Car life with STI and NX“Another story”

「速度を上げるばかりが、人生ではない。」from Gandhi's quotes

今年1年大変お世話になりました

2018-12-31 19:50:54 | ご挨拶

2018年、平成30年もあと数時間。本当に1年が経つのは早いですね。

来年も仕事に趣味に頑張っていきたいと思います。
まずは雪道を走って写真撮影を楽しむ、これが最初の目標になりそうです。

このブログを見て頂いてる皆様も何卒よいお年をお迎え下さい。
来年もよろしくお願いいたします。

 


NX300“F SPORT”の走りを支えるテクノロジー 

2018-12-29 17:10:55 | NX

さて最近UXの試乗記を書きましたが、本日は私の愛車、NX300“F SPORT”を支える「走りのテクノロジー」について書いてみたいと思います。

 

NX300ですが、STIと比べるとクロスオーバーということもあり、そこまで走りにガンガンに振った車では無いのですが、それでも運転の楽しさ、ドライブの楽しさを十分感じられる車です。
言うなれば「気合いを入れずに肩の力を抜いて運転を楽しめる車」という感じでしょうか。

そんなNXの特長はかなりハイテク技術が使われているということ。
以前、“I package”を試乗したことがありますが、これらの装備の有無によりドライバビリティ、さらに言えば運転の楽しさが変わってくるんだなと驚いたことがあります。

今回はエンジン等よりそういった装備に焦点を当ててみたいと思います。

 

1つ目がNAVI・AI-AVS


via:https://kanagawatoyota.com/lineup/crownmajesta/performance

こちらは他の車の説明図ですが、概ねこのような制御が行われています。

ナビ協調機能付き減衰力制御サスペンション。
ナビ協調AT制御と電子制御減衰力可変サスペンション(AVS)を組み合わせたもので、
ナビゲーションの道路コーナ情報に基づき、旋回直前にショック・アブソーバの減衰力を高めて
コーナリング性能を向上させるコーナー・プレビュー制御機能を備えている。
センサが感知した路面の段差などの情報を地図に記録し、次から同じルートを走る際には、
そのデータを参照することもできる段差学習制御機能も有している。
出典:『最新版 自動車用語辞典』(株式会社精文館)

そのままネットの情報を引用してきましたが、早い話「ナビと連動してショックアブソーバーの減衰力を調節している」ということです。

ショックアブソーバーの減衰力は高ければコーナリングなどでロールが少なくなりますが、乗り心地が硬くなります。
逆に低くすれば乗り心地が良くなりますが、今度はコーナリングなどでロールが大きくなり、また揺れが収まりにくくなってしまいます。
まさに「こちらを立てるとあちらが立たず」。

それを電子制御により走行状況に応じて減衰力を変化させ、
自動的に最適化するシステムがAVSになります。
AVS:Adaptive Variable Suspension System(アダプティブ・バリアブル・サスペンション・システム)

そしてそれを進化させ、カーナビから予めコーナーの情報を得て、予め最適な減衰力にセットしておくのが、NAVI・AI-AVSという技術です。
因みにNXも当初から装備されていましたが、マイナーチェンジでここがパワーアップされ、よりきめ細かい減衰力の制御がされるようになっています。


個人的に納車前、「そんなに違いがあるんだろうか?」と半信半疑でしたが、結論から言えばかなり違いがあります。
詳しくはまとめて後述したいと思います。

 

2つ目は走行シーンに合わせて、最大5つの走行モードが選択可能なドライブモードセレクト


(カタログより抜粋)

キビキビ走りたいときは「Sport S」、気合いを入れたい時(?)は「Sport S+」、普通に走りたい時は「Normal」、穏やかに走りたいときは「Eco」、更には自分で走りをカスタマイズしたいときには「Custom」。
ちなみにドライブモードはNX全てに標準装備ですが、「SPORT S+」はNAVI・AI-AVS装着車のみです。


