エゾエンゴサク 2013-02-08 18:56:04 | 植物図鑑 エゾエンゴサク ケシ目 ケマンソウ科 Corydalis ambigua 野幌森林公園 辺り一面ブルーに咲き誇ったエゾエンゴサクの花畑。 ここではウスバシロチョウなどの繁殖地になっているようだった。 春先に花を咲かせると、夏になると地下茎のみで来年の春先まで過ごす。 そのことから、通称「スプリング・エフェメラル」と呼ばれる植物の一種であるとされる。 余談であるが、我がサークルの伝説としてこの花が鳥類のオオルリに間違われたと言うことがあると言う。 どうやって間違えたし
ザゼンソウ 2013-01-13 10:30:09 | 植物図鑑 ザゼンソウ オモダカ目 サトイモ科 Symplocarpus foetidus 野幌森林公園(写:野生動物生態研究会提供) おそらく、5月ごろのザゼンソウの群落を写真に収めたものだろう。 ミズバショウに良く似ているが、白い花弁状の部分が赤紫色になっているのが特徴で、少々小型。 そして、早いものでは3月ごろから咲き始める。 赤い花びらに見えるものは実は葉っぱが進化した物。仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれている。 真ん中のマムシグサのような丸い粒粒の物体が花の本体。ここから悪臭を放ち、ハエ達をおびき寄せて受粉をして貰っている。 この花は発熱しており、周辺の雪を溶かして花を咲かせることで春先の虫の少ない時期に昆虫を独占し、 真っ先に受粉をして貰うという特殊な生態を持っていて大変興味深い植物だ。
ヤマモミジ 2013-01-06 14:11:38 | 植物図鑑 ヤマモミジ ムクロジ目 カエデ科 Acer amoenum var. matsumurae 江別 秋になると紅葉する木として有名なモミジ。 赤から黄色、オレンジと色々な色に代わり映えするその様子はとても美しい。 その一方で人目につかない冬芽はちょっと変わった形をしている。 豚の蹄のように分かれ、たまに3つになっていることがある。 じつは3つに分かれるということは枝が成長していると言うこと。 真ん中からまた枝が伸び、木が成長しているのだ。 ちなみに、ヤマモミジはオオモミジの変種と言われている。 ヤマモミジはオオモミジよりも大きい葉を付ける傾向があり、鮮やかな紅色に色づく。 一方でオオモミジはやや黄色っぽい色に紅葉する事で見分けがつくらしい。
ハクモクレン 2013-01-06 13:51:20 | 植物図鑑 ハクモクレン モクレン目 モクレン科 Magnolia denudata 江別 春になると大きな白色の花を咲かせて、ひときわ目立つハクモクレン。 冬芽の状態だとこのようにフワフワの毛が生えている可愛らしい姿となる。 北海道だと3月ごろになると芽がとても大きくなり、それがそのまま花になる。 頭頂部には花芽と呼ばれる大きな芽が付き、下の方には側芽と呼ばれる葉芽が付く。 それぞれが役目を果たしており、どれか一つでも欠けると仕事を成さない。
ユキザサ 2012-10-13 11:50:08 | 植物図鑑 ユキザサ ユリ目 ユリ科 ユキザサ属 Smilacina japonica 江別市野幌森林公園 ながらく更新をサボっておりました時間が取れなかったので更新できませんでした。 このユキザサは先日、自然子供塾の講師をやらせていただいた時に撮影した物。 雨の日にこの綺麗な身を付けた植物は森の中でもひときわ目立っていました。 若いうちは葉っぱをてんぷらやお浸しにして食べることもできたり、赤い実は焼酎漬けにして飲まれていたりする。 リスもこの実を食べることもあるそうで、森の重要な食料になっている。 薬効もあるそうで、サバイバル生活の際には見つけておきたい植物だ。 ちなみに頭痛、打撲などに効く鎮痛作用があると言う。
