ROLFING(ロルフィング) ~ 身体とつながるために

公式認定ロルファー田畑浩良が,Rolfing(ロルフィング)プラクティスを中心に紹介します。

ロルフィングを終了したが,効果を感じられませんでした。どうしたらいいですか?

2004年11月24日 | ロルフィングについての質問
ロルフィングの効果が実感として感じられない場合,以下のような可能性が考えられます。

(1)10シリーズでは働きかけられなかった場所に主要な制限が存在する
(2)受けたタイミングでは受け手側が変化することがむづかしかった。
(3)ロルファーとの相性が適切でなかった。
(4)ロルフィングはうまくいっているが効果がでるのに時間がかかる場合もある。

等です。

(1)の場合,さらに追加でセッションするのは有効だと考えられます。ただし,ロルファー側が主要な制限を見極める力と,その制限を見つけるヒントを受け手側から出す必要があります(過去に強い衝撃を受けた等)。
(2),(3)の場合は,回数を重ねたとしても解決できません。
(1)(3)のコンビネーションですと,ロルファーを変えてみる必要があると思います。
(2)はまれですが,そういうこともあるようです。例えば,精神的に非常につらいことが重なっている時。アドバンストレーニングの時のクラスメートが,初回はほとんど変化しなかったのに対し,2回目は,Basic 10を同様に同じクライアントに行った結果,めざましい変化があったという経験をシェアしてくれました。
(4)のケースもまれにあります。可能性として,長期に渡って,ステロイド等の薬剤を服用していたクライアントで,変化がとてもゆっくりで,約半年たってから,身体が非常に軽く慢性的な痛みも顕著に軽減していたという方がいらっしゃいました。kの場合,ロルフィング終了直後であれば,変化の実感は感じにくいかもしれません。

Rolfing(ロルフィング)の可能性 - 健康的な側面から

2004年11月24日 | ロルフィング
Rolfing(ロルフィング)を終了した後,通常呼吸や歩行などの日常の基本動作が,より楽に無理な力を必要とせずに行うことが可能になります。呼吸がより深くゆっくりとした周期になることによって,自律神経系へ作用することが予想されます。当たり前のことですが,呼吸は,吸うときに胸郭が3次元的に膨らみ,吐くときには無理なくしぼむことが効率的にガス交換することにつながります。ガス交換が効率的になることで,身体全体の代謝も促進されるでしょう。
引っかかりなく呼吸がスムーズになると当然エネルギーの節約にもつながりますし,胸郭の動きがより活発になることで,消化器系の内臓へのマッサージ効果も期待できます。実際に,基本シリーズの4~5セッションの後には,お通じがよくなったといわれる方が多くいらっしゃいます。
また,過緊張の傾向のある筋肉は,よりリラックスした状態への変化し,全体の筋緊張はよりバランスされ,慢性的な緊張からの解放もよく報告されています。さらに,重力により圧縮傾向のある脊柱は,圧縮が解かれ,上下方向へ解放され,適度なカーブが引き出されます。このことは,脊柱内の深部膜組織とその中を流れる脳脊髄液の体液循環にも,良好な影響を与えると考えられます。この脳脊髄液の非常にゆっくりした循環は,原初的な呼吸とも言われ,オステオパシーでも重要視され,このシステムの改善は,健康の極めて根底に関わる流れなのです。
こうした,一連の機能の改善への可能性を内包するロルフィングは,多くの可能性を秘めていると考えられます。