どのような制御をしているか、ISのHPに詳しく記載がありましたので引用します。


via:https://lexus.jp/

少しモードの名称表記が異なりますが、中身はよく似たものだと思います。


個人的に一番よく使うのが、「Normal」と「Sport S」。
普通に街中を走る時は「Normal」で、高速道路を走るときは「Sport S」という使い分けです。
「Sport S+」を使ったことが無いのは、正直「Sport S」で十分過ぎるというのが大きな理由です。

「Normal」ではハンドリングもまったり、加速も必要十分でダンパーも少し柔らかめという感じですが、「Sport S」にするとこれらが一変。
全般的に硬く遊びが少なくなり、かなりシャキシャキとした運転特性に変化します。

これでも結構過激(?)に変化するので、「Sport S+」だとどうなるのか・・・
またそのうち試してみようと思っています。

 

そして最後はパフォーマンスダンパー


(カタログより抜粋)

パフォーマンスダンパーについてはこちらに詳しく載っています。

車体粘性(減衰要素)の追加による上質な車体挙動が下記のような優れた効果をもたらします。

操縦安定性の向上
・ハンドリング性能(正確かつ安定オーバーシュートのない挙動)
・走行安定性(漂い感の無い直進性)

快適性の向上
・乗り心地(ふわつきの解消、ハーシュネスの改善)
・上質感、真の剛性感(振動、騒音の低減)
その他の効果
・ドア閉め音の上質化
・オーディオの音質向上
・駆動系ロス感の低減

「車体粘性」は、高性能で上質な自動車づくりに不可欠な基本要素と言えます。
(ヤマハのHPより引用)


要するにボディ全体の変形を少なくし、様々な効果を上げるというもの。
こちらはNXでは“F SPORT”のみに装備されており、他グレードではオプションでも装着できません。
(レクサスの他の車種ではディーラーオプションで装着できる車種もあります。)

 

 

個人的に主にこの3つの装備が走行性能アップ、そして運転を楽しさに大きく寄与していると思っています。

ではありなしでどのような差が出るのか?
以前これらが装備されていないNXに試乗する機会がありましたので、もう一度振り返ってみたいと思います。

 

このとき試乗したグレードは、NX300h“I package”。
L texシート、三眼フルLEDヘッドランプなど人気の装備を装備したグレードです。
こちらはハイブリッドでしたが、今回ターボエンジンとハイブリッドの違いは割愛して、主に乗り味の違いについて書いてみたいと思います。
前回のブログとも重複する点がありますが、それも含めてお読み頂けたらと思います。

 


まず結論から言うとまるで別車種のような違いがありました。
全体的に“F SPORT”はシャッキリとした乗り味、“I package”はゆったりとした乗り味です。
良くも悪くもクロスオーバーっぽいのは“I package”の方。

 

まず大きな違いから言うとハンドリング。
“F SPORT”はかなり俊敏でハンドルに対する車体の反応がとても良い。
背の高い車にあるハンドルを切った後にボディがついてくるという事が無く、ハンドルを切ったら切っただけ思いのままに車体が反応します。
背の高いクロスオーバーに乗っているということを忘れてしまいます。

反面、クロスオーバーとしてはちょっと敏感すぎると感じる人もいるかもしれません。
その点“I package”はゆったりとしたハンドリング、で穏やかです。
ただハンドルを切ると少しだけ遅れて車体が動くような感触があり、スポーティーな感じは流石に“F SPORT”の上でした。

背は高いけどハンドリングには妥協したく無いのではあれば“F SPORT”、逆に背の高いクロスオーバーっぽくゆったりと走りたいのであれば“I package”かなと思います。

 

またドライブモードセレクトの「Normal」「Sport S」※“I package”は「Sport 」の変化の違いも“F SPORT”の方が違いが大きかったです。
「Sport S」に入れると“I package”もスポーティーな感じになりますが、車体ががっしりするというより、車体の反応が敏感になるという感じ。
乗り心地や車体の揺れはあまり変化がありません。

