Four Season Colors

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漫画のあれこれ(2023.04.17)

2023-04-17 | 雑文
「新九郎、奔る! 第13巻」ゆうきまさみ
(小学館)を読む。

前12巻の発売日が1月なので、3か月後の
発売となり、時間が経つのも次巻が出るのも
早いもので。

まず、13巻は表紙から良く、やや地味目な
12巻から一転、30歳手前くらいの新九郎
が色彩豊かに描かれている。

一方で、中身はやや地味で、どちらかと言え
ば、今後の展開に向けた準備巻というような
内容に。

とはいえ、テンポの良さも読みやすさも変わ
らず、個性と感情の豊かな登場人物たちは増
々存在感を強める。

新九郎とともに幼少、子供時代を経て成長し
た人物たちは、大分その変化も緩やかとなり、
落ち着き始めている。

そうした中、今度は新九郎の嫁となる「ぬい」
や足利義尚、そして次なる世代の龍王丸の目
まぐるしい成長。

歴史ものの正統的な魅力を、豊富な経験を持
つ著者が、これでもかというくらいに表現す
る。

今後の準備巻だけあって、全体的に主人公周
辺の展開が多い13巻だが、特に第八十二、
八十三話の「都鄙和睦」。

室町と古河とのやりとりを、それだけにすれ
ば、それは説明クサく、つまらないものにな
りがちだろう。

しかし、そこで主人公を含め、その周辺をも
混ぜ、面白く分かりやすく。

そして終盤では申次となり、より歴史の表舞
台に姿を表す下準備が整う。

歴史ものとして幼少、子供時代はそれはそれ
で重要であるし、一つの作品として完成すれ
ば、必須の期間でもある。

それでもやはり、本番は壮年期以降であるこ
ことは間違いがないし、そこに差し掛かって
いるワクワク感は強い。

14巻の予告たった1ページでも、これまで
以上に歴史ものの魅力を感じてしまう。

次は秋頃の発売予定となっているから、13
巻とは異なり、少し長めの間隔となるようだ
が、次もきっと、あっという間である。


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