーサラマンダーの脳下垂体を移植し、陸地を作ると

通常のサンショウウオのような姿に変態する。