“F SPORT”は明確な差が出て、車体そのものががっしりしたような感じになり、かなり乗り心地が硬くなります。
それに加えハンドリングが鋭く、アクセルレスポンスが良くなります。
これはもしかするとドライブモードセレクターの制御にNAVI・AI-AVSも連動しているからかもしれません。

 

そしてハンドリングと同じく乗り心地も大きく違いました。
“I package”はゆったりとした乗り味で、接地感もそこまでなくとても乗り心地が良い。
ただその反面、路面の凹凸などの収まりが悪く揺り戻しを結構感じました。
逆に“F SPORT”は硬めの乗り心地で、“I package”に比べるとちょっとゴツゴツしていますが、路面の凹凸をうまくいなして、揺り戻しなどはありません。


最後にもう一つ感じた大きな違いが、高速道路での挙動。
“F SPORT”は速度が上がるにつれフラットになっていき、ビシッとした乗り心地になります。
一般道と同じく路面の凹凸などで車体が揺すられる事も無く、タイヤがしっかり路面を掴んでいる感じがあります。
反面“I package”は一般道と同じく継ぎ目や補修面等凹凸での車体の揺れとその揺れ戻しが気になりました。
ただフワフワユラユラしていることは一切無く、あくまで「ゆったりとした」乗り心地です。

 


2時間ほど細い一般道、バイパス、そして高速道路と試乗しただけですが、それでも明確に違いを感じました。

ただ“I package”が悪いかという事では全くなく、+αの乗り味にしたのが“F SPORT”という事であってクロスオーバーらしくゆったりとしたハンドリングや乗り心地を求めるのであれば、
“I package”の方が合っているかもしれません。

Nimble(素早い、爽快な) Crossoverの名の通りスポーティな走りを求めるのなら“F SPORT”、逆に本来のSUVらしくゆったりと上質に走りたいのなら“I package。
そして引き締まった乗り心地、ダイレクトなハンドリングを楽しみたいのなら“F SPORT”。
町中から高速道路まで過不足無く上質な走りを楽しみたいのなら“I package”。

そういう棲み分けが出来ていると思います。

 

 

私はWRX STIに乗っていることもあり、基本的に硬めの乗り心地が好みで、また以前乗っていたIS350のようなスポーツセダンのような走りを求めていました。
しかしながら室内はある程度の広さが欲しいという我儘な要求があったのですが、NX300“F SPORT”はSUVの形をしたスポーツセダンと言っても過言でも無い動力性能とハンドリング、そして乗り味があると言えます。
購入前の試乗の際、はクロスオーバーなので少々動きが緩慢なところがあるだろうと思っていたのですが、そういう所が一切見つからず、驚いたことを今でも覚えています。


ということで長くなりましたが、NX300“F SPORT”を支える走りのテクノロジーということで、
ちょっと掘り下げて書いてみました。

 


WRX STIの1ヶ月点検 & スタッドレス交換

2018-12-25 21:57:56 | WRX STI(VAB E型)

さて本格的に寒くなり、来週は寒波もやってきそうなので、先日WRX STIの1ヶ月点検とスタッドレス交換に行ってきました。
実は納車は10月だったのでもう少し早めの点検の予定だったのですが、こなかなか時間が取れなかったので営業担当者の方と相談してスタッドレス交換と同時に行うことになりちょっと遅めになりました。

 

 

というかSTIに乗るのも約2週間ぶり。
最近はNXの包容力(?)に慣れていただけにちょっと緊張しながらエンジンを始動。
「グォーン」という腹の底に響く重低音と共にエンジン始動。
いや、本当にエンジン音を聞くだけで気合いが入る車です(笑)


ディーラーに行く前に取り敢えずコーティングの点検へ。
プロキーパーのWダイヤを施工しているのでこちらも1ヶ月点検です。
洗車の後撥水や被膜の確認・・・全く問題なしでまずは一安心です。

そしてそのままディーラーへ。
(本日も前回に引き続きiPhone XSで全て撮影しています。)

 

