ROLFING(ロルフィング) ~ 身体とつながるために

公式認定ロルファー田畑浩良が,Rolfing(ロルフィング)プラクティスを中心に紹介します。

Rolfingのすばらしさ

2004年11月21日 | ロルフィング
Rolfing(ロルフィング)はする側にとって魅力ある仕事であるとともに,受け手にとっても興味深いプロセスです。
そのすばらしい点をいくつかあげたいと思います。
(1)受け手とロルファーとの対等な関係性
旧来の先生が患者に一方的に施す上下関係ではなく,常に双方が協力的に創り上げるシステムです。本拠地であるボルダーでまず驚いたのは,アイダロルフの側近だった大御所のインストラクターでさえ,みんなが崇めるわけでもなく,First nameをそのまま呼んでいることです。トレーニングのクラスでは,受け手であるクライアントが躊躇なく,ワークする側にフィードバックできるような安全な環境を作ることの重要性が説かれます。まず,日本の一般の治療体系の下では,施術中に多少痛かったとしても,それをがまんしたり,不満ととられるのが怖かったり,機嫌を損なわないように受け手側が常に遠慮がちな傾向があるように思います。一方,Rolferと受け手であるRolfEEとの関係は,常に対等で,仮にロルファーのタッチが強すぎて痛みを伴った場合,受け手に対して,まず謝り,圧力等を調整することが求められます。安全で信頼できる環境で初めて人間は,外界に対して開いていけるようになる,ということは自然なことなはずです。

(2)Basic Rolfing(ロルフィング)10シリーズの完成されたシステム
アイダロルフ博士の開発したBasic10シリーズ(10レシピ)は,非常に完成されたシステムです。AdvancedインストラクターのJan Sultanがいっているように,Basic10を何度も行うことによって,ロルファーはセッションを通じて理解を深め,ワークの質を向上させることができるSelf Study のシステムでもあります。つながりとは?統合するとは?それらを経験を通して学んでいくのです。同時に受け手の統合への変化を目の当たりにして,半信半疑なところから,筋膜をはじめとする結合組織が現実に構造を決めていることを体感するのです。また,その変化のためには無理矢理強く押すような必要が全く必要なく,的を得た場所に対する繊細なアプローチがどれほど深い体験と実質的な変化にもたらすかに気がついていきます。

(3)完成されたシステムにも関わらず,ロルファーが多様でユニークなスタイルを構築できる
ロルファーのスタイルは,多様です。人が異なると全く印象が異なるほどです。考えてみると,ワークするということは,人格がそのまま反映します。Rolfing(ロルフィング)は,決まったことを全部の人に行うようなルーチンなものではありません。部位ごとに傾向を把握し,それに応じたアプローチを考えていきます。さらに,どこから始めるか?どのようにはたらきかけるか?どんな圧力で?どんな方向で?どのような順番で?などなど,進め方は個人に任されています。受け手の自発的な変化が起こるのをただ見守ることもあります。する側がせっかちだったり,何かいいと信じることを押しつけようとするタイプだったりすると,それがそのままワークに反映して,受け手は何か尊重されていない感覚になるかもしれません。或いは,ロルファーに手助けしたいという熱意がなければ,手を抜いた形で結果がでないかもしれません。結局は,ワークにはその人そのものがでてしまうのです。

(4)可能性の広がりと持続性
Rolfing(ロルフィング)には可能性があります。治療ではないものの,原因不明の耳鳴りがなくなったり,肩をもまれても解消しなかった肩こりが腰が変わることで改善したり,むち打ちに由来する慢性的な痛みが軽減したり,とにかくたくさんの事例があります。その効果を過剰に期待するのは,Rolfing(ロルフィング)の主旨に反しますが,いろいろ試してうまくいかなかったとしたら,Rolfing(ロルフィング)をやってみる価値はあるでしょう。結合組織に生じた制限が影響すると考えられるものに対しては有効な手段となります。さらに,それが一過的ではなく,持続するところがRolfing(ロルフィング)のユニークなところです。Let's try !

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