マドリッドには、パリ、ロンドンなどと同様に美術館がたくさんある。今回はMuseo del Prado(プラド美術館)、ソフィア王妃芸術センターに行くことにした。マドリッドは歴史的な建物が多く、モニュメントや像、それに噴水などがあちこちにある。田舎町を回ってきた今、この都市がとっても大きく感じる。
プラド美術館、一言でいうと大きい!それもそのはず、絵画だけでなんと8000点以上。これを見るには1日がかりだ。入り口でガイドをもらうか、お目当てのものをチェックしておいたほうがいいだろう。
中はこんな感じ。スペインの画家の絵がたくさんある中で、私が見たかったのは「ゴヤ」。中でもひときわ印象に残ったのは、黒い絵。なかでも「わが子を喰うサトゥルノ」。一度みたら忘れられないような絵である。私は、絵のことはくわしくわからないけど、絵を見ることは好き。この美術館の中には教科書やどこかでみたことのある絵がたくさんあった。もちろん、スペイン絵画(ゴヤ、エル・グレコ、ディエゴ・ベラスケス、リベーラ、ムリーリョ など)以外にも、イタリア絵画(アンジェリコ、ティツィアーノ、ボッティチェリ、ラファエロ など)やフランドル・ドイツ・オランダ絵画(ルーベンス、ブリューゲル、ボッシュ、など)などもある。
ものすごい数の絵画だったが、じっくり見ることはせず、ピックアップしたものを見て、次の美術館へ向かった。
次は、ここ、ソフィア王妃芸術センター。そう、私がむしろ来たかったのはこちらの美術館。20世紀の現代美術を集めた美術館。ここには、かの有名なピカソの「ゲルニカ」がある。「ゲルニカ」の大きさにまずはびっくりする。キャンバスがたて3メートル以上、横7メートルくらいあるだろうか?今まで何度もいろいろなところで目にしてきたそれとはまったく違う印象を受けた。
この絵は実際に見ると、ものすごい重みがある。圧倒され、この絵から恐怖感などが伝わってくるのだ。この色使いもあるだろうが、怒り、叫びのようなものも伝わってくる。この作品は一度は見たほうがいいと思う。掌サイズのものではまったく伝わってこないものが、本物からは伝わってくるから。
ピカソ以外にも、ダリ、ミロ、などなど巨匠の作品も楽しむことができる。
1日にこの2つの美術館、レティーロ公園(120ヘクタールもある公園!)を歩き、かなりぐったり気味の浅リンと私はホテルまで戻り、ホテルのそばで遅い昼食をとった。マドリッドのホテルは超大型ホテル。ものすごい数の人が泊まっている(790室もある)ところ。都市だけあって、値段はセビリアのホテルよりずっと高かったが、少し古めで豪華な感じは全くないホテルだった。
マドリッドはアンダルシア地方に比べたらずーっと北にあるのだが、相変わらず灼熱の太陽が照り付けていた。
Gapでの生活を終えてから旅をし始めてもう1週間以上たっていた。
明日はいよいよ初の寝台社にのってマドリッドからパリを目指します。