ディーラーは平日ということでお客さんはまばらですが、駐車場&ピットは満車。
整備士さんに話を聞いてみるとスタッドレスの交換が今ピークなのだとか。
もともと南国である香川ではあまりスタッドレスは装着しないことが多いですが、昨今どこで雪がふるか分からないので装着する人が増えているのでしょうね。

今回は1ヶ月点検に合わせオイル交換とオイルフィルターも同時に交換します。
オイルはSUBARU Castrol SLX Professionalをチョイス。
このオイルは初代STIからお世話になっていますが、EJ20との相性も良くエンジンの回りが滑らかになります。

 

ちょっと時間がかかるということでピットを見学させてもらいました。

 

STIはオイル交換と同時にタイヤ交換中。
手際の良さは流石プロだなと惚れ惚れしながら見学させてもらいました。

 

やはりこう見るとマフラーを交換して良かったな~と自画自賛してしまいます(笑)

 

ピット見学後は営業担当者の方と談笑しました。
STIの運転のコツやMTの運転の上達のコツなど・・・凄く参考になる意見が聞けました。
「とにかく運転しまくること」と「シフトショックを気にせず寧ろ楽しむ気持ちで」という言葉は凄く参考になりました。
あとウチの駐車場は出入りが難しいので営業担当者の方でもエンストするとのこと。
車庫入れの時にエンストして嫁さんに突っ込みを入れられていたので、その一言でなぜかほっとしました(笑)
そんなこんなで無事点検とタイヤ交換が終わり、精算をしてディーラーを後にしました。
夏タイヤは洗って干した上で袋に入れておいて頂けるということで、27日にヴェルファイアで取りに行く予定です。

 

さてスタッドレスX(MICHELIN X-ICE XI3)に交換した走行フィールですが・・・
正直夏タイヤとそこまで大きな違いが無く拍子抜けしました。
営業担当者の方は「ロードノイズが更に大きくなるのは覚悟しておいて下さい。」と言っていましたが思っていたほどロードノイズも大きいわけでもなく。
あと18インチにインチダウンしたお陰か乗り心地がとてもまろやかになりました。
19インチの夏タイヤの時は、かなり硬い乗り心地でダイレクト感が恐ろしい程でしたが、それがそこまででもなくなりました。
これなら違和感なく運転できそうです。

ということで来年早々雪道に挑戦してみたいですね。

 


とスタッドレスに感動(?)しつつ家についたのでちょっと撮影タイム。

 

ホイールはSTIのベースグレードに装着されている純正18インチ。
こう見ると初代STI(VAB C型)が戻ってきたたような感じがします。

 

 

実はスタッドレスタイヤを見るのは初めてなのですが、タイヤのパターンなどが夏タイヤとはかなり異なっていますね。

 

つけて本当に良かった思う装備の一つがこちらのSTI エキゾーストキット。
見た目も迫力がでますが、エンジンの吹け上がりが凄く良くなるのに驚きました。
気をつけてアクセルを踏まないと発進の時にギクシャクしがちです(笑)

あと後ろから聞こえる重低音も魅力。
またそのうちしっかり動画で撮影したいと思います。

 

 

雨が降っていたのでライトを点灯していましたのでそのままで撮影してみました。

※デイライトの上の白い模様はゴーストが出たので処理したものです。

やはりSTIはSTI独特の雰囲気がありますね。
確かに結構運転にコツがいる車だなと思いますが、またそれが可愛いというか魅力的。
運転前、運転中、運転後のドキドキ感がこれだけ味わえる車はなかなか無いなと自画自賛してしまいました(笑)

 

※デイライトの上の白い模様はゴーストが出たので処理したものです。

STIに乗ると自分の運転がまだまだ未熟だなと改めて痛感させられます。
でもその分思い通りに運転できた時の喜びはひとしお。

本当に慣れると手足のように扱えるようになるんだろうなと思います。

 

あとちょっとカスタマイズとして「STI プッシュエンジンスイッチ」を装着しました。

やはりプッシュエンジンスイッチがレッドになるといいワンポイントになりますね。。

 

とこんな感じでSTIのメンテナンスも無事終了しました。
あとはバンバン雪道を走るだけです(笑)


