豊田竜神FC1977 【オールドサッカーファンのつぶやき】

豊田竜神FCは豊田市で活動する少年少女のサッカーチームです。これからも豊田竜神FC1977を宜しくお願いします。

岡野氏の死を悼む

2017-03-10 15:32:31 | つぶやき
岡野俊一郎氏の思い出
2017,2,2 日本サッカー協会元会長の岡野俊一郎が亡くなられた。これでメキシコ五輪で日本代表を銅メダルに導いた指導者たち(長沼さん、岡野さん、平木さん、クラマーさん)がみんな天国へ行ってしまった。
自分にとっての岡野氏について少し触れておきたい。わたしにとっての岡野氏は、サッカーのコーチであり、スポーツ文化の伝道師であり、人生の師でもあった。
サッカーのコーチについていえば、サッカーマガジンで連載されていた「レベルアップ講座」をむさぼるように読んだ覚えがある。残念ながら自分に才能が足りなかったのでたいした選手にはならなかったが、上達したことは確かだ。
岡野氏の発言の中で「スポーツは人類が生み出した立派な文化の1つだ」というものがある。中高生だったわたしは、当時はその意味がよく分からなかった。しかし大学に進み「運動文化論」という文献に出合い、「ああ、岡野さんが言っていたのはこのことだったんだ」と思ったことを思い出す。
社会人になり、少年サッカーの指導者になった時に、刈谷で開催された指導者講習会で、再び岡野氏に出会った。その時の言葉は次のようなものだった。
「日本では根性の使い方が間違っている。プロ野球などでは、『彼は昨日徹夜で麻雀して今日ホームランを打ったのです。すごい根性ですね』と言います。しかもタバコを公然とふかして。そうじゃなくてスポーツ選手は寝ることも重要、タバコをやめることも当たり前です。麻雀を我慢すること、タバコをやめることに根性を使って下さい。」
ついでに言うと、その話を聞いていた隣の席の人が「よく言うよ。自分はヘビースモーカーのくせに」と教えてくれた。お医者さんが患者に禁煙を命じて、自分はケツから煙が出るほど喫煙している、という時代でしたから、これもご愛嬌か。
ちなみに、自分に長男が誕生した時に「俊」とつけるつもりだった。もちろん岡野俊一郎さんの俊だ。ところが近所にすでに俊ちゃんがいたので、やむなく「健」という名前にした。
日本サッカー界、スポーツ界の巨星がまたいなくなった。
時代がうつったといえばそれだけだが、本当にさみしい。ご冥福をお祈りします。