(社)RJAV被災動物ネットワーク  Rescue Japanese Animal Victims 

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最新!警戒区域の家畜の最期

2011年09月26日 | 福島原発20キロ圏内

 

本日、福島県畜産課へ家畜保健所が実施している、警戒区域内「放れ家畜」の殺処分について取材しました。
さらに、警戒区域での殺処分の目撃情報話も加えました。

国としては5月12日に警戒区域の家畜の殺処分を 菅 直人元首相 が指示しており、国の指示で福島県が殺処分を進めている。

この1~2ヶ月で警戒区域に一時帰宅する住民から、家畜が民家を荒らしているとの苦情が多くなった。
和牛(肉牛)と乳牛の作業班がいる。
最初の注射から、10分~15分で死亡する。

現在、警戒区域の6~7箇所で10m~20mの鉄製の柵をつくり、その中に配合飼料、鉱塩、水、味噌などを設置する。
朝、牛が中に入り食べ始め、数頭集まったら入口を閉める。

食べる物がなく、味噌蔵を舐めていたという被害もあり、今回味噌を囲い込みの柵の中に入れた。
(味噌を舐めた事が、どれだけの被害だったのか、許す事はできなかったのか・・。)

連絡を受けた家畜保健所の職員が、数名~10名で作業する。

牛は柵の中で、これから殺処分しようとする人間に、自ら近づいてくる。
半年も苦しめ見捨てられても人間を慕っており、よくなついている。

 

半年も苦しめ見捨てられても人間を慕っており、よくなついている。

頭絡(鼻輪から頭部にロープ掛ける)を着けて、牛をコントロールしやすくする。

  1. 肩、尻などへの筋肉注射で、鎮静剤 セラクタールを投与する。
    この段階で動かなくなる牛もいる、がまだ動いているものについては、薬剤を追加する。
  2. 麻酔剤 ペントバルビタール を投与する。目撃では、カテーテルを使用し首(多分静脈)から投与しながら、投与の最中に薬剤の量を「40、30、20、・・」というようにメモリを見ながら、職員は大きな掛け声をかけていた。
    3分で大きな牛も倒れる。苦しそうに、振り絞るような牛の鳴き声がしばらく続く。
    この段階で完全に眠らせる。
  3. 筋弛緩剤 スキサメトニウム(英:suxamethonium)を投与し、殺処分する。
    牛のメスで500kg、種牛で大きいものは1t近く、肉牛は700kg~800kg ある。
    個体の大きさにより、薬剤を調節する。まぶたをひっくり返し、その場で死亡を確認する。生体反応がある場合、4本目を注射する。
    10分~15分で死亡が確認できる。
    前足を縛る必要性はないが、術者が危険と感じれば処置する事もある。

重機(ショベルカー)で死体を動かし、ダンプの荷台にのせられる。
あらかじめ掘っていた、死体の埋設用の穴に投げ込まれる。
これが、警戒区域で生まれ、育った家畜の最期です。

地震がなくても、牛は人間の食料ですから天寿を全うすることなく殺されます。
それが、家畜の宿命です。
しかし、警戒区域の家畜には最低限の人道的な配慮もないまま、国は放置し餓死を待つだけでした。
私が一年以上救出に関わった、1995年の阪神・淡路大震災でも最初に犠牲になったのは、囲いの中に閉じ込められたウサギやニワトリ、繋がれた犬たちでした。
自国でこの様な惨劇が繰返し起きないよう、多くの犠牲を今後に活かし、一丸となって次回に備えるしかないのです。

この状況を繰り返さないため

  RJAV 被災動物ネットワークでは、「災害時の人と動物の同時同行避難」を提唱し、法整備に取り組みます。

 災害時の初動におけるオペレーションを確実にするため、地方行政に働きかけます。

 賛同される個人、団体はご連絡下さい。

代表世話人 佐藤 厚子  rjav311@yahoo.co.jp 070-6556-5611 (13-20時まで対応)

 



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