UX200“F SPORT” 試乗記

2018-12-23 00:40:55 | 試乗記

先日NXのメンテナンスの為レクサスに入庫した際、最近デビューしたUX200に試乗する機会がありましたので試乗記を書いてみたいと思います。
※以下は完全に主観に基づいて書いております。不快に感じそう、気分を害される可能性のある方はご遠慮下さい。

あと今回はちょっと前に機種変したiPhone XSの撮影テストも兼ねています。
XSは相当カメラの性能が良いとの事なのでそちらも楽しみです(笑)

 

LEXUS UX200“F SPORT”(FF)  カラー:ブレージングカーネリアンコントラストレイヤリング

まず第一印象ですが、NXの弟分のコンパクトクロスオーバーと言いつつもかなり立派。
数値上はNXより一回り小型ですが、良い意味でそこまでコンパクトに見えません。
カテゴリー上はクロスオーバーですがどちらかと言えばハッチバックのような雰囲気。

 

タイヤサイズもこの“F SPORT”は18インチになりますので横から見ても迫力十分。

しかしこのブレージングカーネリアンコントラストレイヤリングはとても綺麗ですね。
さすがに自分で所有するのには少し勇気のいる選択ですが、オレンジの輝きが綺麗で、停車していてもまるで「走る宝石」のような雰囲気が出ています。
ただしこの色はメーカーオプションで162,000円。
個人的にちょっと高いなと思いますが、とても綺麗な色なのでアリだと思います。

 

さて次はリア。

リアもかなり凝った造形です。
ちなみにガーニッシュのようにトランク開閉部分を通っているレッドの部分もしっかり点灯します。
コンサバで整ったNXやRXと異なり、かなり攻めた雰囲気です。
この角度からでは分かりづらいですが、リアコンビランプが外に張り出しているのは現行プリウスのような雰囲気です。
好き嫌いが分かれるかもしれませんが、こういう攻めたデザインは嫌いじゃないですね。

ただし後述しますが、トランクの開閉位置がかなり高いのがちょっと気になりました。

 

お馴染みの“F SPORT”のバッジ。

 


サイドミラーも凝っていますね。

ヘッドライトですが、LEDデイタイムランニングライトが三眼ヘッドライトの上部に設置されているのが目を引きます。
このランプがヘッドライトの上部に配置されていることにより厳つさより優しそうな雰囲気を感じました。

 

三眼ヘッドライトはNXと同じく“F SPORT”はメーカーオプションです。
ただやはりこのオプションを装着しておくとフロントマスクが引き締まりますね。
こちらも162,000円と決して安いとは言えないオプションですが、フロントマスクがかなり引き締まる上アダプティブハイビームシステムもセットで装着されるのでお勧めのオプションです。


エクステリアについては最初にも書いたとおりクロスオーバーというよりハッチバックな雰囲気。
正直かなりかっこいいと思います。
ただ現行プリウス同様、細部はかなり「攻めた」デザインが散見されますので好き嫌いは分かれると思いますが、それもまた良しだと思います。
更に言えばNXの弟分とは言え存在感では決して負けていないどころか、さらに兄貴のRXも喰ってしまいそうな感さえありますね。

 

 

次はインテリア。

 

まずはドアを開けてみて正直「う~ん」となりました。
正直かなり素っ気ないというか、ここまであっさりしたドアトリムも珍しいなとさえ思いました。
ドアトリムの上部にシルバーのアクセントが入っているものの決して質感は高いとは言えず、NXは勿論の事、インテリアにあまり力を入れていないであろうWRX STIより質感は良くないという印象を受けました。
スピーカー部分も加飾なくちょっと寂しいですね。
個人的にレクサスはドアを開けた瞬間から上質な雰囲気があるのが魅力だと思っていますのでここは大きなマイナスポイントです。

 

次はコックピット全体。

 

ここも正直質感は高いという印象は受けませんでしたが、メーター横に設置されたセレクターノブがスポーティな雰囲気を醸し出しています。
NXだとこういうスイッチはセンターに集中していますが、メーター横に配置されているとよりスポーティな雰囲気になるんだなと感じました。

