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Car life with STI and NX“Another story”

「速度を上げるばかりが、人生ではない。」from Gandhi's quotes

UX200“F SPORT” 試乗記

2018-12-23 00:40:55 | 試乗記

先日NXのメンテナンスの為レクサスに入庫した際、最近デビューしたUX200に試乗する機会がありましたので試乗記を書いてみたいと思います。
※以下は完全に主観に基づいて書いております。不快に感じそう、気分を害される可能性のある方はご遠慮下さい。

あと今回はちょっと前に機種変したiPhone XSの撮影テストも兼ねています。
XSは相当カメラの性能が良いとの事なのでそちらも楽しみです(笑)

 

LEXUS UX200“F SPORT”(FF)  カラー:ブレージングカーネリアンコントラストレイヤリング

まず第一印象ですが、NXの弟分のコンパクトクロスオーバーと言いつつもかなり立派。
数値上はNXより一回り小型ですが、良い意味でそこまでコンパクトに見えません。
カテゴリー上はクロスオーバーですがどちらかと言えばハッチバックのような雰囲気。

 

タイヤサイズもこの“F SPORT”は18インチになりますので横から見ても迫力十分。

しかしこのブレージングカーネリアンコントラストレイヤリングはとても綺麗ですね。
さすがに自分で所有するのには少し勇気のいる選択ですが、オレンジの輝きが綺麗で、停車していてもまるで「走る宝石」のような雰囲気が出ています。
ただしこの色はメーカーオプションで162,000円。
個人的にちょっと高いなと思いますが、とても綺麗な色なのでアリだと思います。

 

さて次はリア。

リアもかなり凝った造形です。
ちなみにガーニッシュのようにトランク開閉部分を通っているレッドの部分もしっかり点灯します。
コンサバで整ったNXやRXと異なり、かなり攻めた雰囲気です。
この角度からでは分かりづらいですが、リアコンビランプが外に張り出しているのは現行プリウスのような雰囲気です。
好き嫌いが分かれるかもしれませんが、こういう攻めたデザインは嫌いじゃないですね。

ただし後述しますが、トランクの開閉位置がかなり高いのがちょっと気になりました。

 

お馴染みの“F SPORT”のバッジ。

 


サイドミラーも凝っていますね。

ヘッドライトですが、LEDデイタイムランニングライトが三眼ヘッドライトの上部に設置されているのが目を引きます。
このランプがヘッドライトの上部に配置されていることにより厳つさより優しそうな雰囲気を感じました。

 

三眼ヘッドライトはNXと同じく“F SPORT”はメーカーオプションです。
ただやはりこのオプションを装着しておくとフロントマスクが引き締まりますね。
こちらも162,000円と決して安いとは言えないオプションですが、フロントマスクがかなり引き締まる上アダプティブハイビームシステムもセットで装着されるのでお勧めのオプションです。


エクステリアについては最初にも書いたとおりクロスオーバーというよりハッチバックな雰囲気。
正直かなりかっこいいと思います。
ただ現行プリウス同様、細部はかなり「攻めた」デザインが散見されますので好き嫌いは分かれると思いますが、それもまた良しだと思います。
更に言えばNXの弟分とは言え存在感では決して負けていないどころか、さらに兄貴のRXも喰ってしまいそうな感さえありますね。

 

 

次はインテリア。

 

まずはドアを開けてみて正直「う~ん」となりました。
正直かなり素っ気ないというか、ここまであっさりしたドアトリムも珍しいなとさえ思いました。
ドアトリムの上部にシルバーのアクセントが入っているものの決して質感は高いとは言えず、NXは勿論の事、インテリアにあまり力を入れていないであろうWRX STIより質感は良くないという印象を受けました。
スピーカー部分も加飾なくちょっと寂しいですね。
個人的にレクサスはドアを開けた瞬間から上質な雰囲気があるのが魅力だと思っていますのでここは大きなマイナスポイントです。

 

次はコックピット全体。

 

