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宮古島サンゴ礁ガイドのなかまたち(RISMI)

活動記録や生物の紹介とか。マメな更新ができていませんが… m(_ _)m posted by コモン

ミナミベニツケモドキ@佐和田

2015-06-24 | いきもの紹介

5/31に佐和田の浜で見られたミナミベニツケモドキです。

ミナミベニツケモドキ 【紅付擬】 ワタリガニ科(ガザミのなかま)
こうらの幅(甲幅) 5~6cmぐらいのガザミのなかま。
おもに砂地に住み、砂に中にもぐってかくれます。

よく似た種に「モドキ」ではない本家(?)ミナミベニツケガニがいますが、
「モドキ」は両目の間に丸みを帯びた6つの歯(棘)があることで区別されます。 

上の写真は、別の観察会の時に撮影したもの。
体色は暗緑色~褐色と、バリエーションがあります。

佐和田の浜で見かけたミナミベニツケモドキは、抱卵しているメスでした。

抱卵部分のクローズアップ。
抱卵初期の卵は黄色っぽいのですが、
受精卵の発生が進み、幼生が孵化する直前では
キャビアのように黒っぽくなります。

5月31日の佐和田の浜では、このミナミベニツケモドキのほか、
前々回紹介したソデカラッパも抱卵中でしたね。 
もう海は産卵シーズンなのですね。 

ちなみに昨年は3月1日に下地赤崎で
ミナミベニツケモドキの抱卵個体ガニがいました。



宮古島サンゴ礁ガイドのなかまたち HP


ソデカラッパ@佐和田の浜

2015-06-14 | いきもの紹介

年間計画では、今日、新城での観察会を予定していましたが、
ツール・ド・宮古と日程が重なってしまい、交通規制の影響や
十分な一般参加が見込めないので、中止になりました。 (HP告知済み) 

さて本題。

5/31に佐和田の浜で観察できた生物紹介その3、ソデカラッパです。

ソデカラッパ 【袖カラッパ】 カラッパ科 カラッパ属(カニのなかま)
「カラッパ」は属名の Calappa に由来するので、漢字はありません。


上の写真は、ちょっと捕まえてプラケースに入れたところ。
上から見ると、丸い小石のような外観です。
砂地とよく似た色彩・質感なので、砂地の背景によく溶け込みます。
動いてくれないと、まず見つけられません。 

通常は砂地に潜っていて、目だけを砂の上に出していますが、
5/31の観察会下見では、ソデカラッパをたくさん観察することができました。 

 

この動画は、砂に潜って隠れる様子を撮影したもの。
カメラワーク激ヘタ。

 

正面から見ると、こんな感じ。写真の個体は、卵をもっています。 

カラッパのなかまは、甲羅とはさみ脚が、伏せたおわん状に発達します。 
甲羅が袖(というか裾?)のように広がっているのが、
名前の「ソデ」の由来かと思われます。


はさみ脚は左右非対称で、右のはさみの付け根にはコブ状突起がついていて、
缶切りと同じてこの原理で、 この突起を使って貝殻を効率よく割ります。

観察が終わった後は、リリースしました。
抱卵母さん、元気な子どもをたくさんつくってね!



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カワラガイ@佐和田の浜

2015-06-07 | いきもの紹介

5月31日、佐和田の浜にいたカワラガイです。

カワラガイ 【瓦貝】 ザルガイ科(二枚貝)

白地に赤いうろこ状の突起がきれいに並んでいるのが印象的です。
沖縄の赤瓦屋根に似ているのが「カワラガイ」の名前の由来だそうです。

 

そういわれると、どこから見ても赤瓦の屋根そっくりですね。

比較的浅い、砂地や砂礫底に潜ってすんでいます。
外套膜には共生藻がいて、貝を開いたときに光を当てて光合成させているそうです。
(だから、浅い海である必要があるのですね)

★沖縄県レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類
★環境省レッドリスト準絶滅危惧(NT)



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クロウミウマ@佐和田の浜

2015-06-04 | いきもの紹介

2015年5月31日に佐和田の浜で見かけたクロウミウマです(たぶん)。

 

クロウミウマ 【黒海馬】
ヨウジウオ科 タツノオトシゴ属 (さかなダヨ)

大型のタツノオトシゴのなかまで、体長25cmぐらいになるそうです。
写真の個体は、尾をまっすぐ伸ばせば、15cm以上ありそうです。

よく似た種は、さらに大きくなるオオウミウマ(30cm)。
ただサイズで区別できないようで、尾輪数(尾部の節の数)が
 34~38 → クロウミウマ
 39~41 → オオウミウマ
となるそうです。

写真を凝視して、それっぽい部分数えると34ぐらいに見えるので、
たぶん、クロウミウマ…かな、と。

結構大きいのですが、泳ぐ姿は、流されていく木片のようで、
第一発見者のナガハマさんも、最初はごみだと思ったと、証言しています。

 

タツノオトシゴのなかまは、オスのおなかに育児嚢(いくじのう)があり、
メスが産んだ卵を収容して、稚魚になるまで保育することが知られています。

観察会では気づきませんでしたが、写真の個体には、
育児嚢の入り口が見えていますので、オスですね。
しかも微妙に膨らんでいるような気がします。子持ちだったかも。

★クロウミウマ … レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類(VU)
★タツノオトシゴ属全種 … ワシントン条約付属書II



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