ROLFING(ロルフィング) ~ 身体とつながるために

公式認定ロルファー田畑浩良が,Rolfing(ロルフィング)プラクティスを中心に紹介します。

ロルフィング終了後,元の状態に戻ることはないのですか?

2004年11月27日 | ロルフィングについての質問
ロルフィングの10回のセッションが終わった後,一旦つながりのある統合された状態になると,身体に対して,バランスを自覚する能力も高まります。力みや緊張に対しても敏感になり,それが無自覚的に慢性的な緊張になる前に気づきやすくなります。つまり,自分で修正する力が養われます。
さらに,重力に対して,エネルギーのロスがより少なく,立つことや,無理のないスムーズな動きが可能になります。それは,パフォーマンスを職業としている人々のみならず,日々の生活での動作においても,エネルギーレベルを高く保つことに役立ちます。この感覚と効果については,一般に年単位で維持されるといわれています。
創始者アイダロルフ博士の言葉を引用すると,それは,車を大衆車フォードから高級車ジャグワに身体を乗り換えたようなものです。ジャグワの乗り心地を知ってしまえば,乗り換えてからの時間にかかわらず,誰もフォードにまた乗リ変えようとは思わないものです。
ロルフィングは,一過的な効果を目指すのではなく,持続可能性(sustainability)を重視した統合的アプローチです。

あるクライアントはこんな感想を述べておられます。
" (ロルフィングを)受けてみたら、そもそも無理な姿勢ができなくなるとか、一度まっすぐな感覚を意識的に体験すれば、物差しができるから修正が容易だとか、そういうことが持続性を保証するらしいと体験的に理解できました。つまり,一旦,バランスのとれた感覚を体感すると,そこから外れた時に,それを自覚できます。統合されてない状態では,それを自覚するのは不可能です。

実際にこちらでBasic 10シリーズを受けて約一年後にアドバンストシリーズを受けるためにいらしたクライアントの写真を照らし併せると,バランスがほぼ保持され,元の状態に戻っていないことが確認されています。
基本の7回のセッションで身体の主要なほとんどの部位に働きかけ,組織を個別化させた後,それらがつながりをもつように残りの3セッションでまとめるのには,意味があり10回が最低必要なことを何度もロルファーは経験するのです。

受け手がより身体に意識を向けることも大切ですが,身体自体は,より快適な状態を体験するとそれを維持し,さらに満足のいく状態を求めようとする ”生きた” 有機的な存在であるように思えてきます。

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