ここも正直質感は高いという印象は受けませんでしたが、メーター横に設置されたセレクターノブがスポーティな雰囲気を醸し出しています。
NXだとこういうスイッチはセンターに集中していますが、メーター横に配置されているとよりスポーティな雰囲気になるんだなと感じました。

 

ただし試乗したときに気になったのがドライブモードセレクターノブが操作しにくいこと。

 

NXなどの場合、センターに操作系が全て集中しているので1カ所で全て操作ができるのですが、UXの場合、ハンドルの奥にまで手を届かせる必要があったのでちょっと面倒でした。
ただこれは慣れの問題もあるのでどちらが良いか悪いかという問題ではないと思います。

 

シートは好印象。

 

こちらはメーカーオプションの“F SPORT”専用本革スポーツシート(運転席・助手席ベンチレーション機能&ヒーター付)が装備されています。
短距離の試乗でしたが、座り心地はなかなか良かったです。

 

あとハンドル。

 

ハンドルは質感も十分ですし、ステアリングスイッチも押しやすいです。
とても好印象。

 

そしてペダル部分。

 

UXはオルガンペダルを採用しています。
ただ惜しむらくはフットレストもアルミ加飾すれば言うことなしだったと思います。
あんまりコストが上がるとは思えないのですが、なぜなんでしょうか?


メーターはスポーツ感と先進性をうまく両立させています。

 

スポーティーな雰囲気がうまく出ていますね。
以前現行ISを試乗したときはちょっと見にくかったのですが、その辺も改良されたのか液晶とは言えとても見やすくなっています。
NXの2眼メーターも良いですがこういう先進的なメーターはUXのキャラクターにとてもマッチしていると思います。

ちなみに後日“version C”のメーターを見ましたが質感という意味では“F SPORT”とかなり差があると思いました。
もしメーターにもこだわるのであれば“F SPORT”一押しだと思います。


同じくインパネもなかなか。

ナビの画面も大きくとても見やすいです。
時計については個人的にNXのようなど真ん中に設置している方が見やすいと思いますが、
ナビの横に設置しているのも悪くないなと思いました。
エアコンのスイッチはしっかり直感的に使いやすい配置になっています。
ただし最初オーディオの操作スイッチが一切無く面食らいました。


そのオーディオの操作スイッチは、

 

こんな感じでナビのタッチパッドの後ろに配置されていますが、NXの場合だとこれもセンターに集中して配置されていてボタン一つでオンオフできるので操作しやすいのですが、かなり慣れが必要な配置ですね。
始めてレクサスに乗る人だとかなり迷うと思います。

音質はNXに比べるとちょっと軽い感じで重低音が弱いかな?という感じです。
ただきっちり設定していないのと、ラジオの音質ですので正直なところ何とも言えないので無評価です。
ただラジオを聞いた限りでは個人的に悪い感じはしませんでした。

 

タッチパッドはNXと同じタイプ。

 

 

ただここでもちょっと一言。

 

このタッチパッドやオーディオのコントローラーがシフトレバーの向こう側に設置されているので、シフトレバーに当たりそうになりました。
PCで言えばマウスの横に高い棒があるような感じ。

ここはぜひNXのようにシフトレバーを奥に、手前にタッチパネルを配置した方が操作性が良くなったのでは?と感じました。

 

参考までにNXのインパネ部分です。

 

 

後席は車自体がコンパクトなのでそこまでゆったりという訳ではありませんが、必要十分。

 

トランクはちょっと狭め。 

 

ハンズフリーパワーバックドアも標準装備されています。

 

 

ただ先程も書きましたが気になるのが開口部の高さと広さ。

 

真後ろからの写真ですが、トランク開口部がボディのかなり上部というのが気になりました。
なので荷物を持ち上げる必要があるのと、開口部が狭くなります。
UXの場合、ナンバープレートが下の方についているのでこうせざるを得なかったのでしょうね。


NXの場合、ナンバープレートそのものも開くのでかなり低い部分から開閉します。

 

参考までにNXのリアはこんな感じ。
この辺もNXとUXの性格の違いが出ているなと思う部分です。

 

