おおひなたごう◆SILVERY NOTE

ギャグ漫画家おおひなたごうのブログ

『文藝別冊・吉田戦車』

2009年02月24日 15時03分57秒 | マンガ・本
本日24日発売の『文藝別冊・吉田戦車』に
1ページ描かさせてもらってます。
『伝染るんです。』のカバーで『伝染らんです。』
他の作家は多分エッセイ風な漫画を寄稿するだろうと思ったので、
敢えてネタ漫画で。



今回この仕事をするに当たって
『伝染るんです。』を読み返してみたのですが、
フキダシの中の台詞全てに
句読点が入っていることに気が付きました。

当時リアルタイムで読んでいる時は
全く気が付きませんでした。
通常は漫画の台詞には句読点が入らないのです。
何故なのかよく分からないのですが。
恐らくタイトルに「。」が入っているので
それに合わせようということだったのでしょう。
あの作品は漫画はもとより、
漫画のまわりの煽り文句や単行本の装丁など、
とにかく読者を変な世界へ引き込もうとする
エネルギーが尋常じゃなかったと思います。
台詞の句読点も『伝染るんです。』の
数ある変な要素の一つとして
サブリミナル的に機能していたのだと思います。

と、ここまで書いてスピリッツの今週号を読んでみたら、
全作品の台詞に句読点が入っていました。
別に『伝染るんです。』だけに意識して
句読点を入れているわけではなかったみたいです。

分かったようなことを散々書いてきましたが、
まったく分かっていなかったようです。

他の出版社の台詞も確認してみましたが、
小学館だけですね。句読点が入っているのは。
気がつきませんでした。
何故小学館は句読点を入れているのですかね?

というか、
何故他の出版社は句読点を入れないのですかね。

と、さらにここまで書いて、
いろいろネットで調べてみました。

理由は諸説あるようですが、

> 小学館は学習誌などを出している関係上、
> マンガでの表記も学校教育で定めるものに
> 準拠しなければいけないから。

が有力な説のようです。

> ただし、『ちゃお』などの少女漫画誌では、
> 句読点はあまり用いられない

だそうです。

あと、調べていて面白かったのが、

◆連載なのにジャンプには「つづく」が無い
◆文章でよく使われる「……」、
 これは正式には「リーダー」といいますが、
 多くの出版社は1文字ぶんに
 この点々が3個あるものを使うのですが、
 講談社は2個のモノを使います。
 そのせいか、他社では「そうか…」みたいな文章が、
 講談社では「そうか・・・・」という形で、
 リーダーを2文字ぶんつける場合が多いようです。

だそうです。

この『文藝別冊・吉田戦車』は
とにかくみんな褒めまくっていて、
ちょっと気持ち悪いところもありますが、
戦車さんの素顔がかなりクローズアップされていて
ファンには堪らない内容になっていると思います。
読み応えアリ!

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