 

ただし試乗したときに気になったのがドライブモードセレクターノブが操作しにくいこと。

 

NXなどの場合、センターに操作系が全て集中しているので1カ所で全て操作ができるのですが、UXの場合、ハンドルの奥にまで手を届かせる必要があったのでちょっと面倒でした。
ただこれは慣れの問題もあるのでどちらが良いか悪いかという問題ではないと思います。

 

シートは好印象。

 

こちらはメーカーオプションの“F SPORT”専用本革スポーツシート(運転席・助手席ベンチレーション機能&ヒーター付)が装備されています。
短距離の試乗でしたが、座り心地はなかなか良かったです。

 

あとハンドル。

 

ハンドルは質感も十分ですし、ステアリングスイッチも押しやすいです。
とても好印象。

 

そしてペダル部分。

 

UXはオルガンペダルを採用しています。
ただ惜しむらくはフットレストもアルミ加飾すれば言うことなしだったと思います。
あんまりコストが上がるとは思えないのですが、なぜなんでしょうか?


メーターはスポーツ感と先進性をうまく両立させています。

 

スポーティーな雰囲気がうまく出ていますね。
以前現行ISを試乗したときはちょっと見にくかったのですが、その辺も改良されたのか液晶とは言えとても見やすくなっています。
NXの2眼メーターも良いですがこういう先進的なメーターはUXのキャラクターにとてもマッチしていると思います。

ちなみに後日“version C”のメーターを見ましたが質感という意味では“F SPORT”とかなり差があると思いました。
もしメーターにもこだわるのであれば“F SPORT”一押しだと思います。


同じくインパネもなかなか。

ナビの画面も大きくとても見やすいです。
時計については個人的にNXのようなど真ん中に設置している方が見やすいと思いますが、
ナビの横に設置しているのも悪くないなと思いました。
エアコンのスイッチはしっかり直感的に使いやすい配置になっています。
ただし最初オーディオの操作スイッチが一切無く面食らいました。


そのオーディオの操作スイッチは、

 

こんな感じでナビのタッチパッドの後ろに配置されていますが、NXの場合だとこれもセンターに集中して配置されていてボタン一つでオンオフできるので操作しやすいのですが、かなり慣れが必要な配置ですね。
始めてレクサスに乗る人だとかなり迷うと思います。

音質はNXに比べるとちょっと軽い感じで重低音が弱いかな?という感じです。
ただきっちり設定していないのと、ラジオの音質ですので正直なところ何とも言えないので無評価です。
ただラジオを聞いた限りでは個人的に悪い感じはしませんでした。

 

タッチパッドはNXと同じタイプ。

 

 

ただここでもちょっと一言。

 

このタッチパッドやオーディオのコントローラーがシフトレバーの向こう側に設置されているので、シフトレバーに当たりそうになりました。
PCで言えばマウスの横に高い棒があるような感じ。

ここはぜひNXのようにシフトレバーを奥に、手前にタッチパネルを配置した方が操作性が良くなったのでは?と感じました。

 

参考までにNXのインパネ部分です。

 

 

後席は車自体がコンパクトなのでそこまでゆったりという訳ではありませんが、必要十分。

 

トランクはちょっと狭め。 

 

ハンズフリーパワーバックドアも標準装備されています。

 

 

ただ先程も書きましたが気になるのが開口部の高さと広さ。

 

真後ろからの写真ですが、トランク開口部がボディのかなり上部というのが気になりました。
なので荷物を持ち上げる必要があるのと、開口部が狭くなります。
UXの場合、ナンバープレートが下の方についているのでこうせざるを得なかったのでしょうね。


NXの場合、ナンバープレートそのものも開くのでかなり低い部分から開閉します。

 

参考までにNXのリアはこんな感じ。
この辺もNXとUXの性格の違いが出ているなと思う部分です。

 