インテリアについてはざっとこんな感じ。

まずコックピットですが全体的に操作系があちこちに散らばって配置されているのが個人的にあまりいい印象ではありませんでした。
これも先進さのアピールの一つかもしれませんが、ただ操作性がその先進性に追いついていない感じを受けました。
ただ慣れと言えば慣れの問題でしょうし、何とでもなる範疇だと思います
そういう意味でかなり「挑戦的」なレイアウトだと言えるのでは。

後もう一点、インテリアについて質感が低い部分が多いのが気になるところ。
決して安い車では無いのでもう少しコストをかけても良いのでは?と思う部分が散見されました。
正直レクサスっぽい雰囲気を味わうのにはちょっと力不足かもしれません。

ということでインテリアについては少し厳しめの評価になりました。
ただこの辺はマイナーチェンジで手を入れられる可能性が高いので「これから」の進化が楽しみでもありますね。

 

 

さてここからは試乗。
UX200はC-HRで採用された新型プラットフォーム、更にダイナミックフォースエンジンと呼ばれるM20A-FKS、更にDirect Shift-CVT (ギヤ機構付自動無段変速機)と
最新技術がこれでもかと採用されています。
Direct Shift-CVTとは、低速用に専用にギアを設けてCVTの弱点を補った最新技術です。

個人的に今まで乗ったCVT車として最高だと思っているのはスバルのWRX S4に積まれていたスポーツリニアトロニックですが、
正直UX200のDirect Shift-CVTも勝るとも劣らないぐらい優秀だと感じました。

ただそれぞれ違いもあります。
スポーツリニアトロニックは、アクセルを踏み込んだ際少しだけ無反応な時間があり、スピードが乗ってくるとそこからダイレクトに加速していくセッテイングですが、
Direct Shift-CVTの場合は、ゼロ発進時点からアクセルにかなりダイレクトですが、スピードが乗ってくると悪い意味でちょっとだけCVTっぽい感じがあります。
また減速から再加速、というCVTが不得手とする部分についてはDirect Shift-CVTの方が反応が良かったです。

WRX S4の場合はパワーがUX200と全く異なりますので一概に比較できませんし、善し悪しの問題ではなく味つけ、方向性の違いかなと感じました。
個人的に高速道路などのそこそこの速度域ではスポーツリニアトロニック、街中のようにストップアンドゴーが多い所ではDirect Shift-CVTが得意分野なのかなと。
先にも書いたとおりどちらも相当優秀なCVTで、従来のCVTでよく言われていた「ラバーバンドフィール」を感じる事は皆無と言っても言い過ぎではないと思います。

ただそれならNXの6ATと比べるとどうか?と言われると悩ましいです。
熟成されたNXの6AT言えどもシフトショックはありますが、やはりダイレクト感、そして変速している感じはやはりトルコンATの強み。
逆に加速の滑らかさと燃費ではDirect Shift-CVTの方が上。

あくまで方向性の問題になりますが、NXは高速道路も含めた長距離も視野に入れたセッテイング、
UXは主に街乗り主体を視野に入れたセッテイングなのかなと思います。
勿論パワーもだいぶ違いますので必然的にそうなってしまいますが。


あと一点気になったのがアクセルを踏んだ時の飛び出し感。
NXの場合アクセルに忠実に加速しますが、UXの場合ちょっと踏み込むだけで車体が飛び出しそうに。
これは先ほど述べたゼロ加速でのダイレクト感と引き替えなのかなと思います。


ハンドリングもNXと同じく背の高いクロスオーバーとは思えないキビキビ感があります。
ボディが揺すられるということも無くキビキビしています。
あと静粛性はもう一息。エンジン音が結構室内に入ってくるのが気になりました。


走行性能についてはかなり好印象ですが、NXと比較して新型プラットフォームを採用している分違いがあるか?と聞かれると「違いが分からない」というのが正直な感想です。
高速道路などもう少しスピードレンジの高い所を走ると違いが出るのかもしれませんが、一般道や国道程度では殆ど違いは感じませんでした。
NXもマイナーチェンジを得て相当熟成されているという事もあるでしょうし、UXはまだまだこれからというところなのでしょう。
この辺も含めると「2.0自然吸気エンジンとDirect Shift-CVTを装備したNX」と言ってもいいかもしれませんね。

