『ろばや』のブログ

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インドの紅茶園から

2016年03月14日 | 紅茶



ろばやでは、インドから10種類ほどの紅茶やティーバッグを直輸入しています。

2016年3月9日、それらを生産、輸出している生産者にお会いしました。お名前はビノッドさん、ゴータムさんで、農園のことや有機農業のことなど伺うことができました。

農園は、1988年から有機栽培の認定をうけ、フェアトレードにも取り組み、全農園の年間生産量は150万キロにも達しているそうです。ろばやが取引をはじめたのは15年ほど前からです。

輸出先は、ドイツが最も多く、最近はアメリカが増えてきているそうですが、日本はまだまだ少ないようです。アメリカはカフェインレスの需要が多く、グリーンティー、ブラックティーともにカフェインレスで、人気があるそうです。カフェインレスはハイダラバード(インドの真ん中あたりにある、ハイテクで有名な町)の有機認定のある工場に、紅茶を送り、二酸化炭素抽出法で作られています。ろばやで扱っているカフェインレス『やさしい紅茶』もここで加工されています。

農園はダージリンに5か所、アッサムに2か所、ドアルス(ダージリンのふもとのあたり)に1か所、そして南インドに1か所あるとのこと。南インドは、5年ほど前から農園をが引き継いでいるそうで、今後、ろばやでも扱わせてもらう予定にしています。場所は、南インドのケララ州の州都コーチンから車で4時間ほどの標高1500メートルぐらいの山の中で、180家族ほどが仕事をしているそうで、シュタイナー農法。南インドの紅茶は個性的ではないかもしれませんが、飲みやすく、どんな飲み方にも合うので、楽しみです。

農園は、すべて有機栽培の農園ですが、シュタイナー農法を実践しているのが特徴です。

デメター農法、バイオダイナミック農法ともいいますが、一般的な有機肥料栽培、無農薬栽培は技術をさすことが多いですが、シュタイナー農法の根底には哲学的な考えがあるようです。

月の巡り、星や太陽の位置などから作られた独自の農事暦があり、種まきの日、肥料をやる日、また肥料の内容などのレシピもそれに沿ったものがあるとのことです。基本的には外から堆肥の材料などを持ち込むことはなく、すべてその場で完結します。

農園では、秋分の日の夜に、牛の角にレシピ№500(堆肥や牛糞などからできている)の肥料を詰めて畑に埋める、それは翌年の春分の日に掘り出すそう。

日本の有機農業ではあまりなじみがない農法ですが、ドイツをはじめヨーロッパでは、バイオダイナミック農法は有機農業の中でもとくに厳しい認定で知られています。そしてインドでも、多くの農園が(輸出先との関係もあると思いますが)バイオダイナミック農法を取り入れているのはなぜなのか聞いてみると、インドでは、昔から宇宙や自然への信仰があたりまえにあるから、受け入れやすかったのではとのこと。う~ん?

現在ダージリン地帯の農園(全部で87農園ある)のうち、約40%の農園が、有機栽培でお茶を作っていると聞きました。ダージリンティーといえば、世界中でプレミアムな紅茶として知られているので、有機農園が多いのも当然のような気もしますが、40%は驚きです。

今後のことを聞いてみると、とにかく畑が全てだから、もっともっとよいお茶を作るために土、植生、肥料、害虫対策に取り組んでいきたいとのこと。今でも十分においしいお茶が今後どんなふうに進化していくのか、とても楽しみです。(ハク)


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