インテリアについてはざっとこんな感じ。

まずコックピットですが全体的に操作系があちこちに散らばって配置されているのが個人的にあまりいい印象ではありませんでした。
これも先進さのアピールの一つかもしれませんが、ただ操作性がその先進性に追いついていない感じを受けました。
ただ慣れと言えば慣れの問題でしょうし、何とでもなる範疇だと思います
そういう意味でかなり「挑戦的」なレイアウトだと言えるのでは。

後もう一点、インテリアについて質感が低い部分が多いのが気になるところ。
決して安い車では無いのでもう少しコストをかけても良いのでは?と思う部分が散見されました。
正直レクサスっぽい雰囲気を味わうのにはちょっと力不足かもしれません。

ということでインテリアについては少し厳しめの評価になりました。
ただこの辺はマイナーチェンジで手を入れられる可能性が高いので「これから」の進化が楽しみでもありますね。

 

 

さてここからは試乗。
UX200はC-HRで採用された新型プラットフォーム、更にダイナミックフォースエンジンと呼ばれるM20A-FKS、更にDirect Shift-CVT (ギヤ機構付自動無段変速機)と
最新技術がこれでもかと採用されています。
Direct Shift-CVTとは、低速用に専用にギアを設けてCVTの弱点を補った最新技術です。

個人的に今まで乗ったCVT車として最高だと思っているのはスバルのWRX S4に積まれていたスポーツリニアトロニックですが、
正直UX200のDirect Shift-CVTも勝るとも劣らないぐらい優秀だと感じました。

ただそれぞれ違いもあります。
スポーツリニアトロニックは、アクセルを踏み込んだ際少しだけ無反応な時間があり、スピードが乗ってくるとそこからダイレクトに加速していくセッテイングですが、
Direct Shift-CVTの場合は、ゼロ発進時点からアクセルにかなりダイレクトですが、スピードが乗ってくると悪い意味でちょっとだけCVTっぽい感じがあります。
また減速から再加速、というCVTが不得手とする部分についてはDirect Shift-CVTの方が反応が良かったです。

WRX S4の場合はパワーがUX200と全く異なりますので一概に比較できませんし、善し悪しの問題ではなく味つけ、方向性の違いかなと感じました。
個人的に高速道路などのそこそこの速度域ではスポーツリニアトロニック、街中のようにストップアンドゴーが多い所ではDirect Shift-CVTが得意分野なのかなと。
先にも書いたとおりどちらも相当優秀なCVTで、従来のCVTでよく言われていた「ラバーバンドフィール」を感じる事は皆無と言っても言い過ぎではないと思います。

ただそれならNXの6ATと比べるとどうか?と言われると悩ましいです。
熟成されたNXの6AT言えどもシフトショックはありますが、やはりダイレクト感、そして変速している感じはやはりトルコンATの強み。
逆に加速の滑らかさと燃費ではDirect Shift-CVTの方が上。

あくまで方向性の問題になりますが、NXは高速道路も含めた長距離も視野に入れたセッテイング、
UXは主に街乗り主体を視野に入れたセッテイングなのかなと思います。
勿論パワーもだいぶ違いますので必然的にそうなってしまいますが。


あと一点気になったのがアクセルを踏んだ時の飛び出し感。
NXの場合アクセルに忠実に加速しますが、UXの場合ちょっと踏み込むだけで車体が飛び出しそうに。
これは先ほど述べたゼロ加速でのダイレクト感と引き替えなのかなと思います。


ハンドリングもNXと同じく背の高いクロスオーバーとは思えないキビキビ感があります。
ボディが揺すられるということも無くキビキビしています。
あと静粛性はもう一息。エンジン音が結構室内に入ってくるのが気になりました。


走行性能についてはかなり好印象ですが、NXと比較して新型プラットフォームを採用している分違いがあるか?と聞かれると「違いが分からない」というのが正直な感想です。
高速道路などもう少しスピードレンジの高い所を走ると違いが出るのかもしれませんが、一般道や国道程度では殆ど違いは感じませんでした。
NXもマイナーチェンジを得て相当熟成されているという事もあるでしょうし、UXはまだまだこれからというところなのでしょう。
この辺も含めると「2.0自然吸気エンジンとDirect Shift-CVTを装備したNX」と言ってもいいかもしれませんね。