 

 

かなりNXと比較した内容を書いていますが、私がNXオーナーであるという理由以外に実はこの2車、価格はそこまでの違いがないというのも大きな理由の一つです。

NX300 “F SPORT”:5,071,000円
UX200 “F SPORT”:4,430,000円

と車両本体価格では約60万円違いがありますが、NX300 “F SPORT”の場合、UXではオプションになっている“F SPORT”専用本革スポーツシート、
NAVI・AI-AVS+パフォーマンスダンパー (リヤ)が標準装備になっています。
(更にNXはパフォーマンスダンパーをフロントにも標準装備)
これらの価格を加えると388,400円アップになります。

となると、実質違いは20万円ほど。
NX300“I package”であれば弟のUXの方が高くなってしまいます。

なかなか興味深い価格設定です。

ここでも一つ疑問ですが、なぜかUXは“F SPORT”なのに目玉のNAVI・AI-AVS+パフォーマンスダンパー (リヤ)がオプションになっているのか?という点。
もしこれも含めての車両本体であればNXとの差別化が相当図れたと思うのですが。
更に言えばこのオプションを装着しないとUXの中でもグレードの違いが明確にならないのではという疑問があります。

正直これだとUXを本命に来た人でもNXにいったと言う人も相当いるのでは?と予想します。


ただ視点を変えるのであれば、NXとUXは兄弟車というより方向性が違う車として設定されているのではないかと思ったりします。
コスパに優れ、コンサバなクロスオーバーを目指したNX、最新技術を投入し、先鋭的な車を目指したUX。
そう考えるとUXのコストは最新技術にかかっておりインテリアにはそこまでかけられなかったというのも納得です。
結局のところはどちらを取るか?というところですね。

 


ここからは完全に個人的な好みの問題ですが、私はやはり「NX」が合っているなと改めて感じました。

2リッターターボ+6ATも大分熟成され、パワー、レスポンスとも十分。
背の高いクロスオーバー車と言え、ハンドリングもキビキビ走るのでしており、更に乗り心地も良い。
あとインテリアも上質で先代ISから続くレクサスらしさがしっかり継承されている気がします。
更にマイナーチェンジでかなりアップデートされ殆ど不満がありません。

またUXの全幅は1,840mmに対して、NXの全幅は1,845mmと5mmしか違いがないのですが、室内の広さが相当違うというのも大きな理由。
私の場合、仕事で乗ることや嫁さんとの旅行ドライブで乗ることが殆どですのでこの「広さ」が大事なポイントです。

また先程書いた操作性が散らばっているところもかなりマイナスポイント。
レクサスのナビはタッチパッドで操作しますので、基本的にその周辺に操作ボタンが集中しているとあまり手が迷わなくて済みます。
これは個人的に外せないポイントです。

NXは戦略車としてデビューしただけあってコスパも良く、相当あちこち考えられているなと思うところがあります。
それが先程も書いたとおりマイナーチェンジでかなり進化した。
UXは「これから」成長していく車かなと思いました。

ただUXの先進的な「攻め」の姿勢はかなり好感が持てますし、最新の装備が揃っているUXが魅力的な所があるのもまた事実。
UXを見に行ったお客さんがやっぱりNXにしよう!ということもあるでしょうし、逆にNXを見に行ったお客さんがUXにしよう!といういことも十分あり得ると思ったりします。

このようにレクサス最小のクロスオーバーとしてデビューしたUXですが、良くも悪くも相当「個性的」な車だという印象です。
なのでもしUXを検討している人はNXに、NXを検討している人はUXに試乗してみることをお勧めします。
もしかしたら「こちらの方が自分にあっているかも・・・」となるかもしれません。

最後になりましたが貴重な体験をさせて頂き、レクサス高松のスタッフの皆様には感謝です。
この場を借りて御礼申し上げます。



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