エゾトリカブト 2012-10-02 19:36:32 | 植物図鑑 エゾトリカブト キンポウゲ目 キンポウゲ科 Aconitum yesoense 江別市野幌 とても綺麗な紫色の花を咲かせている花。 エゾトリカブトという、毒草としてとても有名な野草である。 ドクゼリ、ドクウツギと並んで日本三大有毒植物と呼ばれている事で有名。 特にこのエゾトリカブトは、トリカブト属の植物の中でも世界最強の毒を持つことで知られる。 その毒は花に触れるだけで、小さな傷口から毒が侵入し神経系に影響を与えるほど。 かぶれたりすることもあるという。 大昔に忍者が毒矢として使ったのも、この植物の毒だという記録が残っている。 蜂蜜を作っている農家などでは、花粉や花の蜜にも毒が含まれていることから蜂を放さないとさえいわれている。
ヤブヘビイチゴ 2012-08-16 19:05:13 | 植物図鑑 エゾヘビイチゴ バラ目 バラ科 キジムシロ属 ヤブヘビイチゴ 学名:Potentilla indica 和名:藪蛇苺 撮影:小樽市 朝里 祖母の家の近くの崖に群生していたヤブヘビイチゴ。 ヘビイチゴという名前から、ヘビが食べるものかと思う人が多いがヘビは肉食。 イチゴなんて相手にしてる暇があったら虫喰ってます。 じゃあなんでヘビイチゴって名前がついてるんだと思うでしょう。 実は、蛇のように毒があるから…でもない。 蛇が居そうなジメジメした薄暗い環境に生えている苺だから。 だが、そんな由来にもかかわらずバンバン日が当たるような暑い環境の下生えているこのヤブヘビイチゴ。 どうやら園芸植物だったものが帰化してしまったようで、有害雑草とされている地域もある。 じゃあこの苺食べれば良いじゃんと思うかた。 実際に食べてみてくださいな。 無味です。これ。おいしくないです。ぺっぺっ。 だが、煮詰めてジャムにすると、ルビー色のレモンマーマレードのような感覚で楽しめるらしい。
アジサイ 2012-07-28 14:45:42 | 植物図鑑 アジサイ バラ目 アジサイ科 アジサイ属 アジサイ 学名:Hydrangea 和名:紫陽花 英名:Hydrangea 撮影場所:江別 大学の、サークル棟横に生えているアジサイ。 ちなみに正式名称はセイヨウアジサイといいます。 元々日本産のガクアジサイを品種改良して綺麗な花を付けるようにして生まれてきた物。 今では夏の風物詩や季語にもなっています。 ところでアジサイには2種類の色があることをご存じだろうか。 青色を付けた物と赤みがかった色を付けた物。どちらもリトマス試験紙の様です。 この写真の物は青色だが、このことからここの土壌は酸性が強いことが分かる。 紫陽花にはそこの土壌によって花の色が変わると言う性質を持っていて、そこのPHが酸性に傾いていれば青。 PHが塩基(アルカリ)性になればなるほど赤く色づくと言うわけ。 まぁ、リトマス試験紙の逆の色だと覚えておけば分かりやすいかと。 高校生以降になったらリトマス試験紙なんてつかわねーよ!!ってのは禁句で。
ギンリョウソウ 2012-06-19 22:58:19 | 植物図鑑 ギンリョウソウ ツツジ目 シャクジョウソウ科 ギンリョウソウ属 ギンリョウソウ 学名:Monotropastrum humile 和名:ギンリョウソウ(銀竜草) 撮影場所:江別市 サークルの先輩がぜひ見せたいと言って、実物を見せてくれた。 それがこのギンリョウソウである。 植物のくせに葉緑体を持たず、光合成もしないなんとも不思議な植物である。 そのためにこういった半透明の体を持っているのだと言う。 僕も実物は初めて見たが、殺伐とした森の中で禍々しい雰囲気を放っていた。 別名、ユウレイタケとも言われるこの植物はベニタケ属の菌類から栄養をもらっている寄生植物。 腐葉土から直接栄養分を得る能力が無く、このベニタケ属が無いところでは生えないと言うすねかじり的な植物。 一応花粉は持っており、ハナバチ系の昆虫に花粉を媒介して貰って子孫を残しているようである。