 

 

かなりNXと比較した内容を書いていますが、私がNXオーナーであるという理由以外に実はこの2車、価格はそこまでの違いがないというのも大きな理由の一つです。

NX300 “F SPORT”:5,071,000円
UX200 “F SPORT”:4,430,000円

と車両本体価格では約60万円違いがありますが、NX300 “F SPORT”の場合、UXではオプションになっている“F SPORT”専用本革スポーツシート、
NAVI・AI-AVS+パフォーマンスダンパー (リヤ)が標準装備になっています。
(更にNXはパフォーマンスダンパーをフロントにも標準装備)
これらの価格を加えると388,400円アップになります。

となると、実質違いは20万円ほど。
NX300“I package”であれば弟のUXの方が高くなってしまいます。

なかなか興味深い価格設定です。

ここでも一つ疑問ですが、なぜかUXは“F SPORT”なのに目玉のNAVI・AI-AVS+パフォーマンスダンパー (リヤ)がオプションになっているのか?という点。
もしこれも含めての車両本体であればNXとの差別化が相当図れたと思うのですが。
更に言えばこのオプションを装着しないとUXの中でもグレードの違いが明確にならないのではという疑問があります。

正直これだとUXを本命に来た人でもNXにいったと言う人も相当いるのでは?と予想します。


ただ視点を変えるのであれば、NXとUXは兄弟車というより方向性が違う車として設定されているのではないかと思ったりします。
コスパに優れ、コンサバなクロスオーバーを目指したNX、最新技術を投入し、先鋭的な車を目指したUX。
そう考えるとUXのコストは最新技術にかかっておりインテリアにはそこまでかけられなかったというのも納得です。
結局のところはどちらを取るか?というところですね。

 


ここからは完全に個人的な好みの問題ですが、私はやはり「NX」が合っているなと改めて感じました。

2リッターターボ+6ATも大分熟成され、パワー、レスポンスとも十分。
背の高いクロスオーバー車と言え、ハンドリングもキビキビ走るのでしており、更に乗り心地も良い。
あとインテリアも上質で先代ISから続くレクサスらしさがしっかり継承されている気がします。
更にマイナーチェンジでかなりアップデートされ殆ど不満がありません。

またUXの全幅は1,840mmに対して、NXの全幅は1,845mmと5mmしか違いがないのですが、室内の広さが相当違うというのも大きな理由。
私の場合、仕事で乗ることや嫁さんとの旅行ドライブで乗ることが殆どですのでこの「広さ」が大事なポイントです。

また先程書いた操作性が散らばっているところもかなりマイナスポイント。
レクサスのナビはタッチパッドで操作しますので、基本的にその周辺に操作ボタンが集中しているとあまり手が迷わなくて済みます。
これは個人的に外せないポイントです。

NXは戦略車としてデビューしただけあってコスパも良く、相当あちこち考えられているなと思うところがあります。
それが先程も書いたとおりマイナーチェンジでかなり進化した。
UXは「これから」成長していく車かなと思いました。

ただUXの先進的な「攻め」の姿勢はかなり好感が持てますし、最新の装備が揃っているUXが魅力的な所があるのもまた事実。
UXを見に行ったお客さんがやっぱりNXにしよう!ということもあるでしょうし、逆にNXを見に行ったお客さんがUXにしよう!といういことも十分あり得ると思ったりします。

このようにレクサス最小のクロスオーバーとしてデビューしたUXですが、良くも悪くも相当「個性的」な車だという印象です。
なのでもしUXを検討している人はNXに、NXを検討している人はUXに試乗してみることをお勧めします。
もしかしたら「こちらの方が自分にあっているかも・・・」となるかもしれません。

最後になりましたが貴重な体験をさせて頂き、レクサス高松のスタッフの皆様には感謝です。
この場を借りて御礼申し上げます。